【関空閉鎖・北海道地震】2018年連続する災害 外国人観光客にもその被害が/今行うべき災害対策の『基本のキ』とは?【セミナーレポート】

【関空閉鎖・北海道地震】2018年連続する災害 外国人観光客にもその被害が/今行うべき災害対策の『基本のキ』とは?【セミナーレポート】

2018年に入り、数多くの災害に見舞われている日本。全国各地で台風や地震による被害が起きています。今後も、災害がいつ来るかのかは予想がつきません。さらに、近年では訪日外国人が全国各地に訪れていて、2018年は3,000万人を超えると予想されています。だからこそ、インバウンドをも意識した災害対策を万全にしておくことが重要なのではないでしょうか。

そこで今回、株式会社PIJINが、災害対策セミナー「来る災害に向けて何から始めるべきか? -災害対策の基本のキ-」を開催いたしました。今回はこのセミナーのレポートを紹介していきます。

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インバウンド市場の裏に潜むリスクとは?-観光立国実現にむけて大切なこと:インバウンド研究室室長田熊

本セミナーのトップバッターは、訪日ラボ インバウンド研究室 室長 田熊。「インバウンド市場の裏に潜むリスクとは?-観光立国実現にむけて大切なこと」というテーマで話しました。セミナーの冒頭では、田熊が訪日外国人が増えている4つの理由を解説。

田熊のセミナー資料より抜粋
田熊のセミナー資料より抜粋1

訪日外国人が増えた4つの理由は、

  1. ビザ緩和 - アジアを中心に戦略的なビザ要件の免除・緩和を行った
  2. 格安航空(LCC)の就航 - 積極的なLCC就航の誘致活動を実施した
  3. 旅行人口の増加 - ASEANを中心に経済が活性化し海外旅行する人が増加した
  4. 日本政府の後押し - 政府のプロモーション活動や世界中の旅行博出展

があり。2018年も7月までで1,873万人を超え、今年は3,000万人を超えそうな勢いです。このまま訪日外国人が増えていけば、おのずと訪日外国人の消費額も増加し、インバウンド市場は盛り上がりを見せていきます。

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オリンピックを2年後に控える 今こそ語るべき『なぜこんなにも外国人観光客が増加しているのか?』:5つの要因を徹底解説/オリンピックが起爆剤じゃない!?

2017年の訪日外国人客数は、前年比19.3%増の2,869万人と5年連続で過去最高を記録しました。さらに、このままのペースで訪日外国人が伸び続ければ、2020年には政府が掲げている目標の4000万人を上回る4,517人になると、みずほ総合研究所が予想しています。他にも、2020年には東京オリンピックの開催が控えており、外国人が増えているのはオリンピックの影響なのではないかという声もあります。しかしながら、訪日外国人が増えているのは本当にオリンピックが原因なのでしょうか?そこで今回...

しかしながら、インバウンド市場には見えないリスクがあります。それが災害です。過去にも2010年に起きた東日本大震災、2016年には、熊本地震。事実、災害が起こるたびに訪日外国人数には影響が出ています。

7月に起きた大阪地震の影響で、7月の訪日外国人の数が鈍化したとJNTOが発表した」と田熊が解説。このように災害という見えないリスクがインバウンド市場には隠れています。

外国人に対する理解を深め、インバウンド向け災害対策も最低限の事前準備を!

災害対策の重要性について語る田熊
災害対策の重要性について語る田熊

インバウンド対策を行う上で、災害という見えないリスクが隠れていると話す田熊。いつ、災害が起こるかわからないため、災害対策の重要性を田熊が伝えました。例えば、インバウンド担当者として災害対策を行う上でまず行うべきことは「外国人を理解することが重要」とのこと。

そもそも外国人は災害のことを一切、理解していません。日本のように地震や台風が頻繁に起こる国は、世界を見回してもありません。だからこそ、災害が起こった際は「何が起きたのか、そもそも災害とはどのようなものかを正しく伝えることが重要」と田熊が話しました。

訪日外国人に正確な情報を伝えることが重要!

セミナー資料から抜粋2
田熊のセミナー資料から抜粋2

7月の豪雨は世界的にも報道された。さらに、災害の影響により被災地を訪れようとしていた外国人観光客のキャンセルが増えた」と田熊は解説。

つまり、震災後の影響で被災地が風評被害にあってしまうケースがあります。非常事態の情報は、すぐに流れるものの、復興した情報や、実は被災地でも安心して観光できるという情報は、訪日外国人に対して正しく届いていない場合があります。そのため「正しい情報を届ける必要がある」と田熊は話しました。

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観光客戻ってきて!「元気です北海道」の力強いメッセージに込められた想いとは/地震から2週間、道内から国内外へ安心を発信

2018年9月6日に北海道胆振地方中東部を震源として発生した「北海道胆振東部地震」。厚真町の衝撃的な土砂崩れの被害映像とともに、道内全域が停電(ブラックアウト)したり断水している様子が、各種メディアを通じて報じられました。一見、「北海道全域が大変なことになってしまった」と認識してしまうような状況でしたが、実際のところ広大な北海道の多くの地域では、すでに日常的な暮らしを取り戻しつつあります。また、そのような様子の報道はまだまだ少ない状況です。このようななか、大きなダメージを受けてい...

来る災害に向けて何から始めるべきか?-災害対策の基本のキ-:株式会社PIJIN 代表取締役社長 松本恭輔 氏

災害対策について説明する株式会社PIJIN 代表取締役社長 松本 恭輔氏
災害対策について説明する株式会社PIJIN 代表取締役社長 松本 恭輔氏

セミナーの第二部は、株式会社PIJIN(以下、PIJIN)の代表取締役社長 松本 恭輔氏が登壇。防災科学技術研究所(以下、防災科研)の研究成果を活用した減災に関する取り組みを進めたり、大阪大学グローバル・リスク・ソリューションズ・センターと危機管理対応への取り組みを進めるなど、PIJINは様々な防災に関するプロジェクトを積極的に実施しています。

つまり、PIJINは災害対策における専門家でもあります。PIJINではQR TranslatorというQRTコードを活用し、印刷物などを多言語に変換しスマホ上で表示してくれるサービスを展開しています。QR Translatorを活用した災害対策の事例や災害対策の基本について松本氏がお話しました。

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専用アプリ不要 だからこそ多言語表示のインフラを目指す「QR Translator」が提供するインバウンド対策&災害対策とは

観光庁が行っている「訪日外国人旅行者の国内における受入環境整備に関する現状調査」によれば、「訪日外国人の困りごと・不満」は、2015年まではWi-Fiがトップを独占していました。しかし、2016年からは一転「英語などでコミュニケーションがとれない」が一躍トップに躍り出ます。また「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」に関する不満も2014年から2016年にかけて着々と増加しており、言語の壁に関する不満度が年々増してきていることがわかります。だからこそ多言語対応を行うことは、インバウンド対...

災害は予知することができない

災害は予知することはできないと政府が発表しました。つまり、災害はいつでも、どこでも起きる可能性があります」とセミナーの序盤で松本氏が語りました。災害がいつでも起こる可能性があるため、各市町村は災害対策を事前にしておく必要があります。しかしながら、松本氏いわく「災害対策はまだまだ進んでいなく、課題があります」とのこと。

松本氏の話によれば、災害対策の専門家からすると、

  1. 防災計画の見直しが不十分
  2. 縦割りによる連携の弱さ
  3. 啓発活動が不十分

といった課題が挙げられるとのことでした。さらに、各施設の担当者の方々は、災害対策については行政が取り組むべきもので、自身で行う必要性を感じていないケースもあるそうです。

災害対策の基本:まず始めることが大事

災害対策については様々な課題があると挙げられました。しかしながら、一体、どのような取り組みを行えばいいのでしょうか。松本氏はセミナーにて「災害対策の全体像を知り、まず。始めることが重要」と述べます。

具体的には、施設であれば、災害対策のガイドラインが出ているので、それらに沿った取り組みをすることです。例えば、災害についての啓蒙活動である避難訓練を実施することや、災害が起きた際の避難経路をわかりやすく表示しておくなどが当てはまるでしょう。

さらに、PIJINが提供しているQR Translatorを活用した、様々な自治体や鉄道などで災害対策の1つとして活用が進んでいる事例を松本氏が紹介。避難経路が記載されたポスターや啓発カード等の印刷物をQRTコードを読み取るだけで、簡単にスマホ上で多言語表示してくれます。災害時にスムーズに訪日外国人に対して正しい情報を伝えることができます。

災害対策の基本を語る松本氏
災害対策の基本を語る松本氏

まとめ:災害が続く日本:まずは最低限の災害対策から実施することが重要

2018に入り、非常に災害が多くなっている日本。さらに、訪日外国人が増えているため、災害が起きた際に、日本人も外国人も意識した災害対策が今後は求められてくるでしょう。観光立国を目指している日本として、訪日外国人達が安全に楽しめる観光地になるために、様々な取り組みが必要になります。

近年では、世界のホテルでCSRが最重要視されていると言います。日本においてもSDGsの認知が高まりつつある中、各事業者の間で企業の社会的責任としてリスク管理を考えるタイミングが到来しているのではないでしょうか。インバウンド担当者として、まず最低限の災害対策を実施してみてはいかがでしょうか。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!