広域観光周遊ルート「温泉アイランド九州」の特徴:火山、温泉を観光資源に欧州圏のニーズを狙う

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訪日外国人観光客による周遊旅行の拡大を目的に、テーマ、ストーリー性を持った形で観光ルートをまとめ、海外へ積極的な発信を行う「広域観光周遊ルート形成促進事業」。日本各地で、それぞれの地域の魅力を活かした個性的なモデルコースが設定されており、想定されるターゲット層、ニーズまで掲げられています。

今回は、アジア諸国の訪日外国人観光客から高い人気を獲得している九州地方の広域観光周遊ルート温泉アイランド九州」を見ていきましょう。

 


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温泉アイランド九州

温泉アイランド九州」は九州地方の広域観光周遊ルート。訪日韓国人観光客をはじめとして、従来からアジア圏の旅行者が多い地域で、主な対象市場は中国台湾シンガポール香港韓国など。

また、多くの火山や温泉を有し、欧米圏の訪日外国人観光客の獲得も目指しています。

 

モデルコースは全3種類

モデルコースは「鉄道バスで廻る九州の魅力満喫コース」「九州の歴史・自然レンタカーで廻るコース」「火山の島・九州一周コース」の3種類。太宰府天満宮、杵築市城下町など歴史ある観光地、火山活動が生み出した変わった自然環境などで訴求します。

鉄道・バスで廻る九州の魅力満喫コース

鉄道・バスで廻る九州の魅力満喫コース

鉄道・バスで廻る九州の魅力満喫コース

主な観光資源は以下の通り。公共交通機関により九州全域を周遊し、日本国内で自動車運転ができない訪日中国人観光客、福岡、熊本、宮崎、鹿児島の4県に直行便が周遊する台湾などを対象市場としています。

  • 嬉野温泉(佐賀県嬉野市):日本三大美肌の湯のひとつ
  • 熊本城(熊本県熊本市):熊本市内中心部に位置する。日本三名城のひとつ
  • 黒豚しゃぶしゃぶ(鹿児島県鹿児島市):薄く切った黒豚の切り身を湯にくぐらせて食べる鍋料理
  • クルスの海(宮崎県日向市):訪れると願いが叶うという言い伝え
  • 地獄めぐり(大分県別府市):変わった温泉を観光地化
  • 太宰府天満宮(福岡県太宰府市):菅原道真公をまつり、年間700万人の参拝者が訪れる神社
  • 天神地下街(福岡県福岡市):日本内外の有名ブランドが軒を連ねる地下ショッピングアーケード

九州佐賀国際空港からスタートし、沿岸地域を中心に九州地方を一周する7日間の観光ルートを想定。台湾からの旅行では、その他の空港にも直行便が就航しているため、さまざまな空港をスタート地点にすることが可能です。

九州の歴史・自然をレンタカーで廻るコース

九州の歴史・自然をレンタカーで廻るコース

九州の歴史・自然をレンタカーで廻るコース

主な観光資源は以下の通り。九州各地をレンタカーで移動し、温泉やグルメ、自然景勝地を楽しみます。対象市場はレンタカーでの旅行に抵抗がないシンガポール香港韓国

  • 太宰府天満宮(福岡県太宰府市):菅原道真公をまつり、年間700万人の参拝者が訪れる神社
  • 有田焼体験(佐賀県有田町):ろくろを回し、オリジナルの器を製作
  • 平和公園(長崎県長崎市):原爆落下地近くに、世界平和の願いを込めて作られた公園
  • 熊本城(熊本県熊本市):熊本市内中心部に位置する。日本三名城のひとつ
  • えびの高原(宮崎県えびの市):日本最初の国立公園
  • 霧島神宮(鹿児島県霧島市):豪華絢爛な社殿、本殿で奉納される九面太鼓で知られる
  • 杵築市城下町(大分県杵築市):武家屋敷と町を結ぶ坂が多く残り、特殊な街並みから「サンドイッチ型城下町」と呼ばれる

福岡空港から出発し、佐賀、長崎、熊本、宮崎、別府などを巡り、福岡空港に戻る8日間の観光ルートを想定しています。

火山の島・九州一周コース

九州の歴史・自然をレンタカーで廻るコース

九州の歴史・自然をレンタカーで廻るコース

主な観光資源は以下の通り。ほか2つのモデルコースはアジア諸国を対象市場としていますが、「火山の島・九州一周コース」は欧州の訪日外国人観光客の誘致を目指しています。

欧州に少なく、九州に多い火山、温泉観光資源とし、温泉街特有の日本文化などによる訴求を図ります。

  • 桜島(鹿児島県鹿児島市):噴煙をあげる世界的火山
    えびの高原(宮崎県えびの市):日本最初の国立公園
  • 高千穂峡(宮崎県宮崎市):五ヶ瀬川にかかる峡谷。国の名勝、天然記念物
  • 地獄めぐり(大分県別府市):変わった温泉を観光地化
  • 阿蘇草千里(熊本県阿蘇市):噴煙を上げる中岳を望める
  • 雲仙温泉(長崎県雲仙市):キリシタン殉教の地として世界的に知られる温泉
  • 祐徳稲荷神社(佐賀県鹿島市):日本三大稲荷のひとつ。「鎮西日光」とも呼ばれる

桜島で知られる鹿児島からスタートし、宮崎、別府、熊本、長崎などを巡る7日間の観光ルート。鉄道バス、フェリーを交通手段として利用し、帰国は福岡空港から。

 

2018年までに約290万の訪日外国人観光客を獲得

約290万人の訪日外国人観光客数を、2018年までに獲得することが目標。今後は九州地方の多様性を活かし、各国にプロモーションを行い、公共交通機関や観光列車レンタカーなどFIT向けの広域二次交通の強化を行う予定です。

 

まとめ:火山を有効活用し、欧州の訪日外国人観光客の獲得を目指す

九州地方の広域観光周遊ルートは「温泉アイランド九州」。同地方は以前からアジア諸国からの人気が高いことで有名ですが、火山が生み出した自然温泉観光資源とし、欧州の訪日外国人観光客の誘致を目指したモデルコースも設定されています。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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