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観光庁は平成29年(2017年)1月31日、同年度の当初予算の取りまとめを発表しました。同庁は平成28年(2016年)に政府が発表した「明日の日本を支える観光ビジョン」の実現を目指しており、公開された資料「『明日の日本を支える観光ビジョン』主要施策に係る取組について」では、この方針に沿ったかたちで予算配分が解説されています。

今回は、観光庁が今年度どのような分野に注力していく見込みなのか、ご紹介していきましょう。

 

今年の観光庁のインバウンド対策は?

観光庁が発表した「『明日の日本を支える観光ビジョン』主要施策に係る取組について」は、以下のような内容に分かれています。

  • 魅力ある公的施設・インフラの大胆な公開・開放
  • 文化財の観光資源としての開花
  • 国立公園の「ナショナルパーク」としてのブランド化
  • 滞在型農山漁村の確立・形成
  • 産業界ニーズを踏まえた観光経営人材の育成・強化
  • 訪日外国人旅行者の受入体制の緊急整備
  • 最先端技術を活用した革新的な出入国審査等の実現
  • 通信環境の飛躍的向上と誰もが一人歩きできる環境の実現

それぞれがバラバラの施策に見えますが、これは「明日の日本を支える観光ビジョン」で掲げられた多角的な方針に沿った内容。ポイントを以下に解説していきましょう。

魅力ある公的施設・インフラの大胆な公開・開放

平成28年から赤坂迎賓館、京都迎賓館の通年公開を行っており、同年の当初予算は3億円(ただし、補正予算は12億円)。平成29年は大幅な増額で、当初予算11.2億円となります。

文化財の観光資源としての開花

平成27、8年に日本遺産を37件認定しましたが、2020年までにさらに100件程度を認定する方針。同年までに文化財を中核とする観光拠点を、全国200ヶ所に整備する予定です。平成29年の当初予算は219.9億円で、保存・継承等に関わる事業を観光促進を重視して行います。

国立公園の「ナショナルパーク」としてのブランド化

「明日の日本を支える観光ビジョン」で設備拡充などにより、訪日外国人観光客が楽しみやすい国立公園づくりが進められる方針が出されました。平成28年7月には「先導的モデル候補」に選定された8つの国立公園で、それぞれの地域で「ステップアッププログラム2020」が策定されました。

平成28年の補正予算102.9億円、平成29年の当初予算100.2億円の内数から、人材育成やプログラムの実施に必要な予算が用意されます。また、新たなサービスの開発や「適切な利用料」の徴収も推進される見込みです。

滞在型農山漁村の確立・形成

平成29年当初予算は50億円。そこから、訪日外国人観光客が農山漁村に滞在する「農泊」を推進するための施策にかかる資金を措置します。具体的に行う施策は以下の通り。

  • 農泊ビジネスの現場実施体制の構築
  • 地域資源を魅力ある観光コンテンツに高める:古民家の改修、農林漁業体験プログラムの開発など
  • 国内外へのプロモーション活動

訪日外国人旅行者の受入体制の緊急整備

訪日外国人観光客が快適に旅行を楽しめるよう観光案内所の機能を向上させる、スムーズに移動できるよう駅、バスターミナルの利便性を向上させるといった取り組みが行われます。平成28年の当初予算は80億円でしたが、平成29年当初予算は85.3億円。または、平成28年補正予算は155億円でした。

最先端技術を活用した革新的な出入国審査等の実現

一言で言えば、空港などでの出入国管理を、IT技術の活用により効率化するもの。空港における入国審査待ち時間の平成28年度の目標は20分以内とされていましたが、平成29年度にも引き続き各種施策を行う方針です。

  • バイオカート:平成28年10月に関西、那覇、高松空港に導入。さらに12ヶ所の空港に配備
  • 顔認証ゲート:平成28年度からシステム開発を開始。平成29年度中に先行運用を実施する予定
  • ボディースキャナーなどの保安検査機器:平成28年度に8空港に導入(当初は4空港だったが拡大)。2019年までに国内主要空港に配備

そのほか、地方空港へのLLCの就航、クルーズ船受け入れ環境の整備なども進められる予定です。

通信環境の飛躍的向上と誰もが一人歩きできる環境の実現

無料Wi-Fi環境の普及に向け、各地の公共交通機関、宿泊施設、商店街など約3万ヶ所で整備を行います。設置箇所が多岐にわたるため、観光庁、経済産業省、農林水産省の予算があてられます。

 

まとめ:平成29年度も「明日の日本を支える観光ビジョン」の実現に向け、各種施策を継続

観光庁が「明日の日本を支える観光ビジョン」の実現に向け、2017年度の具体的な施策を発表。合わせてそれぞれの予算などについても明らかにしています。平成28年度にも各種取り組みがスタートしていますが、これらをさらに促進させていく方針です。

 

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