公益財団法人大阪観光局は12月23日、定例会見を実施。
2025年の観光総括に加え、直近の中国市場の動向や、今月発表された「世界の都市総合力ランキング」などについて所感を述べました。
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1〜11月のインバウンドは過去最高を更新
冒頭、理事長の溝畑氏は11月のインバウンド概況を報告しました。
11月の大阪への入国者数は、同月として過去最高となる141万2,000人を記録。1月から11月までの累計は1,595万人に達し、これも過去最高値を更新しました。前年比121%と、全国(117%)・東京(116%)を上回る伸びを見せています。
欧米豪・中東が好調 中国市場の停滞をカバー
溝畑氏は、中国の訪日自粛要請の影響についても言及しました。
12月中旬時点で関西国際空港における中国便数は約30%減と、団体旅行への影響が懸念されていますが、溝畑氏は「個人旅行についてはそれほど深刻な状態にはない」との見解を示しました。
また、中国以外の市場については堅調な伸びを示しているとコメント。
今年1月〜9月の関空入国者数調査によると、欧州20市場の平均は前年比168.4%、米州(米国、カナダ、メキシコ、ブラジル)は同144.3%、豪州(オーストラリア、ニュージーランド)は同135.2%、中東8市場は同190.7%と好調に推移しています。東アジアでは韓国・台湾も安定して伸びており、中国のマイナス分を十分にカバーできているとしました。
関連記事:【観光庁長官会見】中国の影響注視しつつインバウンド多様化推進
インバウンド×国内客、二本柱でリスクに備える
インバウンドが注目される一方、大阪観光局がコロナ禍から注力してきたのが「国内観光」です。
今年1月〜9月の日本人延べ宿泊者数において、全国平均が前年比97.6%、東京が同86.4%と伸び悩む中、大阪は同111.5%に成長しました。これは「大阪デスティネーションキャンペーン」と大阪・関西万博の相乗効果によるもので、国内客の誘致がインバウンドのリスクヘッジとして機能していることを示しました。
今後の観光の見通しについて溝畑氏は、「特定の一国に依存せず、カントリーリスクに備えることが重要。中国の影響を他市場で補い、国内観光客も確保する二段構えの戦略で、どんなリスクも乗り越えていく準備ができている」と、多角的な市場開拓によるリスク耐性の強さを強調しました。
「世界の都市総合力ランキング」で18位へ急上昇
今月発表された「世界の都市総合力ランキング」において、大阪は前年の35位から18位へ大幅に順位を上げました。
溝畑氏は、評価を押し上げた要因として、以下の3つを挙げました。
- 海外との交流:万博を通じて世界160か国とのグローバルネットワークを構築した点
- 交通アクセス:大阪が関西エリアを1時間程度で網羅している点や、神戸空港の国際化や関空の発着枠拡大が行われた点
- ナイトタイムエコノミー:御堂筋のイルミネーションの延長(深夜1時まで)など
また、万博閉幕後の客室平均単価(ADR)の下落を懸念する声に対し、溝畑氏は「短期的には変動があるが、長期的にはIR(統合型リゾート)の開業やラグジュアリー層向けの施策、高級ホテルの誘致を通じて、産業としての生産性と収益性を高めていく。価格が落ち着くことでこれまで来られなかった層が動くというプラス面もある」と分析。
一時的な変動に惑わされず、2030年にアジアNo.1ハブ都市の実現を目指す姿勢を示しました。
関連記事:世界の都市総合力ランキング、東京がNY抜き2位 大阪も万博効果で大幅上昇
データ活用し稼げる観光を 「大阪観光データハブ」を展開
観光DXの取り組みとして、「大阪観光データハブ」の展開についても触れられました。
大阪観光局は、地方のインバウンド受け入れには人・組織が重要とし、KPI(重要業績評価指標)の設定やデータの分析といった、観光マネジメントを支えるデータ活用に力を入れています。
マーケティング戦略部の森口氏は、データを適切に活用することで「稼げる観光」を実現するとし、データを一元的に管理・可視化し、各地域のKPI設定やプロモーションの効果測定までを可能にする基盤を作ったと述べました。
現在、大阪府内43市町村に提供されており、ノウハウの支援や人材育成セミナーも実施しています。
ダッシュボードでは、インバウンドが少ないと思われていた市町村で、実は医療消費やゴルフ消費によって府内トップクラスの消費額を上げていたことが判明するなど、通常では気づきにくい発見もあったということです。
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