フォロワー450万人超の中国人インフルエンサー、リンピン(林萍在日本)が語る「間違いだらけのKOLプロモーション」セミナーレポート

フォロワー450万人超の中国人インフルエンサー、リンピン(林萍在日本)が語る「間違いだらけのKOLプロモーション」セミナーレポート

2019年4月24日、外国人インフルエンサーマーケティングを手掛けるENGAWA株式会社と訪日ラボが共催で「KOLが話す間違いだらけのインバウンドプロモーション中国編」セミナーを開催しました。ENGAWA株式会社の社員でありながら、在日中国人インフルエンサーであるリンピン(林萍在日本以下、リンピン氏)も登壇。今回は本セミナーの開催レポートを紹介します。


インバウンドマーケットの概況、中国編


本セミナーのトップバッターは訪日ラボインバウンド研究室室長の田熊。
インバウンドマーケットの概況、中国編」と題して、田熊は主に下記の3つについて語りました。

インバウンドの概況(中国編)
2019年からの国際イベントの潜在需要
中国の決済事情

本当に「爆買い」が終わったのか?

2015年の流行語大賞にもノミネートされた「爆買い」。近年では「爆買いは終わった」など様々なメディアで報じられることが多いですが、本当に「爆買い」は終わったのでしょうか。「円高で消費が落ち込んだと思われているケースが多い」と田熊が解説しました。


上記の資料にもある通り中国人民元ベースではむしろ消費額は上昇しており、訪日中国人の購入意欲は高いままであると田熊は説明。
また、日本政府観光局(JNTO)発表統計「訪日外客数」によれば、2015年を境に訪日中国人の一人あたりの消費額は、減少傾向にはありますが、訪日中国人数は増えているため、訪日中国人全体の消費額は上昇傾向にあります。そのため、爆買いは終わってはいなく、訪日中国人の購入力は維持されていると考えられます。

しかしながら、近年では訪日中国人の消費動向が多様化しています。今までは電化製品や時計、ブランド物など高額商品を購入していましたが、2015年頃を境に、化粧品や衣類品、さらには、コト消費と言われる、体験や飲食などに訪日中国人がお金を使うようにシフトしてきています。「爆買い」される物が変化してきていると考えられます。

中国人インフルエンサーが語る「間違いだらけのKOLプロモーション」


セミナーの第二部は中国人インフルエンサーが語る「間違いだらけのKOLプロモーション」と題してENGAWA株式会社のリンピン氏が登壇をしました。リンピン氏、自らがインフルエンサーであるため、インフルエンサーの目線からインバウンドプロモーションの実態について話してもらいました。

リンピン(林萍在日本)とは?


リンピン氏は、日本在住の中国人インフルエンサーです。過去には大手広告制作会社、マスコミディレクターの経験があり、東京を拠点に、「日本の情報を身近に中国向けに紹介する」というコンセプトでweiboをメインとして情報を発信しています。

2012年から活動をしており、weibo上でテキスト、動画、ライブ配信の形で日本に関するコンテンツを製作し、配信。現在は450万人以上のフォロワーがいます(2019年4月現在)。近年では、その取組が日本国内で注目され、フジテレビ「Mr.サンデー」NHK「首都圏ネットニュース」などのテレビニュースで取り上げられています。

▼リンピン氏のインタビュー

「中国人マナー違反は、文化の違い」450万フォロワーの在日中国人インフルエンサー「林萍在日本」がコンテンツに込める思いとは(前編)

日本のインバウンド市場で、「KOL」と呼ばれる在日中国人インフルエンサーの存在が注目を集めています。KOLとはキーオピニオンリーダーの略で、多数のファンを持ち、その発言や行動、ライフスタイルがファンに影響を与えるような人物を指します。活躍の場は、主に「微博(ウェイボー)」と呼ばれる中国のSNSです。微博(ウェイボー)といえば、最近では、お笑い芸人の渡辺直美さんや、ジャニーズの木村拓哉さんなど芸能人、株式会社ZOZO社長の前澤友作氏など実業家たちが相次いで公式アカウント開設しています。「林萍...


失敗しないKOLの使い方

KOLを起用したプロモーションは、うまく行けば費用対効果の高い施策ではありますが「KOLは万能ではない」と前置きを入れ、プロモーションを実施する上で下記の4つが含まれていると成功させるのは難しいと、リンピン氏は伝えていました。

  • 一回勝負で継続的なPRをしない
  • 中国に向いていない商品をPRする
  • 購買ページとランディングページが最適化されていない
  • 企画のスピードが遅い

中国に向いていない商品をPRする」を深掘りしていくと、中国の文化や習慣に合わない、日本の商品があります。そのような商品をいくらKOLを活用したプロモーションをしても成果は出せません。

例えば、「高級志向の高齢者向けの商品などは、中国で販売することは難しい」とリンピン氏が伝えていました。中国人は目に触れるもの(時計やスーツなど身につけるもの)と子供に対してお金をかけますが、高級志向の高齢者向けの商品は、中国人がお金をかけるものから外れており、販売することが難しいようです。このように中国人の習慣に合わない商品はKOLを活用しても販売することに苦戦します。

他にも「購買ページとランディングページが最適化されていない」はKOLプロモーションを実施する上でよく起こる問題です。KOLが紹介した化粧品を販売するページの翻訳が適当な翻訳で、購入をせずに離脱してしまうことがよくあるそうです。だからこそ、商品紹介ページや購入ページは中国のネイティブによる翻訳を入れる必要があります。

KOLを選定する場合は企業との相性を考える


KOLを選定する時は企業との相性も考えたほうがいい」とリンピン氏が示唆しました。普段から食レポートをしないKOLに飲食店のプロモーションもお願いしてもうまく行かないように、KOLにも得意分野があり、企業が押したい商品との相性があります。これらをうまく合わせることが重要になります。

さらに、中国の消費者目線になることも重要とリンピン氏が伝えていました。リンピン氏は中国人の方の気持ちもわかりますし、日本の企業にも勤めています。日中両方の立場がわかっているため、中国人に刺さり、日本企業側の伝えたいことも表現できる所が強みです。

まとめ:KOLは効果のある施策、しかしあくまでも起爆剤のため中期的なPRが必須!

KOLはあくまでも起爆剤であり、中期的なPRを実施しなければ意味がない」とセミナーでリンピン氏が語りました。商品を今すぐ買いたい人もいれば、まだ商品を知らない人も数多くいます。継続的に情報を発信していかないと、ファンは増えることはありません。

起爆剤としてのKOLプロモーションを実施し、継続的な取り組みをしなければ、長期的に売上を伸ばすことはできません。皆さんも中国へのインバウンドプロモーションを考える際は短期的な結果ではなく、中長期的な目線を持ちながら、継続的なプロモーションを取り組まれてはいかがでしょうか。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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