訪日外国人観光客やインバウンドに関する外部メディアのニュース中で、先週(10/2〜10/8)の注目ニュースをまとめました。プロモーションやマーケティングに役立つ情報が盛りだくさんのインバウンドニュースのまとめです。今回はアニメや食、温泉、ウェディングで進む「コト消費」、訪日中国人の買い物リストの作り方など5選。

先週・先々週の気になるニュースまとめはコチラ

 

アニメ聖地、食と温泉――訪日客集めに有名企業が試行錯誤:IT media

アニメ聖地、食と温泉――訪日客集めに有名企業が試行錯誤:IT mediaより引用

アニメ聖地、食と温泉――訪日客集めに有名企業が試行錯誤:IT mediaより引用

インバウンド市場において、テーマを持った観光商品が流行の兆しを見せています。本記事で紹介しているのは「アニメ」、そして「食と温泉」です。

KADOKAWAやJTBなどが9月16日設立した「アニメツーリズム協会」は、アニメの舞台やモチーフになった土地を「アニメ聖地」として88カ所選定し、プロモーションする組織です。その設立の背景には、

人気アニメ「らきすた」のモデルとなった埼玉県久喜市(旧鷲宮町)や同「ガールズ&パンツァー」の茨城県大洗町のように、アニメや漫画で地元の活性化を図る自治体が増えているのだ。

というブームがありながらも、

PRや土産物作りの際に作品の権利関係が壁となったり、マナーの問題で住民と軋轢(あつれき)が生じたりといった課題もある。

といったアニメ観光ならではの「面倒な事柄」が存在しており、それらの課題を一手に引き受けることを目的としています。

また、「食と温泉」においては「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構」がぐるなびなどによって設立。

地域独自の文化や伝統とともに食事を楽しむ旅行スタイルで、同機構は、温泉を拠点にした食事や町歩きコースを自治体から募って認定する計画。

としており、日本の伝統文化の発信を主にしたテーマ観光を促進し、

首都圏や京阪神などに偏りがちな訪日観光ルートを全国に分散させる

ことが目的とのこと。

これら2組織の発足やテーマ観光の流行の背景には、訪日外国人観光客、特に訪日中国人観光客が、訪日観光の際、買い物ではなく、「日本の体験」に重きを置き始めていることにあります。この現象は、「モノからコトへ」や「モノ消費からコト消費へ」と呼ばれており、今後のインバウンドビジネスの一大テーマとなりそうです。

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「時間をかけて店頭決定買い」、個人客の購買パターンは自由さにあり

「時間をかけて店頭決定買い」、個人客の購買パターンは自由さにありより引用

「時間をかけて店頭決定買い」、個人客の購買パターンは自由さにありより引用

訪日中国人観光客が訪日旅行の際に、何を買うかを取りまとめるために作る「買い物リスト」。その買い物リストに関する調査記事です。調査サンプルがわずか4名と少ないながらも、有用な情報があります。

同じ訪日中国人観光客といえども、団体旅行客と個人旅行客で買い物リストの作り方は異なり、団体旅行客は、

「買い物リスト」を常に確認できるようにスマートフォン内にまとめて持ち歩き、買い物が進むにつれて「買った」ことを示す追記をしていた。この旅行者は化粧品中心の自分の買い物に加え、親戚や友人からの依頼など、訪日時の買い物をこのリスト一つで管理しており、商品、個数、買い物の依頼者などがコンパクトに確認できるようにしていた。

と、自分の買い物と親類・知人の買い物両方を細かくリスト化。また、親類・知人へのおみやげとなる買い物は、いわゆる「指名買い」が多いことも特徴です。そして、個人旅行客は、

親戚や友人から依頼されたものに関しては、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)から送られてきた画像や、ECサイトのURLをブックマークしているだけで、団体ツアー客の事例に見られたような「買い物リスト」は作成していない。自分たちの買い物に関しては、そもそも商品名をリスト化していなかった。

と、団体旅行客とくらべてラフなリスト作成になっています。これらの違いが生まれる背景には、訪日前中の忙しさの違いに有ります。団体旅行客は、

旅行会社やツアーガイドからもさまざまな情報を得ることができるため、「買い物リスト」の作成に時間をかけることができる。しかし訪日旅行中は、移動時間が長く自由な時間が得られないことが多い。

といった特徴があり、時間的に余裕のある訪日前に、正確で細かいリストを作り、忙しい訪日中に効率的に買い物をできるように準備しています。個人旅行客は逆で、旅行準備に忙しい訪日前は細かい買い物リストを作る余裕はなく、訪日中は時間に自由がきくことから、ラフな買い物リストになるとのこと。

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【F1 日本GP】鈴鹿サーキット、直営8店舗で訪日外国人向け免税サービスを導入:Response

【F1 日本GP】鈴鹿サーキット、直営8店舗で訪日外国人向け免税サービスを導入:Responseより引用

【F1 日本GP】鈴鹿サーキット、直営8店舗で訪日外国人向け免税サービスを導入:Responseより引用

10月9日に「F1日本グランプリ」の決勝戦が行われた鈴鹿サーキット。その施設内にて免税店サービスをスタートしたとのこと。

対象店舗は(略)8店舗。衣料や靴、時計、オリジナルグッズなど一般物品は5000円(税別)以上、食品や飲料、菓子、酒など消耗品は5000円から50万円が対象となる。

とのことですので、こちらの”免税店”とは、消費税を免税する消費税免税店(市中免税店)のことを指しています。免税手続きは、

訪日外国人旅行者が免税対象店舗で買い物をした場合、メインインフォメーションセンターの免税カウンターでパスポート、購入商品、レシートを提示し、購入者誓約書にサインすれば、対象商品合計金額から消費税金額が返金される。

とのことで、店舗内完結型ではなく、百貨店などで見られる免税カウンター一括手続き型をとっている模様。

免税サービススタートは10月1日。このタイミングでスタートしたのは、冒頭の「F1日本グランプリ」に観戦にくる訪日外国人観光客をターゲットにしているためと思われます。

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山陰で「訪日挙式」香港にアピール 撮影名所紹介へ:日本海新聞

山陰で「訪日挙式」香港にアピール 撮影名所紹介へ:日本海新聞より引用

山陰で「訪日挙式」香港にアピール 撮影名所紹介へ:日本海新聞より引用

インバウンドに遅れを取っている山陰地方がウェディングツーリズムで訪日客の誘致を狙っています。ウェディングツーリズムとは、日本人がハワイなどの海外で挙式をあげるのと同様に、訪日外国人観光客に日本で挙式をあげてもらうことで、訪日観光の促進を狙うもの。

ターゲットとしているのは訪日香港人観光客です。その背景は、

香港ではカップルが海外で結婚の記念に写真を撮ったり、結婚式を挙げるWTが多く、日本政府観光局によると、国内では京都や大阪、沖縄、北海道などが受け入れ先として知られる。

とのことで、既に訪日観光×ウェディングツーリズムが浸透している国を選択。

山陰インバウンド機構(米子市)が鳥取、島根両県でPR用写真の撮影を進めている。大山や鳥取砂丘などの観光地で写真を撮りため、WT“未開の地”の山陰の景観や縁結びスポットを香港に発信する

と、今まで選択肢になかった山陰の発見を促します。

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訪日外国人犯罪3%増 1~6月6776件、中国籍最多:日経新聞

訪日外国人犯罪3%増 1~6月6776件、中国籍最多:日経新聞より引用

訪日外国人犯罪3%増 1~6月6776件、中国籍最多:日経新聞より引用

最後に、インバウンドブームの弊害とも言えるニュースです。今年上半期(1月〜6月)の永住者を除く外国人(≒訪日外国人観光客)の犯罪件数が、昨年同期比で200件弱増加したとのこと。

警察庁の発表によれば、

今年上半期の摘発件数を国籍別で見ると、最多は中国の2126件、次いでベトナムの1515件。摘発人数も中国が1553人、ベトナムが1020人で、いずれも両国で半数以上を占めた。

と、中国、ベトナムの2国で過半数を占めており、刑法に触れる犯罪については、

全体のうち刑法犯の摘発件数は4410件で、141件の増加。主な内訳は、窃盗犯が45件減って2781件で63.1%を占めた。殺人などの凶悪犯は4件減って74件、詐欺などの知能犯は57件増えて308件。

と、詐欺の件数が増えている模様。また、刑法以外の犯罪である特別法犯については、

2366件の特別法犯は、不法入国などの入管難民法違反が63件増の1555件。薬物事犯が5件増の270件だった。

とのこと。2020年の東京オリンピックに向けて4000万人の訪日外国人観光客誘致、観光立国を目指す日本。しかしながら、これらの問題の対策の準備も始めなければならないでしょう。

 

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