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リピーター率が81.9%と高い数値を記録している訪日香港人観光客のインバウンド誘致を考える際、従来の「プロダクトアウト」の考え方から離れた対策をとる必要がある場合があります。今回は、その事例をいくつか挙げながら「ユーザーイン」の視点をご紹介していきます

 

訪日香港人観光客が和歌山県を選ぶワケとは?

和歌山県は10年前より他県に先駆けて親日家が多い香港人、台湾人に向けたインバウンド対策を講じてきた成果が近年現れ、2014年には30万人以上の外国人観光客を呼び込むことに成功しています。

その中で訪日香港人観光客は7.8万人と最も多くなっています。なぜ、観光地としてはマイナーな和歌山県が他県を圧倒的に凌ぐインバウンドを獲得したのでしょうか。

和歌山県の「ユーザーイン」の視点に学ぶインバウンド対策事例

先ほど取り上げた和歌山県の事例をご紹介しましょう。和歌山県がインバウンド誘致に成功した理由は、長い年月をかけて「プロダウトアウト(*1)」から「マーケットイン(*2)」の視点に考え方を切り替えたことが大きいとされています。

作り手の立場からPRを続けてきた結果として成果に繋がらないことを経験的に学び、訪日香港人観光客のニーズを調査した上で自県の観光資源に結び付けていくことでインバウンド促進に成功しています。

その観光資源として和歌山県が取り上げたのが「食」です。訪日香港人観光客を始めとしたアジア圏訪日外国人観光客は日本でのグルメに期待を寄せていることを分析。プロモーションの訴求も、「訪日台湾人がどのような食を求めているか」を考えたうえで打ち出したことで成功に結びつきました。

*1プロダクトアウト:マーケティング用語で、企業が商品開発や生産を行う上で、作り手の理論を優先させる方法。対義語はユーザーインないしマーケットイン。

*2ユーザーイン:マーケティング用語で、顧客の意見・ニーズを汲みとって製品開発を行うこと。マーケットインとも言う。対義語はプロダクトアウト。

 

レンタカー観光を好む訪日香港人観光客

日本政府観光局(JNTO)香港事務所では、訪日香港人観光客のレンタカー観光好きに目をつけてレンタカー利用促進のプロモーションを2012年から開始しています。

訪日香港人観光客がレンタカーが好きな理由として、個人旅行が多くリピーターも多いことから「好きな場所に観光できる」ことと、香港の狭い国土はドライブには向かないため、日本でドライブを満喫したいという訪日香港人観光客も多くいます。

レンタカービジネス『Rail&Drive』に学ぶ対策事例

ニッポンレンタカーは、訪日香港人観光客のレンタカー利用の高さと鉄道旅行を好む傾向に着目し、ドライブと鉄道旅行を組み合わせた『Rail&Drive』という香港人に特化したプロモーションを展開しています。

訪日香港人観光客の旅行スタイルが日本企業の新たなサービスを生み出し、それが諸外国の訪日外国人観光客にも波及していくという好循環を生み出しています。

 

訪日香港人観光客のニーズを把握し「ユーザーイン」の視点を持つ

訪日香港人観光客の特徴やニーズを捉えることによって「ユーザーイン」の視点でインバウンド対策を考えることができます。訪日香港人観光客に人気の観光は次の通りです。

  • 日本の四季にちなんだ観光
  • レンタカーによるドライブ観光
  • 鉄道観光
  • 日本の文化など体験型観光
  • ショッピング
  • グルメ

訪日香港人観光客の特徴から考えるインバウンド対策

日本国内の飲食店のインバウンド対策はまだまだ消極的だと言われていますが、飲食店であれば「中国語表記(繁体字)の看板・メニューを出す」「食事ボリュームを増やす」「分煙を徹底する」などするだけでも香港人には好まれるようになります。

和歌山県の事例に学び、「マーケットイン」の考えを取り入れることが有効なインバウンド誘致につながる対策だと言えるでしょう。

 

まとめ:訪日香港人観光客のインバウンド誘致には考え方を変える

訪日香港人観光客は観光客数やリピーターが多いため企業がインバウンド対策を考える際には良い効果検証のターゲットとなるでしょう。

「プロダクトアウト」的な思考で香港人の琴線に引っかかるのを待つよりは「マーケットイン」にシフトして攻めのアプローチがインバウンド誘致成功のカギだと言えるでしょう。

<参考>

訪日香港人観光客インバウンドデータ集

 

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