年々、訪日外国人観光客が増えるにつれて、インバウンドビジネスに参画する企業も増えつつあり、それにともない、インバウンド業界におけるマーケティング手法が確立しつつあります。

現在、インバウンドマーケティングにおいては、訪日外国人観光客の行動について「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」、すなわち訪日旅行前、訪日旅行中、訪日旅行後にフェーズわけをした上で、それぞれの段階ごとに適切なアプローチをすることが重要となってきています。

今回は、その「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」のうち、「旅マエ」について徹底解説していきます。

 

旅マエとは?

旅マエとは、インバウンドマーケティングにおいては、訪日外国人観光客の訪日旅行前のおおまかな訪問地を選んだり、宿泊先を探したり、訪問地での観光名所やショッピングスポットを検索したりしている段階のことを指します。期間としては訪日旅行の1〜4ヶ月前です。

旅マエ・旅ナカ・旅アトの各フェーズ解説一覧/旅マエについて

旅マエ・旅ナカ・旅アトの各フェーズ解説一覧/旅マエについて

旅マエは、更にプレ旅マエ旅マエと分けることができ、プレ旅マエは「どこの国に行こうか決める期間」で、おおよそ訪日旅行の4ヶ月以上前、そして、旅マエは旅行先を日本と決めた上で「日本に行ったら何をしようか考える期間」で、おおよそ訪日旅行の1〜3ヶ月前が、その期間にあたります。

旅マエでの訪日外国人観光客の行動

訪日旅行の手配をするタイミング:観光庁 消費動向調査 平成27年 年次報告書より引用

訪日旅行の手配をするタイミング:観光庁 消費動向調査 平成27年 年次報告書より引用

旅マエの訪日外国人観光客の行動は、調査と予約が必要なものの手配が主なものになります。

プレ旅マエにおいては、どこの国に行こうかを決める期間であり、複数のサイトや観光紙を見たり、旅行代理店に相談する、またはテレビの旅行番組などを意識せずとも観ることで、旅先でどんなことができそうかを考え、行き先の国を決めます

そして、行き先を日本と決めたあとは旅マエフェーズに移ります。旅マエは、日本に行ったら何をしようか考える期間で、日本に特化した情報を収集したり、都道府県単位でどこに訪問するかを決めたり、ホテルや旅館といった宿泊施設を手配したりするなど、スケジュールの大枠を決める期間となります。

 

旅マエを狙ったプロモーション戦略

旅マエは、どの国に行くかを決めたり、日本に行ったら何をするかのスケジュールを決めていく期間です。この期間において、積極的なプロモーションをすべき業種、タイミング、そして適切な広告などの配信先について見てみましょう。

旅マエにインバウンドプロモーションをすべき業種とは

プレ旅マエ旅マエにプロモーションをすべきは、訪日旅行のイメージや予算の大半を決めるものや、事前に予約や手配が必要になる業種です。

具体的には、プレ旅マエにおいては、

  • 政府
  • 航空会社
  • 宿泊施設

などが対象となります。政府は日本そのもののブランディングや知名度向上、旅行会社は、大枠の旅行予算のうち、どのくらい渡航費にかけるかを考えるため、そして宿泊施設は旅行の際に拠点となり、旅行全体のイメージを左右しうる、つまり総じて訪日旅行のブランディングをすべく、それぞれがプロモーションすべき業態であると言えます。

また、具体的な手配をし始める旅マエにおいては

  • 航空
  • 宿泊施設
  • イベント、アクティビティー
  • 旅行代理店
  • 通信(SIM、レンタルWi-Fi)

などがプロモーションを仕掛けるべき業態となります。キーポイントは、訪日外国人観光客が事前に予約や手配をしなければならないようなビジネスです。

旅マエを狙ったプロモーションの効果的な時期とは

プレ旅マエは訪日旅行のおおよそ4ヶ月以上前の期間であるため、これらの業種は、ターゲットとなる国や地域の訪日客ピークの4ヶ月以上前に積極的なプロモーションを仕掛けることが効果的です。

また、旅マエについては、おおよそ訪日旅行の1〜3ヶ月前が該当期間にあたります。そのため、前述のプレ旅マエと同様に、ターゲットとしている国や地域の訪日客ピークの1〜3ヶ月前に積極的なプロモーションを仕掛けるのが効果的な戦略となります。

それぞれの国の訪日客のピークについては、以下の記事でインバウンドカレンダーとして詳細に解説しているので、参照下さい。

旅マエ向けプロモーションでの効果的な広告出稿先とは

プロモーションにおいては、ターゲットがどのようなかたちで情報に接触しているかを分析し、そこにアプローチをすることが効果的な戦略となります。

プレ旅マエは、訪日外国人観光客が、どこの国に行こうかを考えながら様々な情報を取得する期間となります。そのため、ターゲットとなる訪日外国人観光客が接触するメディアなどの情報源は

  • 複数の国の情報が載っているメディア、雑誌
  • 動画サイト
  • 旅行代理店
  • 旅行番組

などが主だったものとなります。それぞれ、どのような目的で接触するかについては

  • 複数の国の情報が載っているメディア、雑誌
    • (候補としてあげている)それぞれの国で得られる体験を比較する
  • 動画サイト
    • 実際に行った人の投稿動画を観るなどして、旅行のイメージをふくらませる
  • 旅行代理店
    • 具体的な旅行プランやおおよその予算を知る
  • 旅行番組
    • 新たな旅行先候補の発掘、具体的な観光名所などを知る

などが考えられます。

そして旅マエは、訪日旅行にあたって、日本の情報を深掘りしたり、必要な手配をしたりする期間です。接触するメディアなどの情報源は

  • 日本に特化したメディア、雑誌
  • 口コミサイト
  • 動画サイト
  • スマホ検索、アプリ、SNS
  • 旅行代理店

があげられ、それぞれの接触目的は

  • 日本に特化したメディア、雑誌
    • より具体的な日本の情報の深掘り、スケジュール選定のためのスポット探求
  • 口コミサイト
    • その観光地や宿泊施設に訪問すべきかの判断
  • 動画サイト
    • 実際に行った人の投稿動画を観るなどして、旅行のイメージをふくらませる
  • スマホ検索、アプリ、SNS
    • スキマ時間での情報収集、友人・知人などからアドバイスをもらう
  • 旅行代理店
    • より具体的な旅行スケジュールの設計、手配、予約

といったものです。

これらの接触目的と自社のビジネスを照らし合わせて、それぞれのメディアや情報源に対して広告出稿をすることで、効果的なプロモーションが期待できます。

 

まとめ:事前に予約や手配が必要となるビジネスは、訪日3ヶ月前を狙って積極的なプロモーションを

インバウンドにおける旅マエやプレ旅マエとは、訪日外国人観光客が「どの国に行こうか」「日本に行ったら何をしようか」といった事前の調査や手配・予約をする期間となります。

そのため、ホテルや旅館といった宿泊施設を代表とした、訪日旅行前に手配や予約が必要となるインバウンドビジネスにおいては、この期間にあたる訪日3ヶ月前のタイミングに重点的にプロモーションを仕掛けることが効果的となります。

ターゲットとしている国や地域の訪日客ピーク時期を把握した上で、適切なタイミングで適切な媒体に広告を出稿することで、効果的なプロモーションが期待できます。

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