先日の記事「ドン・キホーテはなぜ訪日外国人観光客に超人気なのか?:4つの戦略から見える旅行者目線と地域連携の徹底」でドン・キホーテが立てた4つの戦略についてご紹介しました。
今回は、引き続きドン・キホーテがなぜ訪日外国人観光客に人気なのか、その理由と具体的なインバウンド対策についてご紹介したいと思います。
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる
「ドン・キホーテ」が訪日外国人観光客に人気の4つの理由
なぜドン・キホーテは現在訪日外国人観光客から支持をうけているのでしょうか。それは、
- 品揃え:色んな商品が大量にある
- 安い:ディスカウントストア&免税対応
- 24時間営業:年中無休でいつでも行ける
- アクセス:都心はもちろんのこと、地方でも主要都市部にはだいたいある
これら4つの理由があります。
訪日外国人観光客は20時〜24時にドンキを訪れる

さて、ここで面白いデータをご紹介しましょう。2015年10月にドン・キホーテホールディングスが発表したIR情報です。
この資料にある「時間帯別免税売上高構成比」を見てみると、20時〜24時の時間帯に免税品が売れていることがわかります。これは、パッケージツアーで訪日した外国人観光客が、ツアーに含まれる夕食を終える時間帯、つまりフリータイムと合致します。
このフリータイムに、「24時間営業で」「(都市部なら)ちょっと移動すればすぐあって」「いろんな商品が安く買えて」「しかも免税店だからさらにお得」だから『ちょっと足を運んでみよう』という気になり、夜のインバウンド需要を獲得。訪日外国人観光客の支持を得ているのです。
「ドン・キホーテ」のインバウンド対策
それでは、ドン・キホーテが実際に行っているそれぞれの具体的なインバウンド対策について見ていきましょう。
「ドン・キホーテ」インバウンド対策その1:「ようこそ!マップ」&「ようこそ!カード」
「ようこそ!マップ」とは、ドン・キホーテ周辺施設を多言語で紹介する観光マップです。「ようこそ!マップ」掲載されいてる施設で「ようこそ!カード」を提示すると、割引やプレゼントなどの特典が付きます。もちろんドン・キホーテでも特典が着きます。
「ようこそ!マップ」で地域を商品化、「ようこそ!カード」では販促と購入データをもとにしたマーケティングを目的としています。
詳細はこちらを参照下さい
ドン・キホーテはなぜ訪日外国人観光客に超人気なのか?:4つの戦略から見える旅行者目線と地域連携の徹底
訪日外国人観光客で賑わうドン・キホーテ大手ディスカウントストアとして日本人にも人気の「ドン・キホーテ」。インバウンド需要への対応の動き出しが早く、今では訪日外国人観光客にとって定番観光スポットとなっています。ドン・キホーテのインバウンド需要に対する取り組みは、「ドン・キホーテ」というブランド、店鋪の訪日外国人観光客に対する周知(PR)はもちろんのこと、多言語対応、免税対応など多岐にわたります。今回は、そのドン・キホーテがどのような戦略・対応で訪日外国人観光客のハートをがっちり掴んでいるのか...
「ドン・キホーテ」インバウンド対策その2:多言語対策

ドン・キホーテでは店内に掲示するPOP(商品の案内カード)や店内案内、先述の「ようこそ!マップ」などを多言語で作成しています。店内放送も英語、中国語、韓国語で流れているのを聞いたことがあるのではないでしょうか?
さらに、外国語を話す店鋪スタッフの配置や「ウェルカムデスク」というコールセンターを設置。ウェルカムデスクでは、英語、中国語、韓国語、タイ語の4カ国語のサービスを提供しています。
また、WEBページでも多言語対応しており、現在、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、タイ語の4カ国5言語対応をしています。
「ドン・キホーテ」インバウンド対策その3:全店免税免許取得&外国人専用カウンター
ドン・キホーテは全店が免税免許を取得しています。また、免税手続きのための外国人観光客専用の免税カウンターも設置し、日本人消費者にも考慮しています。
WEBでは、「ウェルカム予約サイト」という訪日外国人観光客がドン・キホーテに来る前に取り置きを出来るサイトを運用。ドン・キホーテ全店で対応していて、営業時間であればいつでも商品受取可能となっています。こちらもホームページと同じく中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語、英語、タイ語の4カ国5言語対応。
「ドン・キホーテ」インバウンド対策その4:多様な支払い方法

VISAやMASTERカードはもちろんのこと、2008年の7月から中国のデビットカード「銀聯カード」に対応しています。
中国では与信審査や信用情報が未発達であるため、クレジットカードの保有率が低く、そのかわりデビットカードである「銀聯カード」が普及しています。
また。2016年2月からは、中国元、台湾ドル、韓国ウォン、タイバーツ、香港ドル、米国ドル、ユーロの外貨レジ精算サービスの提供を開始しています。
「ドン・キホーテ」インバウンド対策その5:全店でフリーWi-Fiの導入
2014年2月から、ドンキホーテとMEGAドンキホーテ全店で無料で接続できる「DONKI Free Wi-Fi(ドンキホーテWi-Fi)」を導入。訪日外国人観光客に配慮し、面倒な手続きは無く、利用規約に同意するだけでインターネットに接続するこが出来ます。また利用規約は多言語対応しています。
「ドン・キホーテ」は徹底したインバウンド対応で訪日外国人観光客の支持獲得
ドン・キホーテの免税販売の一人当たり平均客単価は、国内平均のおよそ6.5倍にのぼります。訪日中国人観光客に限れば平均の10倍となり、小売業界のインバウンドビジネスにおいて最前線をいっていることが伺い知れます。
訪日外国人観光客にとって、あらゆる面でストレスフリーで買い物できる環境を作り上げたドン・キホーテの戦略・対策は、小売業界のみならず参考になる点があるのではないでしょうか。
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる
日本の魅力ある商品や体験を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォーム「trial JAPAN」
日本の魅力ある商品や体験を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォームです。インバウンド向け外国人インフルエンサー施策を、煩雑な交渉やスケジュール調整などの手間なくすぐに始められます。従来のインフルエンサー施策より、低コストで運用負担を抑えられるため、継続的なインバウンド市場への認知拡大を実現します。
詳しくはこちら
をご覧ください。
【12/25開催】2025年が終わる今こそ考えたい「インバウンドの未来」 東北に学ぶ成功戦略

2025年もいよいよ終わりに近づいてきました。今年の訪日外国人数は、10月までの累計ですでに3,500万人を超えており、過去最高だった2024年を上回ることが確実視されています。
来たる2026年は、インバウンドにとってどのような年になるのでしょうか。
本セミナーでは、観光業やインバウンド誘客に関わるスペシャリストの方々をお招きし、2026年以降のインバウンドについて見通します。
さらに、東北地方でのインバウンド誘客を事例としながら、今後の「地方×インバウンド」にとって重要な考え方や、今やるべきことについても徹底議論します。
東北地方で観光業界に関わる方はもちろん、それ以外の地域の方でも参考になる議論をお届けします!
詳しくはこちらをご覧ください。
→2025年が終わる今こそ考えたい「インバウンドの未来」 東北に学ぶ成功戦略【12/25開催】
【インバウンド情報まとめ 2025年12月前編】観光庁補正予算、オーバーツーリズム対策など225億円 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に11月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※訪日ラボ会員にご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→観光庁補正予算、オーバーツーリズム対策など225億円 / 東京23区のホテル開発がV字回復 ほか:インバウンド情報まとめ【2025年12月前編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
訪日ラボの会員限定コンテンツ「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!
その他、訪日ラボの会員になるとインバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い教科書コンテンツやインバウンドを分析したレポート、訪日ラボのコンサルチーム登壇のセミナーなど役立つコンテンツが盛りだくさん!











