産業観光まちづくり大賞で「福井県越前市」が金賞受賞、「手仕事」活かしたまちづくり・二次交通課題の解決が評価

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全国産業観光推進協議会・公益社団法人日本観光振興協会が「第16回産業観光まちづくり大賞」の受賞団体を発表しました。

産業観光まちづくり大賞」はその地域ならではの産業を観光にいかし、地域活性化に貢献した団体や企業などを表彰するもので、金賞には福井県の越前市及び一般社団法人 越前市観光協会が選ばれました。

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産業観光まちづくり大賞とは

産業観光まちづくり大賞は、「産業観光(産業遺産や、現在稼働している工場・工房などを活用した観光)」による観光まちづくりを実践し、他の地域の模範となる優れた事例を表彰する制度で、平成19年度に創設されました。

産業観光に取り組む地域、団体、企業などを対象に幅広く募集を行い、産業観光を通して地域振興に寄与しているか、受入側と訪問側の双方にメリットがあるビジネスモデルになっているかなどをおもな評価の視点として、有識者からなる審査委員会において審査し、表彰しています。

「第16回産業観光まちづくり大賞」の受賞団体は以下です。

  • 特別賞:越前市及び一般社団法人 越前市観光協会(福井県越前市)
  • 経済産業大臣賞:合同会社ミライズ(新潟県新発田市)
  • 観光庁長官賞:一般社団法人鹿島市観光協会(佐賀県鹿島市)
  • 銀賞:株式会社マルト(奈良県田原本町)
  • 特別賞:鹿沼商工会議所(栃木県鹿沼市)、播州織産地博覧会実行委員会(兵庫県西脇市)
  • 奨励賞:株式会社 BAGASSE UPCYCLE(沖縄県那覇市)

金賞:福井県越前市・一般社団法人 越前市観光協会 「手仕事」活かしたまちづくり

福井県越前市では市内および周辺地域にある5つの伝統的工芸品に着目して産業観光に取り組んでいます。

「産地訪問型」と「集合イベント型」 の2通りの方法で手仕事・伝統工芸に触れられる機会を提供していて、とくに「産地訪問型」では実際の仕事場に訪問することで本物志向の上質なプログラムを提供し、参加者が本物の仕事場や職人との交流を体験できるよう工夫しています。さらに、有償化を進めることで、来訪者の質を向上させ、持続的な産業観光のための環境整備にも取り組んでいます。

「集合イベント型」では手仕事関連の事業者が一堂に会し、展示・販売や体験・交流を促す大型イベント「千年未来工藝祭」を毎年開催しています。

また、5社のタクシー事業者と連携して工房や市内の観光施設などをつなぎ、定額500円で利用可能なサービスを通年で実施するなど、来訪者の利便性アップにつながる施策にも取り組んでいます。

総合的に地域の産業観光の魅力を高めるだけでなく、タクシー事業者と連携することで二次交通課題を解決するなど、地域全体へ拡大している取り組みが評価されて金賞を受賞しました。

経済産業大臣賞:新潟県月岡温泉 温泉街の再生と地域活性化

新潟県新発田市にある月岡温泉では、廃業店舗や空き家、空き地が増加していて著しく景観を阻害していました。

そこで、廃業店舗などを回収して新潟をテーマにした体験型店舗として活用することにしました。あえて温泉街の各地に点在させることで、温泉街の回遊率向上やにぎわい創出につながっています。

助成金などを使わず、自前の資金により再生を行うスキームを構築している点もポイントで、これを広く公開することでさまざまな地域の活性化につなげていくことを目指しています。

自力で温泉街を立て直し、店舗を点在させることで温泉街の回遊性を高めるなど、温泉街全体に経済波及効果を生み出している点が評価されて経済産業大臣賞を受賞しました。

観光庁長官賞:佐賀県鹿島市 肥前浜宿の保存活用と酒蔵ツーリズム

古い酒蔵が残る佐賀県鹿島市では、地域の活性化のために平成5年から酒蔵を使ってコンサートを開催してきました。その後も酒蔵を舞台にさまざまなイベントを実施するなかで、「伝統的建造物を活用したまちづくり」に発展したといいます。

大きなきっかけとなったのは、平成23年に富久千代酒造「大吟醸鍋島」がIWC(インターナショナルワインチャレンジ)で世界一の称号を得たこと。これをきっかけに鹿島市内の6蔵を中心に「鹿島酒蔵ツーリズム」がはじまりました。

年に1回開催される「酒蔵ツーリズム」のイベントには毎年多くの観光客が訪れるほか、令和3年には日本酒バー「HAMA BAR」が誕生するなど県内外からも大きな注目を集めています。

町をあげて酒造ツーリズムに取り組む姿勢はもちろん、各種イベント開催や日本酒バー、経済効果につながる新たな取り組みを展開していることなどが評価されて観光庁長官賞に輝きました。

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<参照>

公益社団法人 日本観光振興協会:産業観光まちづくり大賞

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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