訪日外国人観光客やインバウンドに関する外部メディアのニュース中で、先週(9/4〜9/10)の注目ニュースをまとめました。プロモーションやマーケティングに役立つ情報が盛りだくさんのインバウンドニュースのまとめです。今回は訪日客を地方に呼びこむ施策、宿泊施設不足を解決すべく渋谷区のホテル規制緩和など5選。

先週・先々週の気になるニュースまとめはコチラ

 

訪日客、地方へどうぞ 自治体が知恵比べ :日経新聞

訪日客、地方へどうぞ 自治体が知恵比べ :日経新聞より引用

訪日客、地方へどうぞ 自治体が知恵比べ :日経新聞より引用

主に訪日中国人観光客に人気であったゴールデンルート。訪日中国人観光客の旅行トレンドの「体験」への変遷、主に東南アジア勢の訪日外客数の増加などの要因により、訪日外国人観光客の訪問先がゴールデンルート一辺倒から多様化をし始めています。とは言え、まだ首都圏や主要観光都市に集中している状況の中で、地方のインバウンドに対する取り組みが注目を集めています。

九州では訪日タイ人観光客が増加。

佐賀県フィルムコミッションがタイの番組制作会社などにロケを働きかけたことが奏功。タイで14年に公開された映画や15年に放映されたドラマの舞台となりロケ地巡りのタイ人が急増した。
ロケ地となった祐徳稲荷神社(佐賀県鹿島市)ではタイ語のおみくじを用意するなど受け入れ体制の整備も進む。佐賀県の15年の外国人宿泊数は19万人泊と前年の2倍強に増えた。

と、その背景にはロケツーリズム(聖地巡礼)があります。

中部・北陸地方では、各県が協力し広域観光周遊ルートを設定。

静岡、長野、滋賀を含む中部・北陸9県は12年に9県の名所など域内を結ぶ観光ルートを設定し、「昇龍道(しょうりゅうどう)プロジェクト」を立ち上げた。海外での知名度向上を目指している。

欧米系訪日外国人観光客において特徴的なのは中国地方の人気で、

中国地方では3割強を欧米やオーストラリアからの観光客が占める。お目当ては広島市内の原爆ドームや宮島などだ。オバマ米大統領が広島を訪問した16年5月には中国地方の外国人宿泊数は前年同月比52%、6月も19%増えた。

と、歴史的背景や最近のニュースもあり、広島を訪問する欧米系訪日外国人が増加している傾向にあります。

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渋谷区、ホテル建てやすく 10月に改正条例施行、訪日客に対応:日経新聞

渋谷区、ホテル建てやすく 10月に改正条例施行、訪日客に対応:日経新聞より引用

渋谷区、ホテル建てやすく 10月に改正条例施行、訪日客に対応:日経新聞より引用

訪日外国人観光客が増える中、特に首都圏や主要観光地で発生している宿泊施設の不足問題。この課題を解決すべく、ラブホテルの改装利用が検討されたり、民泊の活用が進んだりしています。以前、訪日ラボでもお伝えしたとおり、渋谷区では条例によってホテルの新築が難しいという問題がありました。

問題となっている条例「渋谷区ラブホテル建築規制条例」は

円山町などに集中するラブホテルの新規出店を抑えるため、06年に条例を制定したが、同条例の規制のためにビジネスホテルなどの建設も難しくなっていた。区によると、条例が施行された06年12月以降、区内で建設されたホテルは8件にとどまる。

というもの。その煽りを受けて、いわゆる「普通の利用のホテル」の新築も規制の対象となってしまっていました。そこで渋谷区は本条例を改正し、10月1日から施行するとのこと。

改正の内容は

改正前の条例では区内でホテルを建設する場合、フロントやロビーを1階に置く必要があったが、階数についての規定を削除する。近年はオフィスビルにテナントとして入居するホテルも多く、フロントやロビーを中層階に置く場合もある。この規定があるために、区内ではオフィスビルと一体型のホテル開発が難しかったという。

客室の要件も緩和する。改正前の条例では幅1.4メートル以上のダブルベッドを備えた客室の数を全体の5分の1以下にする必要があった。改正後の条例では、客室数が100室以上の中・大規模ホテルについてはこの規定の対象から外す。

といったもの。規制緩和の対象が「100室以上」となっているのは、

区が調べたところ、区内に70~80軒あるラブホテルの客室数は最大でも80室程度で、100室以上のホテルの規制を緩和しても支障はないと判断した。

という背景があります。

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佐川急便も?訪日外国人旅行者向けに新事業を開始:ECのミカタ

佐川急便も?訪日外国人旅行者向けに新事業を開始:ECのミカタより引用

佐川急便も?訪日外国人旅行者向けに新事業を開始:ECのミカタより引用

訪日外国人観光客のショッピングを円滑化するべく、大手配送業者「佐川急便」と「ヤマトホールディングス」がインバウンド向けの取り組みを進めています。

佐川急便は、一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO)とともに、農林水産省の「おみやげ農畜産物検疫受検円滑化支援事業」に取り組んでいます。この事業は

直売所、道の駅等に立ち寄る訪日外国人旅行者やクルーズ船で訪日する外国人旅行者に対して、お土産として購入した農畜産物を国外へ持ち出す際に必要な動植物検疫手続きの円滑化に向けた取組

といったもの。訪日外国人観光客が農畜産物をおみやげとして持ち帰る際、それぞれの国によって持ち込みの制限や申請制度が異なり、訪日外国人観光客にとって手間になっている、という課題を解決するものです。

ヤマトホールディングスは株式会社ジェイティービーとパナソニック株式会社と連携し、ICTを活用した手ぶら観光促進サービス「LUGGAGE-FREE TRAVEL」を開始。

訪日外国人旅行者を送り状の手書きの手間から解放し、空港や宿泊施設でのスムーズサービスで、ストレスなく快適な環境を提供すると共に、公共交通機関の混雑緩和や安全性の向上にも貢献する。

というものです。

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小池都知事、訪日外国人への防災対策向上訴える:日刊スポーツ

小池都知事、訪日外国人への防災対策向上訴える:日刊スポーツより引用

小池都知事、訪日外国人への防災対策向上訴える:日刊スポーツより引用

マニュフェストにインバウンド対策についても触れ、東京都知事に就任した小池ゆりこ氏。その対策として、訪日外国人観光客向けの防災対策向上について訴えました。

この発言は東京都葛飾区の水元公園などで行われた総合防災訓練に出席したときのもの。日刊スポーツによれば、

「東京の防災機関の持つ力を実感した。30年間に70%の確率で起きるとされる直下型地震。想定外のことが起きても動じないよう(防災対策を)進める」

と訴え、訪日外国人観光客向けの対策としては

外国人にも都が出版した「東京防災」を読んでもらうなどし、注意喚起を呼びかける。

とのこと。

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インバウンドをブームで終わらせない! 失敗から学ぶ教訓とは?:マイナビニュース

インバウンドをブームで終わらせない! 失敗から学ぶ教訓とは?:マイナビニュースより引用

インバウンドをブームで終わらせない! 失敗から学ぶ教訓とは?:マイナビニュースより引用

インバウンド市場の拡大に湧く日本の観光業界に対する、大手リゾート「星野リゾート」の代表星野佳路氏へのインタビューの紹介です。

星野氏は、インバウンド市場の現状について

1. インバウンドが増えたと言っても、観光消費額の10%か15%くらいで、残り8割以上が日本人による消費です。分母が大きな日本人向けの企画を忘れないことです。

2. インバウンド増加を実感できるのは東京・大阪・京都などの大都市・大観光地に限られていて、地方まで波及していません。

3. 国内需要のメインターゲットは「若者層」です。シニア層だけでなく若者向け企画を充実させるべし。

4. 外国への留学経験で、ホテルや旅館の再生の秘訣は「かっこ悪い」と思っていたものを捨て去るのではなく、「かっこよく再生する」ことだと気づきました。従って旅館「星のや」のコンセプトは「和」を強調。

5. 日本の観光には、「団体旅行」「修学旅行」「スキー旅行」「海外旅行」など、ブームを作ってブームで終わらせてしまった歴史があります。

としています。特に「スキー旅行」のブーム終焉については

安い金額で若者たちをギューギュー詰めに押し込み、睡眠時間もそこそこのハードスケジュールのため、お金がなく体力はある若い世代には人気でも、何年か後に家庭を作り親となった彼らの足は、スキーから遠のいてしまいました。「ゆっくりと家族みんなで楽しめる」という新たなコンセプトを打ち出すことができなかったためです。

と分析しています。

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