訪日外国人観光客による周遊旅行の拡大を目的に、テーマ、ストーリー性を持った形で観光ルートをまとめ、海外へ積極的な発信を行う「広域観光周遊ルート形成促進事業」。日本各地で、それぞれの地域の魅力を活かした個性的なモデルコースが設定されており、想定されるターゲット層、ニーズまで掲げられています。

今回は、独特なお遍路文化を持つ四国地方の広域観光周遊ルート「スピリチュアルな島~四国遍路~」について見ていきましょう。

 

スピリチュアルな島~四国遍路~

四国の広域観光周遊ルートの名称は「スピリチュアルな島~四国遍路~」。お遍路文化は海外でも知られており、日本の歴史や文化に関心高い欧米を主な対象市場としています。また、グルメや景勝地観光も楽しめるとしており、台湾、香港などの訪日外国人観光客の獲得も目指しています。

 

モデルコース:お遍路に加え、レンタカー、鉄道旅行を武器に

モデルコースは全3種類。世界的に知られるお遍路を観光資源とする「四国スピリチュアル・コース」に加え、交通機関の特殊性を打ち出した「四国鉄道クラシカル・コース」「四国大自然ドライブ・コース」を設定しています。

四国スピリチュアル・コース

四国スピリチュアル・コース

四国スピリチュアル・コース

主な観光資源は以下の通り。お遍路にまつわる寺院などを見られ、グルメ、景勝地なども楽しめます。日本の伝統文化、歴史に関心の高い欧米を主な対象市場としています。

  • 第1番札所霊山寺(徳島県鳴門市):第1番霊山寺から第3番金泉寺まで旧遍路道体験
  • 小豆島八十八ヶ所霊場(香川県小豆島町・土庄町):弘法大師修行の霊跡
  • さぬきうどん作り体験(香川県):自分で打ったさぬきうどんをその場で食べる
  • 藍染体験(徳島県):藍染のオリジナルハンカチづくり
  • かつおのタタキ(高知県):わら焼きでかつおの表面をあぶる高知名物
  • 足摺岬(高知県土佐清水市):四国最南端の岬。ミシュラン二つ星
  • 外泊石垣の里(愛媛県愛南町):高い石垣が並ぶ幕末の街並みを保存
  • 道後温泉本館(愛媛県松山市):日本最古の温泉。国の重要文化財

徳島、鳴門、高松、高知などを巡る9日間の観光ルート。鉄道やタクシー、レンタカーなど各種交通機関の活用を想定しています。

四国鉄道クラシカル・コース

四国鉄道クラシカル・コース

四国鉄道クラシカル・コース

主な観光資源は以下の通り。鉄道で四国の各県を周遊しながら、カツオのたたき、さぬきうどんなどのグルメ、紙すき体験、遊覧船などが楽しめるとしています。

鉄道旅行と親和性の高い個人旅行をする訪日台湾人観光客、女性の訪日香港人観光客などが主な対象市場。高松・台北間の直通便があり、訪日台湾人観光客向けの団体旅行商品も現れています。

  • 丸亀城(香川県丸亀市):高さ日本一の石垣。天守が現存
  • 金刀比羅宮(香川県琴平町):「こんぴらさん」と親しまれる神社
  • かずら橋(徳島県三好市):重さ5トンのシラクチカズラで作られた橋
  • 祖谷そば打ち体験(徳島県三好市):祖谷地方に伝わる祖谷そば作り
  • 紙すき体験(高知県いの町):土佐和紙の紙すきを体験
  • 四万十川遊覧船(高知県四万十市):四万十川の景色を遊覧船で堪能できる
  • 鯛めし(愛媛県宇和島市):新鮮な鯛の刺身を使った郷土料理
  • 砥部焼体験(愛媛県砥部町):砥部焼にオリジナルの絵付けができる

高松、高知、宇和島、松山などを巡る7日間の観光ルート。鉄道とタクシーの併用して移動することを想定しています。

四国大自然ドライブ・コース

四国大自然ドライブ・コース

四国大自然ドライブ・コース

主な観光資源は以下の通り。ドライブ旅行を好む20~30代の訪日台湾人観光客、30~40代の訪日香港人観光客を主な対象市場としています。

  • 鳴門うず潮(徳島県鳴門市):激しい潮の流れにうずまく渦潮
  • 日和佐うみがめ博物館カレッタ(徳島県美波町):世界的に珍しい海亀の博物館
  • 御厨人窟(高知県室戸市):弘法大師が悟りを開いたとされる洞窟
  • モネの庭(高知県北川村):フランスのモネの庭から譲り受けた睡蓮が咲く
  • しまなみ海道(愛媛県今治市):CNNが世界7大サイクリングロードに選定
  • マイントピア別子(愛媛県新居浜市):別子銅山の施設跡などを利用したテーマパーク。「東洋のマチュピチュ」を称する
  • 寒霞渓(香川県小豆島町・土庄町):日本三大渓谷美のひとつ
  • エンジェルロード(香川県小豆島町・土庄町):干潮時に海の中から現れる道

徳島、安芸、今治、高松など四国東部を中心に巡る7日間の観光ルートを想定しています。

2020年までに外国人宿泊数を66万に拡大

2020年までに四国4県で、外国人宿泊数を66万に拡大することを目標としています。これは2013年の3倍にあたる数値。一時的なブームよりも、持続的な人気の獲得を目指しており、個人旅行者をメインにプロモーションを行う予定です。

今後はトイレの設置場所の情報提供、歩き遍路体験など着地型商品の開発などを行う予定。

 

まとめ:お遍路文化を武器に、根強い人気の獲得を目指す

「スピリチュアルな島~四国遍路~」はお遍路文化や景勝地、グルメなどを観光資源とする四国地方の広域観光周遊ルート。お遍路にまつわる神社などが巡れるモデルコースに加え、レンタカーや鉄道など、移動手段の特殊性を打ち出したものも設定されています。

一時的なブームよりも、持続的な人気の獲得を目指すとしており、今後は歩き遍路などの商品開発を行います。

 

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