2016年7月20日、日本政府観光局(JNTO)より2016年6月および1月〜6月上半期の訪日外客数が発表されました。

JNTOによると、2016年6月の訪日外客数は、前年同月比23.9%増の198.6万人だったとのこと。昨年5月の160.2万人を38万人上回り、6月として過去最高の記録となりました。

2016年4月に発生した熊本地震の影響や夏休みシーズンの狭間ということも心配されていた6月でしたが、台湾、香港、米国が単月として過去最高を記録するなど、全体的に好調だった6月について、各トピックスを見ていきましょう。

<先月・次月のJNTOプレスリリースまとめはこちら>

 

惜しくも訪日外客数200万人突破ならずも善戦

先月のJNTOプレスリリースまとめでも触れたとおり、6月は各国のバケーション需要のはざまとなる月です。そのため5,6月は例年、1年のうち訪日外客数が低迷しがちな期間となります。しかしながら、前年同月比23.9%増の198.6万人と、順調な伸びを見せました。

平成28年 訪日外客数:JNTOの資料をもとに訪日ラボ作成

平成28年 訪日外客数:JNTOの資料をもとに訪日ラボ作成

要因としては米国などのバケーション(夏休み)シーズンの開始があったこと、ビジット・ジャパン・キャンペーンの継続的な訪日旅行プロモーションの展開、そしてクルーズ船の大幅な寄港増加などがあったようです。

主要訪日国のバケーション(夏休み)シーズンをおさらい

それでは、インバウンド需要のかきいれどきである主要訪日国のバケーション(夏休み)の期間をおさらいしましょう。

  • 中国:7月〜8月下旬
  • 韓国:7月下旬〜8月下旬
  • 台湾:7月〜8月末
  • 香港:7月中旬〜8月末
  • アメリカ:6月中旬〜8月末
  • タイ:7/18(月),19(火)が祝日で4連休
  • 欧州各国:7月ごろ

と、アメリカが早めの6月中頃から、他の国はおおよそ7月から本格的なシーズンとなります。

 

訪日中国人観光客が4月から3ヶ月連続で50万人突破

中国市場は、前年6月比26.0%増の582,500人で、6月として過去最高を記録しました。

  • 4月:514,867人(26.9%増)
  • 5月:507,200人(31.0%増)
  • 6月:507,200人(26.0%増)

と3ヶ月連続で50万人突破、1月〜3月の期間も概ね40万台後半を維持するなど、今年は訪日外客数としては非常に好調な市場です。

平成28年 国籍別訪日外客数:JNTOの資料をもとに訪日ラボ作成

平成28年 国籍別訪日外客数:JNTOの資料をもとに訪日ラボ作成

7,8月は60万人突破目前…しかし1人あたり旅行支出は減少傾向

6月の増加は、クルーズ需要、日中間の地方航空路線の拡大、端午節(6/9-6/11)に伴う連休、ビジット・ジャパン・キャンペーンによる訪日旅行プロモーションの効果などの要因があったようです。

昨年2015年の7月は576,868人、8月は591,510人でしたので、本格的なバケーションシーズンの開始に伴い月間60万人突破が予測されます。

しかしながら、先日の消費動向調査のレポートでも触れた通り、円高人民元安の影響、そして「モノからコトへ」のトレンドシフトもあり、訪日中国人観光客の1人あたり旅行支出が減少傾向にあります。

4〜6月の四半期では、平均22万円となり、前年同期と比較し22.9%減少しています。そのため、7,8月においては外客数増加により下支えされるものの、市場規模の大幅な増加は見込まれないのではないかと推測できます。

 

熊本地震の影響を受けた韓国市場が回復

韓国市場は前年同月比38.1%増の347,400人で、6月として過去最高を記録しました。他市場と比較して伸び率が比較的高めの要因は、

  • 熊本地震の影響の沈静化による反動
  • 昨年6月は中東呼吸器症候群(MERS)の感染拡大による旅行控えがあったこと

などがあります。これらの反動により伸び率は良いものの、訪日外客数で見ていると、通常運転に戻った、という印象を受けます。

連休やライオンズクラブ国際大会などが韓国市場の回復に寄与

その他、韓国市場回復に寄与した要因としては

  • 6/4-6/6に連休があったこと
  • 連休に乗じた旅行会社・航空会社による訪日旅行商品セール
  • 熊本地震後、運休していた九州便の再開
  • 福岡で開催されたライオンズクラブ国際大会

などがあると見られています。

 

まとめ:6月は善戦、7,8月が本格的なインバウンドシーズンに

熊本地震の影響が心配される中、6月も順調な成長を見せ200万人まであと一歩というところでした。7月,8月は先述の通り各主要訪日国のバケーション(夏休み)の本格的なシーズンとなります。そのため、訪日外客数としてはかなりの伸び率が期待されます。

また、1月~6月の上半期の訪日外客数は約1,171.4万人でした。このままのペースで行けば昨年惜しくも到達できなかった2000万人を突破し、およそ2500万人程度の訪日外客数を見込める見通しとなり、今後さらなるインバウンド需要が見込まれます。

 

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