「哔哩哔哩」はなんと読む? | 中国で人気の動画サイト3選

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爆買い」という言葉が生まれて数年経ち、訪日中国人観光客の勢いは一時期に比べて落ち着いたように見えます。

しかし、日本のインバウンドにおいて中国は最大市場であることには変わりありません。

中国人観光客の集客には、WEB広告の出稿やSNSの活用といった方法がある中で、近年動画を活用したプロモーションが注目されています。

今回は「哔哩哔哩(ビリビリ)」をはじめとした、中国動画サイトをインバウンド対策に活用する方法を紹介します。


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「哔哩哔哩」の読み方は「ビリビリ」

「哔哩哔哩」は「ビリビリ」と読み、中国で人気の動画サイトです。

個人ユーザーや企業がアップしたコンテンツを見ながら、視聴者がコメントを流すことが可能な「ニコニコ動画」のようなサービスです。

リアルタイムでコメントを書き込むことで、他の視聴者と動画の感想をシェアできます。

「bilibili」と英表記でも通じる

「哔哩哔哩」は、ヤマハの音声合成システム「VOCALOID」のキャラクターである「初音ミク」のファンサイトから始まりました。

そのため、日本のアニメや漫画に関心の高いユーザーが多いのが特徴です。

2010年に日本の漫画作品である「とある科学の超電磁砲」のキャラクターの愛称である「ビリビリ」に改名されました。

英語では「bilibili」と表記され、2018年にはアメリカのNASDAQ市場に上場するなど、動画プラットフォームとして注目を浴びています。

ユーザー層は、小さい頃からスマートフォンやタブレットなどのデジタル機器に親しんでいる「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代が多いと言われています。

中国では独自のコンテンツが発達している

中国では情報の統制を目的として、政府によるネットの規制があります。

グレートファイアウォールと呼ばれるネットの検問システムが、政府に対しての批判、政権への不満やヘイトスピーチ、その他政府に対して不利益になるような情報がないか監視しています。

グレートファイアウォールにより、中国国内ではGoogleをはじめYouTube、Facebook、LINEなど、中国以外で広く利用されているWebサイトにはアクセスができません。

そのため、中国ではそれらに代わる機能をもつ独自のコンテンツが発達しています。

中国独自のサイトやコンテンツが多い

中国で独自に発達したサービスの一例を紹介します。

  • 百度(バイドゥ、Baidu):Googleのような検索エンジンです。中国では70%を超えるシェアを持ち、Google、Yahoo!に次ぐ世界第3位の検索エンジンです。
  • 新浪微博(シナウェイボー、Shina Weibo):中国版Twitterと言われるミニブログサービスで、日本のアイドルといった一部の芸能人もアカウントを持っています。
  • 微信(ウェイシン、ウィーチャット、WeChat):腾讯(テンセント)が提供している中国版LINEと言われるメッセージアプリです。WeChatPayと呼ばれる決済サービスも展開しており、中国では広く利用されています。
  • 人人網(レンレンワン、人人网、Renren):中国版Facebookと言われるSNSサービスです。

その他、ECサイトの淘宝網(タオバオ)や阿里巴巴アリババ)など、中国で独自に成長を遂げたインターネットサービスは多く存在します。

中国で人気の動画投稿サイト3選

世界で最もユーザーが多いYouTubeは、中国からはグレートファイアウォールで規制されているのでアクセスすることはできません。

中国国内ではYouTubeの代わりとなるべく、さまざまな動画投稿サイトやアプリが乱立しています。その中でも人気のある3つのサイトを紹介します。

Youku(优酷・優酷/ヨウク)・土豆网(トゥードウ)

2006年創業のYouku(优酷・優酷、ヨウク)は、中国の動画サイトの中でも古くから存在し、今なお人気のある中国最大の動画サイトです。

2012年にシェア第2位のTudou(土豆網・土豆网、トゥードウ)を運営するTudouと合併し、「優酷土豆」となりました。

さらに、2015年にアリババ・グループ・ホールディングが買収し、さらに規模を広げています。

ヨウクはアップロードする動画コンテンツに時間の上限がないのが特徴です。

2018年6月の月間アクティブユーザ数(MAU)は4.93億人です。

iQIYI(愛奇芸・爱奇艺/アイチーイー)

iQIYI(愛奇芸・爱奇艺/アイチーイー)は、中国の三大IT企業「BAT」のBである百度(バイドゥ)傘下の動画投稿サイトです。

日本のアニメやドラマが多くアップロードされているビリビリやヨウクよりもオリジナルの動画コンテンツが投稿されているのが特徴です。

2018年6月のMAUは5.27億人と、人気の高さがうかがえます。

Tencent Video(騰訊視頻・腾讯视频/テンセントビデオ)

Tencent Video(騰訊視頻・腾讯视频/テンセントビデオ)は、「BAT」のTであるテンセントが2011年から運営している動画配信サービスです。

2018年6月のMAUは5.03億人と人気であり、同時期に7,400万人だった有料会員数は、2018年末には8,900万人まで伸長しています。

多様なコンテンツが魅力であり、ウォルト・ディズニー・カンパニーやパラマウントピクチャーズコーポレーションと契約を交わしており、世界的に人気な映画も視聴できます。

動画サイトを活用した中国人向けインバウンド施策

動画は短いコンテンツでも多くの情報を伝えることができるため、インバウンドへ向けたPRにも有効な手段といえるでしょう。

実際に動画サイトを活用したインフルエンサーや、中国人向けインバウンド施策にはどのようなものがあるのか、事例を紹介します。

中国語で日本を紹介するユーチューバーRyuuu TV

「Ryuuu TV」は、マレーシア出身のRyuuuと日本人のYuma夫妻が開設したYouTubeのカップルチャンネルです。

「調べても出てこない、みんなが驚く日本の文化とその魅力」をテーマに、日本の観光地や日本食、文化などさまざまな情報について中国語で発信しています。

チャンネル登録者数は2020年2月現在で165万人を超えており、台湾・香港に最も影響力のある日本のインフルエンサーのうちの一人です。

YouTubeだけでなく、ビリビリなど中国の動画サイトでもコンテンツを配信しています。

中国語で日本を紹介するユーチューバーRyuuu TVによる、台湾メディアJapan

台湾・香港への発信力No.1 ユーチューバー!! [BREAKER] 中国語圏に向けて日本の様々な情報を発信し、台湾・香港を中心に人気を獲得し、同地域で最も影響力のあるユーチューバー「Ryuuu TV」毎月10万部を発行する台湾最大規模の日本旅行専門月刊誌「Japan Walker」とのYouTube×雑誌による日本紹介コラボレーションの第6弾を公開した。 今回はすしざんまい新橋店に伺い、日本のお寿司屋さんの様子と注文の仕方を伝えるというテーマで撮影を敢行。 その中でお寿司屋さん...

中国で人気の木村拓哉を起用したPR動画

2018年、そごう・西武は訪日中国人観光客を意識したPR動画に、木村拓哉を起用しました。木村拓哉は中国で絶大な人気と知名度を誇っています。

このPR動画は日本国内のそごう・西武各店舗の店頭モニターや渋谷スクランブル交差点などの他、中国の主要動画投稿サイトやSNS、空港でも公開しました。

動画のタイトルやコンテンツ内に中国語を使用し、中国語圏へのプロモーションを行っています。

iQIYIを活用してプロモーション施策

資生堂のグループ会社であるエテュセは、日本でも人気のある化粧品ブランド「エテュセ」のPRに、中国版インフルエンサーであるKOL(Key Opinion Leader)を起用した動画を作成しました。

KOLのゾーイさんのファンに向けてエテュセの商品を使った動画を配信してプロモーションを行ったところ、同年度の中国国内の売上が前年度に比べて約260億円も増加したということです。

このPR動画はiQIYIを始め、さまざまな動画サイトやSNSで拡散されました。

KOLとは

近年の訪日外国人観光客の急増により、訪日外国人向けのマーケティング全般を意味する「インバウンドマーケティング」の考え方が浸透しています。この記事では、中国版インフルエンサーマーケティング「KOL」とは何か?注意点や活用方法、事例を解説します。目次「インバウンドマーケティング」とはKOLマーケティング・インフルエンサーマーケティングとは?中国の人気SNS「Weibo(微博)」のKOLKOL選抜の際の注意点KOLの活用方法とその事例爆買時代の終焉、そして個性消費の時代へ「インバウンドマーケティ...


中国独自のコンテンツを活かして集客へ

近年、企業の商品宣伝などで注目を集めているのが動画コンテンツです。

インバウンド市場でも、動画を使ったプロモーションはわかりやすく多くの情報量を視聴者に伝えることができるため、高いPR効果が期待できます。

中国では情報統制のためにネットの規制が厳しく、世界で利用されている多くのサービスにアクセスすることができません。

そのため、この記事で紹介した動画サイトなど、中国独自のインターネットサービスをうまく利用できれば多くの見込み客に宣伝することが可能になります

サービスによって利用者の年齢層や性別に特徴がありますので、ターゲット層を見極めて上手なプロモーションをすると良いでしょう。


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コロナ禍の収束後、インバウンド需要が順調に回復を続ける中、唯一回復が大きく遅れていた中国市場。

一方、ここ数か月の間は訪日中国人客数が順調に回復してきており、訪日旅行消費額も2024年1〜3月期では台湾を抜き、1位となったことがわかっています。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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