意外なスポーツが話題に:SNS調査でわかった訪日客に人気のオリンピック競技種目

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各地域を訪れる訪日外国人観光客の行動は出身国によって様々ですが、千葉県は、インバウンドの出身国によってどのような嗜好が見られるのかという調査を「平成27年度 SNSを活用した外国人観光客ニーズ・動向調査事業 調査結果資料」でまとめています。

本調査は、平成27年9月〜11月(3ヶ月間)に千葉県を訪れた「大韓民国、中華人民共和国、台湾、タイ王国、シンガポール共和国、マレーシア、インドネシア共和国、フィリピン共和国、ベトナム社会主義共和国、アメリカ合衆国、フランス共和国」の 11カ国・地域の出身者に、2020年の東京オリンピックを踏まえ、オリンピック競技に関する調査 を行っています。

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テコンドー:多くの国で話題に

観戦目的の体験に加え、護身・エクササイズ等、日本と異なる目的が各国で見られました。特にタイでは、Cardio exercise(心拍数の強化を目的としたトレーニングの総称)の手段として話題になっており、Forumでトレーニング仲間を探す様子が見られました。※その他、アメリカ・フィリピン・マレーシアでも同様の様子が見られました。

フィリピンでのテコンドーに関するSNS投稿分析

国内で非常に人気のスポーツです。フィリピンにおけるマーシャルアーツの人気を押し上げた一因ともいえます。クチコミの内容も戦闘技術に始まり、自己防衛、スポーツ、運動、娯楽等、多岐に渡っています。合わせて、フィリピン代表の国際大会の結果にも強い興味が持たれている様子です。※2015年の東南アジア競技大会(シンガポール)でも、同国代表は団体金メダルを獲得

韓国でのテコンドーに関するSNS投稿分析

期間中に関連する投稿の多くが、昇段審査に関する問題点についてでした。(1つ昇段するのに通常約10年掛かるものが、お金を渡すことで昇段できる事が慣習化している事実がリーク)この他にも韓国テコンドー界の不正は度々報じられており、韓国国内においては、テコンドーというスポーツそのものがダーティなイメージを持たれている様子です。

フェンシング:特定の国でテコンドーに次ぐ話題量

調査期間中にリオデジャネイロオリンピック予選が開催されていた事もあり、出場各国で予選の様子や結果に関する投稿が多く登場しました。また、国によってはハイソサエティで一般市民のするスポーツではないといった意見や、危険なスポーツだという認識をしている人びとが存在している事も確かです。

中国でのフェンシングに関するSNS投稿分析

3競技の中で最も話題量が多く、国民の興味はとても強い様です。特に世界選手権王者李娜選手に関する事が話題量の押し上げに貢献しており、同国内におけるフェンシング人気向上に寄与している様です。また、ロンドンオリンピックエペ女子団体決勝で韓国に勝利し、金メダルを獲得した事を報じた過去のニュースの記事がSNSで拡散していました。

フランスでのフェンシングに関するSNS投稿分析

Twitterを中心にリオ五輪予選の結果や試合の様子が拡散。男子エペチームのタリンでのワールドカップ(エストニア)での勝利の様子や、同じく男子フルーレチームの東京やサン・ホセで行われたワールドカップの結果に対するコメント・応援の投稿が国民から多く寄せられています。

アメリカでのフェンシングに関するSNS投稿分析

一風変わった興味の持たれ方をしているのがアメリカです。3競技の中で最も話題量が多かったのですが、要因としては、モスクワ世界選手権のステージフェンシングの様子の拡散があります(スターウォーズ、ブルース・リーと関連付ける投稿も)。また、体育の授業でフェンシングを行う学校もあり、比較的安全で、親しみ易いスポーツと認識されていると推測されます。

レスリング

今回の調査対象国では、最も話題量が少かった競技でした。多くの国ではレスリング=プロレスリングといった認識がされており、強豪国である日本の感覚とはやや趣の異なる結果となりました。一部の国ではテコンドー同様エクササイズ目的としての話題も上がっています。

インドネシアでのレスリングに関するSNS投稿分析

本調査のレスリング項目において、各国内で唯一目立った話題量が見られた国がインドネシアです。話題の広がり方とその要因ははインドネシアにおける他の2競技のものと同様でした。インドネシアでは格闘技に対する注目度が高く、ショッピングモールなどで格闘技のイベントが開催される程の様です。

 

各国の特徴的な応援スタイル

タイ

  • 国旗、タオルマフラー、ドラムが一般的によく用いられる。
  • アクセサリー(ヘアリボン、タイ国旗柄のアームリストやヘアバンド、帽子)が女子を中心に流行っている。
  • 国旗柄のフェイスペイントと青いシャツ(タイのシンボルカラー)を着て、団結して応援することが多い。

フィリピン

  • 自分の応援するチームの行動や格好真似ることが多い。加えて、自らもより熱狂的なサポーターの一員となりたいという意識が強い様です。
  • タオルマフラーやフェイス/ボディーペイントが流行。また赤、青、白、黄色(フィリピン国旗の色)は、ファンの自作グッズでもよく見られます。
  • プリントTシャツは公式・非公式の商品共に高値で買われている様です。

ベトナム

  • 様々なスタイルがありますが、最も一般的かつ人気のスタイルは、黄色の星の入った(ベトナム国旗のイメージ)赤いTシャツを着ての応援です。また、フェイスペインティングも根強い人気です。
  • 巨大なベトナム国旗を持って、スタジアム内の隅々に送る という様な盛り上がり方も人気の様です。

アメリカ

  • 一般的に自らの応援するチームに対する愛着が非常に強い傾向に。
  • 同じユニフォームやフェイスペイントでチームへの忠誠心を示す様です。
  • Foam Handやキャップなどはよく購買されている商品の1つ(チアリーディング文化によるものと思われます)。
  • アメリカのスポーツ複合施設内部ではホットドッグやフライ、ナチョスがよく売られています。

 

まとめ

千葉県商工労働部 観光企画課がまとめている、千葉県を平成27年9月〜11月の3ヶ月間に訪れた11の国と地域の訪日外国人のオリンピック競技に関するSNS上の発言をみてきました。

日本ではあまり話題にならないテコンドーやフェンシングの話題が多いというのが、国民性を表していて興味深いデータだと言えます。各国の応援スタイルに合致したグッズとは何か?といった見方も出来そうですね。

<参考>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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