訪日外国人観光客で賑わうドン・キホーテ

訪日外国人観光客で賑わうドン・キホーテ

大手ディスカウントストアとして日本人にも人気の「ドン・キホーテ」。インバウンド需要への対応の動き出しが早く、今では訪日外国人観光客にとって定番観光スポットとなっています。

ドン・キホーテのインバウンド需要に対する取り組みは、「ドン・キホーテ」というブランド、店鋪の訪日外国人観光客に対する周知(PR)はもちろんのこと、多言語対応、免税対応など多岐にわたります。

今回は、そのドン・キホーテがどのような戦略・対応で訪日外国人観光客のハートをがっちり掴んでいるのかについて迫りたいと思います。

 

ドン・キホーテのインバウンド戦略:まずはエリア、街に人を呼ぶために「地域の商品化」

ドン・キホーテがインバウンド需要に強い理由は地域連携をもとにした「地域を商品化する」という戦略にあります。この戦略をあらわす事例を見ていきましょう。

戦略その1:まずはドンキのある街に来てもらおう「ようこそ!マップ」

地域内の観光スポットを紹介する「ようこそ!マップ」

地域内の観光スポットを紹介する「ようこそ!マップ」

「ようこそ!マップ」とは、ドン・キホーテが作成する多言語で作製したエリア別の多言語観光マップです。ドン・キホーテの案内だけでなく、観光スポットはもちろん、エリア内の宿泊施設や飲食店にも声をかけて情報を掲載しています。

ドン・キホーテに来てもらうためには、まずその街に来てもらわなければどうしようもない。そのため、区域内のドン・キホーテへの集客を目的としながらも、周辺の観光スポットなど、訪日外国人観光客に魅力的な観光マップを提供しています。

そうすることで、海外で行われる国際観光見本市などの観光イベントで配布した際に、手にとってもらいやすくしています。

戦略その2:地域の巡回を促す特典つきカード「ようこそ!カード」

各種特典がつく「ようこそ!カード」

各種特典がつく「ようこそ!カード」

「ようこそ!マップ」と同時期に取り組んだ「ようこそ!カード」は、訪日外国人観光客向けの特典付き会員カードです。「ようこそ!マップ」掲載したところで「ようこそ!カード」を提示すると、ドン・キホーテはもちろんのこと、それ以外の施設であっても割引やプレゼントなどの特典が付くのが特徴。

また、「ようこそ!カード」は、割引といった販促だけでなく、海外のどの提携先で配布したカードが日本のどの店舗で使用されたかがわかることが強みです。これらのデータをもとにして、マーケティングに活かすことができます。

戦略その3:地域連携をより強化せよ!広域版「ようこそ!マップ」

3.11東日本大震災をうけ、インバウンド需要が急減退した頃、協力企業に広告出稿してもらう形で作成している「ようこそ!マップ」および「ようこそ!カード」の運用が、特に地方において難しくなってきてしまいました。

そこで、ドン・キホーテは、地方が広域で連携する訪日プロモーション事業に国が補助金を出す仕組みを活用。より広いエリアでの「ようこそ!マップ」を作成し始めました。

戦略その4:さらに地域の商品化の強化「新宿ショッピング・キャンペーン」

キャンペーン期間中は新宿中に多言語の「のぼり」が配置された

キャンペーン期間中は新宿中に多言語の「のぼり」が配置された

「新宿ショッピング・キャンペーン」とは、2014年中国の春節(旧正月)に当たる期間、新宿エリアの大型店も含んだ各店舗が相互送客を目的として訪日外国人観光客におこなったキャンペーンのことです。伊勢丹が発端となり、ドン・キホーテが先導を切る形でとり行われました。

協賛各店舗の情報と訪日外国人観光客向け特典を掲載した4カ国語のガイドマップを作成、ドン・キホーテの提携先の海外旅行会社や新宿のホテルにおいて合計8万部を配布しました。

その結果ドン・キホーテの新宿区域内2店舗のインバウンド売上高は前年比400%を超える大成功を収めました。

 

まとめ:インバウンド需要の確保には旅行者目線と地域連携が重要

今回、ドン・キホーテがインバウンド市場の最前線に立つに至った4つの戦略をご紹介しました。これらの戦略から見えるのは、

  • 『訪日外国人観光客は店鋪ではなく「街」を目的に旅行する』という旅行者にたった視点
  • 旅行者視点から見えてくる『「街全体」を商品化するための地域連携』

の2つのキーポイントです。自ビジネスのPRに終始するのではなく、周辺の競合も含めて連携していったことに、ドン・キホーテの訪日外国人観光客人気の秘密があるようです。

<参考記事>

ドンキが訪日外国人で繁盛する4つの理由と5つのインバウンド対策

 

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