最近注目の中国インバウンド向けキラーコンテンツ それは「鹿」:そのブームの背景には中国の文化が 一方でトラブル対策も必要に

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

こんにちはトレンドExpress編集部です。

春節も終わり、ホッと一息ついた観光地も多いかと思います。しかし、続いてやってくるのは お花見シーズン、そして5月の小連休に夏休みと、中国からの観光客がやってくるイベントが控えています。早めのニーズ把握、準備を進めていきましょう。

さて今回は最近ニュース報道で注目されたあるキーワードを追ってみたいと思います。そのキーワードとは 「鹿」。今年2月に多くのメディアが報じた 「奈良で鹿にかまれる外国人訪日観光客増加、8割が中国人」 というニュースをご覧になった方も多いと思います。実は中国人観光客にとって、「日本で鹿を見る」というのは、非常に重要な「コト消費 なのです。

トレンドExpressが毎週集計している口コミランキング。その「〇〇したい」セグメントを見てみると、10位前後に必ず登場するのが「鹿を見たい」

トレンドViewerの「鹿を見たい」ランキング推移

トレンドViewerの「鹿を見たい」ランキング推移

すでに2017年の国慶節「〇〇した」でも「鹿を見た」が8位と、トップ10入り。場所はおそらくは奈良県だと思われますが、「東大寺に行った」でも「大仏を見た」でもなく、「鹿を見た」(「お寺に行った」は5位にランクイン)。奈良の東大寺も、中国人観光客にとってメインは大仏ではなく鹿 のようです。

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

鹿ブームの影響が中国地方にも

中国消費者における「訪日鹿ブーム」、その恩恵は奈良県だけではありません。昨年の国慶節前後から、別の鹿スポットが口コミ上に現れています。

2018年2月7日~2018年2月13日の日本の自治体口コミ数ランキングを見てみると、「広島県」が前週比10%あまりの増加と、口コミ数が増えていました。また先の春節行きたい場所ランキングでも「厳島神社」が21位と上位に位置するなど、人気の高さを見せています。

その理由となっているは、その風景や壮麗な神社建築もさることながら、鹿というキーワードが大きな影響を及ぼしている ように見受けられ、SNS上にも厳島神社の鳥居や本殿と同時に鹿の写真も数多くアップされています。

中国人観光客が鹿に咬まれる理由とは

なぜここまで中国人消費者に「鹿」が刺さったのでしょうか?一つには、「動物が放し飼いにされているスポットがまずない」という理由によるでしょう。さらに犬や猫ならわかるけれど、鹿が…?という 意外性 が、中国をはじめとする海外の観光客から高い関心を集めているのです。   さらに中国ではいまだに狂犬病が存在しており、中国政府も動物検疫に関しては非常に厳しく管理しています。そのため、いかに神聖な動物と言えど、観光地に動物を放していることはあり得ないこと なのです。ペットに関しても生活水準が上がった近年、ようやく飼い始める人が増えている状況。都市部であまり動物が自由に活動している姿を見ることがないということのようです。

そうした中国の消費者から見れば、人が集まる観光地に、柵もなく、自由にしている鹿に興味を覚えるのも自然なこと でしょう。

一方でトラブル防止の対策も必要に

さて、冒頭の報道でも紹介された、中国からの観光客が鹿に咬まれる事件ですが、それには中国人観光客のある習慣が原因となっています。それは 写真をWeChatWeiboにアップするという行為。鹿に鹿せんべいを上げるシーンをSNS上にアップする事で記念にもなりますし、友人たちにも自分が行ったことを発信する非常によい内容となります。

しかし、「人に見せる」ことを前提に撮ろうとするあまり、何度も撮り直しをしたり、撮ったその場でアップしようとしたりと、鹿を待たせるケースが増えているようです。ある「友人が咬まれた」という中国人観光客に話を聞いたところ、その友人は時間をかけて写真を撮り、すぐにSNSにアップしようとして、せんべいを上げないままスマホ操作を始めたとか。「それに業を煮やした鹿が咬んだ」 とのこと。

最近は鹿以外にも「猫島」や「うさぎ島」、「キツネ村」などの、日本特有の動物スポット情報が中国のSNS上にアップされ、アニマル訪日ツアーともいえる人気が期待できそう です。しかし、観光客に心から楽しんでもらうためにも、「動物との接し方」について細かく情報を発信していく必要がある でしょう。

訪日ラボ セミナー紹介&最新版インバウンド情報まとめ

【初心者向け&学び直しに】インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ


インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が登壇する、「インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ」と題したセミナーを開催します。

新しくインバウンド事業の担当になった方や、改めてインバウンドについて学び直したいという方におすすめ!ランチタイムの30分間で、サクッと学べるセミナーとなっております。

<本セミナーのポイント>

  • インバウンドのトレンド把握に役立つデータや情報がわかる!
  • インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」を運営する副編集長 石橋が登壇!
  • ランチタイムの30分間でサクッと学べる!

詳しくはこちらをご覧ください。
【初心者向け&学び直しに】インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ

【インバウンド情報まとめ 2024年4月】3月訪日外国人数「300万人」突破 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年4月版レポートから、3月〜4月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
3月訪日外国人数「300万人」突破 / 2月の世界航空需要、コロナ前から完全回復【インバウンド情報まとめ 2024年4月】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる4月から観光・インバウンドに関わる仕事に就いたり、関連部署へ異動となり、知識のインプットに追われていませんか? また、より一層事業を推進するために必要な学び直しの機会を設ける担当者も増えてきております。
このセミナーでは、
新担当になって、インバウンドの何から始めたらいいか分からない
インバウンド推進が本格化し、改めて情報やノウハウを学び直したい
そもそもインバウンドに興味があるが、情報を収集できていない
方にとって必要な基礎情報と、知っておきたい新情報をお届けする機会となっております!
詳しくはこちらをご覧ください。
→4月までに学んでおきたい!【基礎から始めるインバウンド対策】 〜ラーチーゴー & ジャパンガイドが教える市場別最新データ〜

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

トレンドExpress

トレンドExpress

中国トレンドExpress編集部。Webメディアの中国トレンドExpressでは中国向けマーケティングに役立つ様々な情報を発信中。サイトコンセプトは「あなたの中国マーケティングコンシェルジュ」。本コーナーでは主に中国版Twitterの「新浪微博」の日本関連の書き込み件数ランキングについてとりあげ、実際の書き込みを紹介しながら訪日中国人の消費者心理にせまります。

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに