ビジネスホテルと言えば、サラリーマンが出張などで安く宿泊するホテルというイメージが強いですが、訪日外国人観光客の急増に伴い客室稼働率が上昇。その影響で都市部や観光地のビジネスホテルの宿泊料が高騰しています。時には一昔前の6倍以上まで跳ね上がることもあり、リゾートホテルとほとんど変わらない価格帯になることも。需要拡大が続くビジネスホテルが、訪日米国人観光客には利用されているのでしょうか。

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訪日米国人観光客のビジネスホテル利用者数

円安ドル高が続くなか、欧米からの訪日外国人観光客も近年増加傾向にあります。訪日米国人観光客のホテル利用者数は観光庁の2015年の調査によれば80.5%に上ります。この数値は訪日外国人観光客全体の数値(84.4%)とほぼ同水準であり、いかに訪日外国人観光客の宿泊施設需要がホテルに集中しているかが分かります。

東京・大阪のビジネスホテルは客室稼働率が90%近くまで上昇

東京や大阪のビジネスホテルでは2015年の年間値で客室稼働率がそれぞれ85.3%、86.8 %となっています。

この客室稼働率がどのような数値かというと

客室の埋まり具合を示す数値である客室稼働率の月平均が80%を超え出すと、満室になる日が出てきます。宿泊施設の立地などによっても異なりますが、都市立地であれば稼働率85%を超えると満室になる日が週に3日間は出てくると思って良いでしょう。―トラベルボイス:「ホテルが満室で予約できない」は本当か? ー宿泊施設ができる対応を考える【コラム】より引用

といったものであり、過去に例を見ない高水準をマークしています。そのため、日本人の国内旅行シーズンと訪日外国人観光客の訪日旅行シーズンがぶつかったタイミンでは宿泊料が高騰。ときには1泊3万円を超えることもあり、都内や出張で訪れたビジネスマンからは悲鳴が上がっています。

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訪日米国人観光客がビジネスホテルを予約する手段

訪日米国人観光客が旅行前に航空機やホテルの予約を取るために用いる手段はスマホやパソコンを用いたウェブサイトからの申し込みが最も多くなっており、訪日外国人観光客全体が52.8%なのに対し、64.6 %を占めます。特にユーザーの口コミを参考にホテルを選び予約することができる「TripAdvisor」や、スマートフォンアプリの「KAYAK」などがよく利用されています。

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訪日米国人観光客は情報収集ツールとしてFacebookを利用している

2013年の発表によると、全世界のFacebook月間アクティブユーザー*1(MAU)は8.7億人。その20%にあたる1.8億人は米国人ユーザーで、訪日米国人観光客の情報収集ツールとしてFacebookはよく活用されています。そのため、ビジネスホテル側も非常に活用しており、「いいね」をしてくれたら割引などのサービスはよく実施されています。

*1 月間アクティブユーザー:1ヶ月間のうち、1度でもそのサービスやアプリケーションを利用したユーザーを集計した指標。Monthly Active User(略:MAU)

 

パッケージツアーを利用する訪日米国人観光客のホテル予約

旅行代理店を通してホテルを予約するメリットは、満室でもあらかじめ代理店が抑えているため確実に宿泊先を確保できることに加え、代理店がグロスで発注していることから、通常より格安になることでしょう。団体客や個人手配(FIT)が嫌いな方、SNSやアプリを使いこなせない年配の方などは代理店を通すことが多いようです。

ビジネスホテルの自社サイトへ指名検索で訪れて予約してもらうには

ビジネスホテル側にとって最も好ましいのは指名検索やブックマークから自社サイトに訪日外国人観光客が訪れて予約してくれることでしょう。口コミサイトなどへの広告費が浮くうえに、リピーターであることが多いからです。せっかくの見込み客を逃さないためにも、ビジネスホテル側はサイト上でホテルを利用しようと考えているユーザーに明確に価値を伝えることが重要になります。

 

まとめ:ビジネスホテルの繁忙がずっと続く保証はないことを念頭に置く

近年の訪日外国人観光客の激増に伴い、都内や関西のビジネスホテルの稼働率は90%を超えている状況が続いていますが、ビジネスホテルはシステム化されているため参入障壁は低いとされています。そのため、大手ビジネスホテルは需要縮小の可能性も視野に入れた展開をしています。とはいえ、しばらくは需要の高騰が続くことが予想されています。

<参考>

 

訪日米国人観光客インバウンドデータ集

 

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