鉄道業界で進むインバウンド対策:東急電鉄 インバウンド向け通訳サービス「SMILE CALL(スマイルコール)」400台を一斉導入

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訪日外国人観光客が日本国内を周遊するにあたって、国内の交通機関におけるインバウンド対策は必須です。

これまでのご紹介した交通業界のインバウンド誘致に向けた取り組みとして、JR東日本では、インバウンド向けに鎌倉駅のリニューアル実施や、運行廃止の寝台特急「北斗星」を再利用したインバウンド向けホステルを開業。小田急電鉄では、タイに新事務所を開設しました。また、東京メトロでは訪日外国人観光客向け対策広報キャンペーンとして「すすメトロ!」を展開しています。

国内の鉄道業界におけるインバウンド対策が進む中、東急電鉄でも訪日外国人観光客誘致に向けた新たな対策が行われます。

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東急電鉄インバウンド向け通訳サービス「SMILE CALL」400台を一斉導入

東京急行電鉄株式会社(以下、東急電鉄)は、11月1日より東急線全駅でインバウンド向け通訳サービス「SMILE CALL(スマイルコール)」(以下、SMILE CALL)の導入を開始します。

「SMILE CALL」とはiPhone・iPadを通じた通訳サービス:リアルタイムで訪日外国人観光客との会話が可能に

スマイルコールより引用

スマイルコールより引用

「SMILE CALL(スマイルコール)」は、株式会社インデンコンサルティングが運営する通訳サービス

iPhone・iPadのビデオチャット機能を利用し、訪日外国人観光客とのコミュニケーションが可能になります。

英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語の5言語に対応。24時間の利用が可能で、接続率95%、通話開始までの待ち時間10秒以内を保証しています。

すでに「スマイルコール」は、全国で300社以上に利用されており、医療分野にも活躍の場を広げています。

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SMILE CALL導入で東急線全線で訪日外国人観光客との円滑なコミュニケーションが可能に

利用イメージ:東急電鉄プレスリリースより引用

利用イメージ:東急電鉄プレスリリースより引用

東急電鉄全線駅(こどもの国駅、恩田駅、三軒茶屋駅と下高井戸駅以外の世田谷線各駅を除く)においてSMILE CALLは、初電から終電まで利用が可能になります。

SMILE CALLの活用により、列車の行先や到着時刻、周辺案内や乗車券の購入方法、忘れ物に関する問い合わせなど、訪日外国人観光客の要望に幅広く対応することができるようになります。

東急電鉄では、このほかにもインバウンド誘致に向けた取り組みを行っています。

 

今年4月より英語版ホームページをリニューアル:「TOKYU Railway TOUCH TALK」も導入

東急電鉄より引用

東急電鉄より引用

東急電鉄では、2016年4月21日にオフィシャルページの英語版をリニューアルしました。

新バージョンでは、訪日外国人観光客向けに運行情報、運賃検索、乗換案内について、新たに英語でのサービスを開始。利用頻度の高いコンテンツをトップページの中央に配置するなど、使いやすさにこだわったデザインに変わりました。

また、訪日外国人観光客が聞きたい事柄をボードに描かれた英文と絵を指さしながら駅員とやり取りができるツール「TOKYU Railway TOUCH TALK」も導入しています。

インバウンド向け通訳サービス「SMILE CALL」の導入開始や、英語版ホームページのリニューアル、さらには「TOKYU Railway TOUCH TALK」の導入など、様々な外国語対策をおこなう東急電鉄。背景には何があるのでしょうか?

 

背景には移動時における訪日外国人観光客のコミュニケーションの不安が

旅行中に困ったこと:観光庁より引用

旅行中に困ったこと:観光庁より引用

観光庁により、2016年1月12日に発表された「訪日外国人旅行者の国内における受入環境整備に関する現状調査」では、訪日外国人観光客が、旅行中に困ったことや、受け入れ環境のニーズに関して紹介されています。

「旅行中に困ったこと」との質問に対して、「施設等のスタッフとコミュニケーションがとれない(英語が通じない等)」が35.7%と2番目に高い数値を記録。

「公共交通の利用方法」「公共交通の乗り場情報」「目的地までの公共交通の経路情報の入手」 など交通機関に関する回答も確認できます。

ここから、訪日外国人観光客は施設や店舗などのスタッフとのコミュニケーション時や、鉄道やバスなど交通機関利用時のインバウンド受け入れ環境に不満を抱えていることがわかります。

今回の東急電鉄における通訳サービス「SMILE CALL」の導入では、こういった訪日外国人観光客の不安を解消したいという意図があることが予測できます。

 

まとめ:東急電鉄が「SMILE CALL」を活用した外国語対応におけるインバウンド対策を実施

インバウンド利用促進を目的に、東急電鉄では訪日外国人観光客向け通訳サービス「SMILE CALL」を全線に導入します。

これによってコミュニケーションや移動時の不安の解消が実現し、訪日外国人観光客にとってより快適な観光が可能になります。

訪日ラボセミナーレポートのご紹介&最新版インバウンド情報まとめ

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【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。

本セミナーは大好評につきアーカイブ配信を行っておりますので、ぜひご覧ください。

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「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント【セミナーレポート】


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インバウンド情報まとめ 2024年3月

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 訪日客向け“相撲エンタメショーホール” 大阪にオープン / 2023年年間宿泊者数 1位は韓国【インバウンド情報まとめ 2024年3月】


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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