先日のニュースで、観光庁から2016年の訪日外国人観光客数が2400万人になるとの見解が発表されました。観光庁は、2020年までに4000万人という目標に対しても実現可能との見通しを出しており、今後ますます訪日外国人観光客が増えていくことは確実といっても良いでしょう。

しかしながら、インバウンドの現場レベルでは受け入れ体制の構築、いわゆるインバウンド対応が手付かずのところも多いのではないでしょうか。今回は、前回のGoogle翻訳のアップデートをお伝えした続編として、Google翻訳のスマホアプリをご紹介します。

 

Google翻訳スマホアプリ

先日解説したGoogle翻訳にはスマホアプリ版がリリースされています。iOS(iPhone)およびAndroidに対応。

Google翻訳スマホアプリのアップデートで非常に便利に

Google翻訳スマホアプリの大きな利点は画像からの翻訳が出来ることにあります。2012年に行われたアプリのアップデートにより、撮影した画像からテキストを読み取り翻訳することが出来るようになりました。

カメラで写した文字をオフライン&リアルタイム&ARで翻訳できる「Word Lens」が凄い!

さらに、2015年のアップデートにより「Word Lens」という画像内テキスト翻訳機能が追加されました。この「Word Lens」とは、スマホのカメラで写した文字列をオフライン、かつリアルタイムで翻訳してくれる機能です。AR(拡張現実)技術を利用しており、カメラに写っている文字列に覆いかぶさる形で翻訳文が表示されます。

 

Google翻訳スマホアプリの機能

さて、それではGoogle翻訳のスマホアプリの機能について見ていきましょう。

通常の翻訳:テキストを入力して翻訳

まずは通常の翻訳です。Google翻訳アプリを立ち上げてテキスト入力欄に任意の言語を入力することで翻訳することが出来ます。

通常の翻訳:テキストを入力して翻訳

通常の翻訳:テキストを入力して翻訳

先日の記事でも取り上げたとおり、新翻訳方式GNMTが採用されたことにより、日本語・英語間や英語と中国語をはじめとした外国語間で、より自然な翻訳ができるようになりました。

音声会話モード:マイクに吹き込んだ音声を認識&翻訳

「音声会話モード」は、マイクにむかって音声を入力することで言語を自動認識。ほぼリアルタイムで翻訳することができるので、より会話らしく異言語同士でコミュニケーションをとることができます。

音声会話モード:マイクに吹き込んだ音声を認識&翻訳

音声会話モード:マイクに吹き込んだ音声を認識&翻訳

テキストを入力する手間が省けるため、異言語間で会話する際に重宝します。また、他の言語のキーボード設定をする手間も省けるため、とっさのときに活用しやすい機能です。

カメラ翻訳モード:写真に写った文字列をなぞってて翻訳

「カメラ翻訳モード」は、スマホカメラで撮影した写真内にある文字列を認識し、翻訳することが出来る機能です。

カメラ翻訳モード:写真に写った文字列をなぞって翻訳

カメラ翻訳モード:写真に写った文字列をなぞって翻訳

対応言語が下記のWord Lensよりも多いため、利用シーンは広めです。また、スマホ内に保存している画像内の文字列も翻訳することが可能。

Word Lens:カメラに写った文字列をARで自動翻訳

「Word Lens」は、スマホのカメラに写った文字列を、オフラインかつリアルタイムに翻訳することが出来る機能です。縦組みの文字にも対応しており、例えば、「烏龍茶」に向けてスマホのカメラをかざすと、以下のようになります。

Word Lens:カメラに写った文字列をARで自動翻訳

Word Lens:カメラに写った文字列をARで自動翻訳

また、Google BrasilがYouTubeにアップしたこの動画を見ると、この機能の素晴らしさが一目瞭然です。

動画内では英語で書かれたパネルをリアルタイムでポルトガル語に翻訳している様子を紹介しています。アプリのUI(ユーザーインターフェース)が現バージョンより古いですが、コアとなる機能は現バージョンと同様です。

残念ながら現バージョンでは日本語に対応していません。しかしながら、英語に翻訳するのであれば、中国語、スペイン語、フランス語など36言語に対応しています。

 

Google翻訳スマホアプリのインバウンドでの使用シーン

以上の豊富な入力形式を持つGoogle翻訳スマホアプリ。インバウンドにおいても様々な活用シーンが想定できます。

訪日外国人観光客の接客・接遇

訪日外国人観光客のお客様が持っているガイド本を翻訳できる

インバウンドの現場では、会話でのやり取りの他にも、ガイド本などを見せられて質問される場合もあります。

例えば、訪日中国人観光客のお客様自信は英語や日本語ができるのである程度の意思疎通はできる。しかしながら、中国語で書かれた日本旅行のガイド本を見せられ、「これはどこにある?」と尋ねられた、といったケース。

こういったケースであっても、接客・接遇する担当者がある程度英語を理解できるのであれば「Word Lens」を活用でき、素早い対応をすることが出来ます。また、担当者が英語に明るくなかったとしても、「カメラ翻訳モード」であれば日本語に翻訳することができます。

訪日外国人観光客のお客様に音声吹き込んでもらう

また、接客・接遇する上で対応できない言語で話しかけられたり、英語でも聞き取れないフレーズがあったりした場合、または担当者が英語に明るくない場合には、「音声会話モード」を利用すると良いでしょう。

「音声会話モード」は、ほぼリアルタイムで言語を認識し翻訳してくれるので、訪日外国人観光客のお客様と、より会話らしいコミュニケーションをとることができます。

海外サイト・文献の調査に使える

このGoogle翻訳アプリの最も画期的な点は「カメラ翻訳モード」と「Word Lens」にあると言って過言ではないでしょう。

例えば、訪日外国人観光客の母国サイトを調査しようとした時、テキスト形式で表示されている文字列であればコピー&ペーストで翻訳することが可能です。しかし、画像内に組み込まれた文字列については、その言語を理解していなければなりませんでした。

そのような場合でも「カメラ翻訳モード」や「Word Lens」を利用すれば、Google翻訳が文字列を認識し、テキスト化&翻訳までしてくれます。また同様に、今まで機械翻訳が難しかった本に書かれた文字も翻訳できるため、より深い調査をすることが可能になります。

 

まとめ:お手軽多言語対応をするならGoogle翻訳が便利

通常の翻訳や、音声会話モード、カメラ翻訳モード、Word Lensなど、翻訳機能だけでなく様々な便利機能をもつGoogle翻訳スマホアプリ。ダウンロードも無料ですので、導入コストもかからない分、お手軽に多言語対応するのであれば非常に便利なツールなのではないでしょうか。

ただし、主要インバウンド顧客の1つであるタイのタイ文字については、カメラ翻訳モード、Word Lensが非対応となります。また、WEBサイトや印刷物向けの翻訳の場合、新翻訳方式GNMTが採用されたとはいえ、訪日外国人観光客にとって読みやすい、自然な翻訳が出来ているかというとなんとも言えないところです。そのため、多数に読まれる文章の場合は翻訳サービスを頼ったほうが良いでしょう。

<参考>

 

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