”横浜市民のソウルフード”が訪日ベジタリアンの救世主に:崎陽軒がビーガン向け「野菜で作ったお弁当」販売開始

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横浜といえば崎陽軒のシウマイを思い出す方は多いのではないでしょうか。アンケートでは横浜市在住者の8割が「食べたことがある」と答えるほど、崎陽軒のシウマイは地元の人にとって身近な食べ物です。列車の旅に欠かせない駅弁としても高い人気を誇ります。

そんな横浜市民に愛される崎陽軒が、ビーガン(完全菜食主義者)が安心して食べられる“お弁当”の受注販売を2019年8月23日より開始しました。

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”横浜市民のソウルフード”がビーガン食に

新たに開発された崎陽軒の「野菜で作ったお弁当」は、ニンニクやニラといった香りの強い五葷(ごくん)や動物由来の食材を一切使っていません。肉の代わりに野菜のだしやショウガ、しょうゆなどで味付けしたソイミートを採用しています。

崎陽軒の代名詞シウマイはソイミートやおからを用いた「ベジタブルシウマイ」として再現。また酢豚をイメージした「ソイミートの甘酢和え」や「野菜のピクルス」など、完全に野菜だけで作ったお弁当に仕上がっています。

注文は3日前まで。3食からオーダーが可能で、価格は1,200円です。

▲野菜で作ったお弁当:プレスリリースより
▲野菜で作ったお弁当:プレスリリースより

崎陽軒は公式サイトで以下のように商品開発の背景を伝えています。

今後、ますます、海外から日本への関心が高まる中、横浜を知ってもらい、その名物の食べ物ならびに日本の駅弁文化を少しでも知ってもらえるよう、崎陽軒は努力を続けてまいります。
(中略)
海外からのお客様の中には、ベジタリアンの方も多く、より多くのお客様に崎陽軒のお弁当を知ってもらいたいと考え、野菜だけでつくったお弁当を開発しました。 

日本を代表する食品メーカーとして、食の分野からインバウンド対応を進める同社の姿勢がうかがえます。今後海外のベジタリアンコミュニティで、日本を代表する企業として認知が高まるかもしれません。

ビーガンとは?

ビーガンはベジタリアン(菜食主義者)の一種です。一切の動物性食品を口にしない「完全菜食主義者」をビーガンと呼びます。

ベジタリアンにもさまざまな主義の人がいます。例えば欧米の一般的なベジタリアンは、乳製品と卵もOKとする「ラクト・オボ・ベジタリアン」です。

乳製品のみOKとする菜食主義は「ラクト・ベジタリアン」と呼ばれ、乳製品と卵に加えて魚もOKとする「ペスコ・ベジタリアン」といった人たちもいます。

ビーガンの人たちは動物性食品を一切摂取しません。そのため、材料が野菜のみの食べ物を探す必要があります。例えば外食で野菜の味噌汁を飲もうと思っても、かつお節でだしを取っているものはNGになるため、安心して食べられる料理を探すのは非常に困難と言わざるを得ません。

多様な文化・慣習に対応し、より魅力的な観光地に

訪日外国人観光客は年々増えており、宗教的理由で牛や豚が食べられない人達も多く来日しています。食のバリアフリーを目指すスタートアップ企業フレンバシーの推計によると、訪日外国人の約5%がベジタリアンであることから、2018年は約150万人のベジタリアンが来日している計算になります。

ベジタリアンは旅行先でも安心して食べられる料理を求めています。日本で崎陽軒のような取り組みが飲食業界に広まれば、旅行先としてより一層支持される地域となるはずです。こうした差別化が、日本の観光立国に貢献するものであることは間違いないでしょう。

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<参照>

はまれぽ:横浜出身(または在住)で崎陽軒のシウマイを食べたことがある人は99%、他都市民では約90%だった!

崎陽軒プレス:崎陽軒初!!ヴィーガン対応「野菜で作ったお弁当」発売

フレンバシー:2018年の訪日外国人ベジタリアン〜人数と市場規模〜

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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