これだけは知っておくべき訪日香港人 3つのポイント
- ハイシーズンは7月と12月、この2か月で全体の約20%を占める
- 訪日香港人の約79%は個別手配旅行、団体ツアーは少なめ
- 訪日香港人の約88%がリピーター、驚異の高リピーター率
香港に関連するインバウンド年表
1963年 | JNTO香港事務所が開設 |
1997年 | 香港がイギリスから中華人民共和国に返還 |
2019年 | 訪日香港人数が史上最多となる229万人を達成 |
香港基本データ
人口 | 約734万人 |
面積 | 約1,106平方キロメートル |
首都 | 香港 |
宗教 | 仏教、道教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、ユダヤ教、シーク教など |
公用語 | 中国語(広東語) |
時差 | UTC+8(-1時間) |
通貨 | 香港ドル |
名目GDP | 約3,627億米ドル |
経済成長率 | 1.9% |
一人当たりGDP | 約49,199米ドル |
平均月収 | 2,888.45米ドル |
ビッグマック指数(経済力) | 2.64米ドル |
(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index
香港市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2019年):訪日香港人は何人来ているのか
2014年から2017年において訪日香港人観光客数は伸び続けて、2018年に一度減少しましたが、2019年には再び回復し約1%の増加となる2,290,792人を記録しています。
月別訪日外客数:訪日香港人に人気なのは何月?
ここ6年間訪日香港人が最も増加するのは7月でしたが、2019年には12月が最も多いです。最も減少するのは1月から2月であるため、夏季とスキーや雪見を体験できる12月が最も人気であることが分かります。
インバウンド消費額推移(2014年~2019年):香港市場全体の規模は?
ここ6年間、訪日香港人のインバウンド消費額は伸び続けており、2014年においては1,370億円だった訪日香港人のインバウンド消費額は、2019年には約2.6倍となる3,573億円を記録しています。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2019年):訪日香港人は1人いくら使う?
訪日香港人の一人当たりインバウンド消費額は2015年の172,356円をピークに落ち込みを見せており、2018年に154,581円を記録した後、2019年には155,951円まで回復しています。
旅行支出内訳:訪日香港人には何を買い、消費している?
訪日香港人の支出において、最も大きな割合を占めたのは買物代で、52,176円でした。2番目に大きな割合を占めたのは宿泊費で、46,183円でした。買物、宿泊、飲食と、概ね均等に支出していることが分かります。
人気のお土産ものランキング:訪日香港人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 化粧品・香水 | 81.9% | 52,142円 |
2位 | 菓子類 | 76.6% | 9,639円 |
3位 | 医薬品 | 50.8% | 21,760円 |
4位 | 衣類 | 38.5% | 28,512円 |
5位 | その他食料品・飲料・たばこ | 37.1% | 10,440円 |
6位 | 靴・かばん・革製品 | 25% | 49,810円 |
7位 | 健康グッズ・トイレタリー | 22.2% | 20,203円 |
8位 | 電気製品(デジタルカメラ/PC/家電等) | 14.7% | 33,110円 |
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2019年より
訪日香港人に最も人気のある品目は「菓子類」で、一人あたり平均8,813円分購入されています。購入率順に並べると、「菓子類」を筆頭に、「衣類」「化粧品・香水」「医薬品」「その他食料品・飲料・たばこ」の順で続いています。特筆すべき点として、「生鮮農産物」も21%の訪日香港人が購入しており、一人当たり4,484円分購入していることになります。これには日本・香港間の距離が短く、短時間で往復できることの影響が考えられます。
買い物場所ランキング:訪日香港人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | コンビニエンスストア | 78.7% |
2位 | ドラッグストア | 75% |
3位 | 百貨店・デパート | 66.8% |
訪日香港人に最も人気の買い物場所は「コンビニエンスストア」で、78.7%が買い物をしました。続けて「ドラッグストア(75%)」と「百貨店・デパート(66.8%)」がランキング上位に入っています。
年齢・性別構成比:訪日香港人で最も多い属性は?
訪日香港人の46.6%が男性、53.4%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の13.5%を占め、女性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の14.9%を占めます。
滞在日数:訪日香港人は何日間訪日旅行する?
訪日香港人の滞在日数は、観光・レジャー目的の場合と業務目的の場合、どちらも4〜6日間が最多です。
訪日経験:訪日香港人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2019年の訪日香港人は、初来日が11.88%、リピーターが88.12%でした。
旅行形態:訪日香港人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日香港人の旅行形態は、観光・レジャー目的の場合と業務目的の場合、どちらも個別手配が最多です。観光・レジャー目的では団体ツアーも9.5%を占めており、観光・レジャー目的で訪日する香港人の一部には団体ツアーを使う人も見られます。しかし、全体的に個別手配が多く団体ツアーはあまり使われていないようです。
日本の観光情報の収集:訪日香港人の訪日旅行の情報手段は?
訪日香港人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「個人のブログ(27.7%)」でした。合わせて「SNS(23.8%)」「日本政府観光局ホームページ(20.3%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(57.6%)」でした。合わせて「観光施設(43.5%)」「飲食店(40.6%)」と続いています。
香港市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
香港人の海外旅行者数の推移(2012年〜2018年):香港人の海外旅行需要は?
ここ7年間、香港人の海外旅行者数は伸び続けており、2012年には781万人だった海外旅行者数は、2018年には約1.6倍となる1,268万人を記録しています。
香港で人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | 中国 | 81,059,391人(2016年) |
2位 | 日本 | 2,231,568人(2017年) |
3位 | 台湾 | 1,692,063人(2017年) |
4位 | マカオ | 1,779,869人(2017年) |
5位 | タイ | 821,064人(2017年) |
香港人に人気の海外旅行先は、中国、日本、台湾、マカオ、タイと、全てアジア諸国となっています。中国、マカオ、台湾は同じ中華圏の国々で、中でもマカオは香港から船やバスで約1時間、中国広東省は電車や車で気軽に行けるため多くの香港人が訪れています。タイは物価が安く庶民にも人気のようです。日本には2017年時点で約223万人の香港人が訪れています。