訪日外国人観光客やインバウンドに関する外部メディアのニュース中で、先週(10/16〜10/22)の注目ニュースをまとめました。プロモーションやマーケティングに役立つ情報が盛りだくさんのインバウンドニュースのまとめです。今回は訪日外国人消費額2.9%減 どうなるインバウンド市場?消費額減少に関するニュース5選。

先週・先々週の気になるニュースまとめはコチラ

 

訪日客の消費額2.9%減 7~9月 1人あたり支出17.1%減:日経新聞

訪日客の消費額2.9%減 7~9月 1人あたり支出17.1%減:日経新聞より引用

訪日客の消費額2.9%減 7~9月 1人あたり支出17.1%減:日経新聞より引用

先日観光庁が7-9月期の訪日外国人消費動向調査を発表しました。

観光庁が19日発表した7~9月期の訪日外国人消費動向調査(速報値)によると、訪日客による旅行消費総額は前年同期比2.9%減の9717億円だった。前年同期に比べて減少するのは2011年10~12月期以来。

と、訪日外国人の旅行消費総額が4年9ヶ月ぶりのことで、インバウンド業界にとっては大きなニュースとなっています。

一人あたりの消費額は17.1%減の15万5133円にとどまった。中国の関税引き上げや円高進行が逆風になった。中国の一人あたり消費額は18.9%減の22万7821円だった。

と、中国の関税引き上げや円高を背景とした、訪日外国人観光客1人あたりの消費額の減少が、全体消費額の減少の要因となっています。

国別では、中国の消費額が全体の45.3%を占め最大だった。消費額は5.6%減の4398億円。台湾が7.0%減の1292億円、韓国は13.7%増の908億円だった。

現在のインバウンド市場においては、やはり中国が訪日外国人観光客数・訪日外国人消費額ともにトップシェアとなっており、訪日中国人観光客の消費動向は直近のインバウンド市場の成長に大きな影響を及ぼしています。

<関連記事>

 

観光庁長官「為替の影響大きい」 訪日客支出、現地通貨ベースでは増加:日経新聞

観光庁長官「為替の影響大きい」 訪日客支出、現地通貨ベースでは増加:日経新聞より引用

観光庁長官「為替の影響大きい」 訪日客支出、現地通貨ベースでは増加:日経新聞より引用

訪日外国人観光客の消費額減少の原因は為替にあると考えられます。観光庁長官の会見によれば、

観光庁の田村明比古長官は19日の記者会見で、同日発表した7~9月期の訪日外国人消費動向調査で、訪日客の旅行消費総額がおよそ5年ぶりに前年同期の実績を下回ったことについて「為替の影響が大きい」との認識を示した。

とのこと。「消費額減」というのは、「日本円ベース」での話であり、

円建てベースの訪日客の1人あたり旅行支出は中国が18.9%減少したほか、台湾や韓国、米国でも前年実績を下回ったが、逆に現地通貨ベースでは中国が3.8%増、台湾は0.4%増、韓国は1.0%増、米国が17.2%増となっており、田村長官は「日本を訪れる旅行客の予算が大きく縮小しているわけではない」と強調した。

と、「現地通貨ベース」においては、むしろ予算増加傾向にあることを強調しています。

<関連記事>

 

訪日中国人が500万人突破し過去最多!=専門家「日本や日本人を知ることで考え方が変わる」:@niftyニュース

訪日中国人が500万人突破し過去最多!=専門家「日本や日本人を知ることで考え方が変わる」:@niftyニュースより引用

訪日中国人が500万人突破し過去最多!=専門家「日本や日本人を知ることで考え方が変わる」:@niftyニュースより引用

現在インバウンド市場を牽引している訪日中国人観光客が、9月までの集計で、昨年2015年の年間訪日客数を超え500万人を突破したとのこと。

今年1~9月の訪日外国人客数は1797万8000人。そのうち中国人は4分の1以上を占める500万7200人で、昨年の年間(499万人)を上回った。

と、訪日中国人観光客はインバウンド市場において、消費額は約半数の45.3%、外客数は四分の一超の27.8%のシェア率を誇っています。9月好調の要因としては

中国や韓国で祝日が多かったほか、航空路線の増便や新規就航、クルーズ船の増加などの好材料があった。英フィナンシャルタイムズは、訪日中国人へのビザ発給要件の緩和や、航空会社の受託荷物量の緩和が訪日旅行熱を刺激したと伝えている。

と、入国に関する利便性の向上があるようです。また、今月10月については、

今月初めの国慶節(建国記念日)の連休にも表れている。業界関係者によると、同連休期間中に日本を訪れた中国人観光客はおよそ40万人と推計される。同期間の訪日中国人の数としては過去最多で、初めて春節(旧正月)期間を上回ることになるほか、中国人の同期間の国別旅行先としてもトップだという。

とのことで、中国での訪日旅行ブームに拍車がかかっている模様。

<関連記事>

 

どうする? 中国人訪日客の増加に陰り「本物」を磨いて旅行者におカネを落とさせよ:日経ビジネスONLINE

どうする? 中国人訪日客の増加に陰り「本物」を磨いて旅行者におカネを落とさせよ:日経ビジネスONLINEより引用

どうする? 中国人訪日客の増加に陰り「本物」を磨いて旅行者におカネを落とさせよ:日経ビジネスONLINEより引用

しかしながら、外客数の数値そのもので見ると好調に見えますが、伸び率に注目すると増加傾向に陰りが見えてきています。

国別の訪日客数の数字で、中国からの訪日客の前年同期比の伸び率が6.3%増と1ケタ台になったのだ。それでも6%も伸びているのだから問題はないと思われるかもしれない。だが、中国からの訪日客の伸び率は2013年の9月以降、36か月連続で毎月2ケタ以上の伸びが続いてきていたのだ。遂にその記録が途絶えたのである。

と日経ビジネスオンラインは、訪日中国人観光客の伸び率の鈍化を指摘。その背景には旅行スタイル、訪日経路の変化があるとして、

JNTOのニュースリリースでは9月の概況について「大幅な寄港増が見込まれていたクルーズについては、台風の影響によるキャンセルが重なったものの、中国を中心に70隻以上の寄港があったことが訪日外客数の増加の下支えとなった」と分析している。逆にいえば、9月の中国人観光客の伸びが低かったのは、台風によってクルーズ船の寄港が伸びなかったためとみることも可能だ。

と、訪日中国人観光客の訪日経路がクルーズ船利用に変わりつつあること、そして、そのクルーズ船が台風の影響でキャンセルが多かったことがあり伸び率が鈍化した可能性についても言及しています。

訪日中国人観光客の9月の外客数伸び率が不調であったことは事実であり、10月の伸び率に注目したいところです。直上の@niftyニュースによれば、今年の国慶節(中国の建国記念日)の中国市場は好調の見通しですので、JNTOの分析どおり、台風の影響が大きいものと思われます。

<関連記事>

 

訪日外国人は忍者など体験型に軸足、円高に左右されにくく=日銀:ロイター

訪日外国人は忍者など体験型に軸足、円高に左右されにくく=日銀:ロイターより引用

訪日外国人は忍者など体験型に軸足、円高に左右されにくく=日銀:ロイターより引用

訪日外国人観光客数は今のところ順調、しかしながら、訪日外国人観光客消費額は円高の煽りを受け、円ベースで減少しつつあることは冒頭のニュースで紹介したとおりです。では、インバウンド市場は今後どのような展開をしていくべきなのでしょうか。

日銀が発表した「地域経済報告(さくらリポート)」では、「モノ消費」から「コト消費」に訪日外国人観光客のトレンドが移行しつつあることを指摘しています。

いわゆる「爆買い」は終息したものの、高額品から日用品、モノ消費からコト消費に軸足が移りつつあると指摘。国内の観光産業は為替円高に従来ほど左右されにくくなったと分析している。

「かつては為替の変動で訪日外国人の増減が決まっていたが、日本の魅力が強く認知された結果、極端な円高にならない限り、訪日外国人の増加が見込めるようになった」

としており、JNTOをはじめとした海外向け訪日旅行の積極的なプロモーション、そして訪日外国人観光客の増加から、「日本の魅力」が海外に認知されたこと、そして、その「日本の魅力」を全面に打ち出した旅行商品や観光については為替の影響を受けづらい状況にあることを指摘しています。

その証左として、

「日光東照宮に参拝したあと忍者姿で手裏剣体験ができる体験型プランが高評価」(本店)

「しまなみ街道が海外メディアで世界で最も素晴らしいサイクリングコースの一つとして取り上げられ、台湾や欧米からの旅行客が増加」(松山支店)

「オバマ米大統領の訪問を契機に広島の注目後が高まっており、外国人客数は前年の3倍に達する日もある」(広島支店)

「佐賀県をロケ地とする映画でタイからの観光客が急増」(福岡支店)

などの事例が取り上げられており、今後、より観光らしい訪日旅行、つまり「コト消費」が促進される可能性が濃厚の見通しです。

<関連記事>

 

訪日ラボをフォローして
最新情報を受け取る

インバウンド最新情報をお届けします。

これ以上前の記事はありません…