スターダムストーリーから逃亡犯の逮捕まで 東南アジアのSNS事例集:東南アジアにおけるプロモーション考察 第1回「SNSが拡散装置」

スターダムストーリーから逃亡犯の逮捕まで 東南アジアのSNS事例集:東南アジアにおけるプロモーション考察 第1回「SNSが拡散装置」

こんにちは。POINTS.SG PTE LTD代表を務めております山本です。

さて前回はシンガポールのメディア考察シリーズを全3回でお届けしましたが、今回は東南アジアでプロモーションを考えるうえで、共通となりえるキーワードを数回に分けて考えていきたいと思います。

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【シンガポール富裕層狙うなら『紙』メディアの攻略は必須】最新!海外メディア事情 シンガポール編:第2回 シンガポールのメディア概要(新聞&雑誌&フリーペーパー編)

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最新!海外メディア事情 シンガポール編:第3回 シンガポールのメディア概要(OOH&ネットメディア編)

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第1回は「SNSが拡散装置」ということで、東南アジアのプロモーションを考えるうえで、最も重要と言えるのはSNSの力について考えていきます。

東南アジアのSNS利用の概況:圧倒的な普及率とモバイル・長時間という特徴が

出典: We Are Social, Hootsuite, Jan 2018
出典: We Are Social, Hootsuite, Jan 2018

ご覧のように、東南アジアはSNS利用者数が圧倒的に多く、タイ、マレーシア、シンガポールとフィリピンは人口の50%以上がSNSを利用。インドネシアのSNS利用率は他国と比べ低いものの、巨大な人口を持っており、人数的には1億600万SNSユーザーがおり東南アジアの主な6か国の中のNo.1です。また、全体的に、85%以上のSNSユーザーはモバイルでSNSにアクセス をしています。

Youtubeは厳密にはSNSではないですが、東南アジアでfacebookとYouTubeが依然として最も強いSNSプラットフォームです。20代~30代ではインスタグラムが急伸中という状況です。東南アジアの4ヵ国はfacebookユーザー数のトップ10にランクインしています。

(4位:インドネシア → 1億1100万人、6位:フィリピン → 6,300万人、7位:ベトナム→5,000万人、9位:タイ→ 4,700万人)

これらの数字に加えて、全体的に、東南アジアはSNSの利用時間が長い のが特徴です。日本は1時間18分と言われているのでその差は大きい。フィリピンのSNS利用時間は世界で1番長いと言われています。

様々な要因が考えられますが、

  • 日本のようにマスメディアを土台とした芸能文化がない
  • 一部の国では従来メディアに規制が多い
  • 日本のように季節がないため季節単位でのイベントが少ない

ことなども要因だと思われます。

今回は、数字だけでなく、東南アジアにおいて、SNSの力が圧倒的だと理解するうえでいくつかの事例を踏まえてご紹介しようと思います。

東南アジアでのSNS拡散の事例

東南アジアでのSNS拡散事例その1:フィリピン「Charice Pempengco(シャリース・ペンペンコ)」

2007年にある音楽番組に参加したChariceのパフォーマンスを、ファンがYoutubeにアップロードし、数日後 1,300万再生数 まで急増。SNSで拡散されて大きな話題になりました。

その後、その動画は易々と国境を越え、韓国の人気番組 “Star King”、またアメリカの “The Ellen DeGeneres Show”、”The Oprah Winfrey Show” に招待され、世界中で認められている歌手になり、憧れのセリーヌデュオンのLIVEでは共演を果たしました。

2007年から2017年現在の10年間のSNSの台頭と、フィリピン人の彼女がスターダムにのし上がったストーリーは深い関係にあります。日本はまだスターはTVからな傾向が強い気がしますがいかがでしょうか?

東南アジアでのSNS拡散事例その2:シンガポール「Melissa C Koh」

シンガポールのライフスタイル・ビューティーカテゴリーのTOPインフルエンサー、Melissa C Kohの事例です。2017年、彼女の婚式は大きな話題を集めました。

結婚式の招待状、会場、新郎、新郎の複数衣装・ジュエリー、婚前のスパ、結婚式の撮影・フォトブース、ゲストプレゼント、新婚旅行など結婚式で使用する、ほぼ全ての商品が企業によってスポンサーされました。リッツカールトン、スワロフスキー、ブルガリなど様々な高級ブランドがメリッサにアプローチしました。

従来メディアやプロモーションではエンゲージしにくい、シンガポールの購買意欲の高い、ミレニアル世代にアプローチするには絶好の機会 であり、大きな話題を呼んだPR価値は非常に高かったと言えます。

因みに、招待客からはきちんとお祝い金をとっていたようで、そのことでちょっとした炎上騒ぎにもなったようです。

東南アジアでのSNS拡散事例その3:/マレーシア「Nur Amira Maslan (Kak Girl)」

出典:The Star Online
出典:The Star Online

2017年にローカルラジオ放送「Sinar FM」が行われた口パクコンテストに参加し、最優秀賞を受賞。SNSの動画が数万の「いいね!」を獲得し、フォロワー数も増加。Facebookでの彼女の認知の拡大もあってジョホールバルにあるラジオステーションでDJとしての仕事を獲得しました。

ボリウッド(インド・ムンバイのインド映画産業全般につけられた俗称)の音楽をよく口パクして、ある動画をボリウッドの人気俳優シャー・ルク・カーンがツイート、瞬く間に拡がり2.2万の「いいね!」、約1万のコメントもありました。

出典:

東南アジアでのSNS拡散事例その4:タイ「白井繁治(容疑者)」

SNSの力は世間に眠る才能を見つけ出すだけではなく、15年間行方不明だった容疑者の逮捕にもその力を発揮しています。

白井容疑者は2003年、抗争相手だった別の暴力団員の射殺に関与した容疑で、日本の当局から指名手配されていた。事件後タイに逃亡して現地の女性と結婚し、はた目には悠々自適の老後を送っていた。

容疑者のタトゥーに憧れた現地の若者が写真をFacebookに投稿、その写真はネット上で1万回以上シェアされ、国外にも拡散。これに目を留めた日本の警察が、タイ当局の協力要請をし、逮捕につながりました。

出典:

その他にも、インドネシアの総選挙では若者たちのサポートの重要性を認識し、SNSで様々な活動を行い選挙活動において重要な意味を持ち、ベトナムではSNSを通じた市民の活動が人民委員会の決定を覆すなど、マーケティングだけではなく今では社会活動の中でなくてはならないツールとなっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?東南アジアの多くの国は日本のような先進国とは異なり従来メディアの十分の発達の前に、ネット、SNSが台頭してきています。先進国と同じようなマーケティングの歴史を辿っていません。その分、新しいSNSの流れはより速度感を持って浸透、深化していると考えられます。

次回は、「第2回:局地戦で戦う」ということでプロモーションの在り方を考えていきます。

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この記事の筆者

POINTS JAPAN/SINGAPORE

POINTS JAPAN/SINGAPORE

POINTSはシンガポールと日本を拠点としてASEAN各国での広告制作/宣伝PR/マーケティング/メディアバイイング/リサーチ/コンサルティング等々の業務を行なっています。シンガポールを中心に現地目線でのインバウンド/アウトバウンド情報を発信します。