鎌倉駅のインバウンド対策とは?:JR東日本が駅舎リニューアル、訪日外国人向け「観光案内所」拡充も

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格安航空会社(LCC)の普及や、中国や東南アジア諸国などを対象にしたビザの条件緩和、また円安が進んだことなどを理由に、訪日外国人観光客の数が増え続けています。

訪日外国人観光客に人気の観光地は、以前であればゴールデンルートに偏っていました。しかし、最近では今まで注目度の少なかった地方部にも訪日外国人観光客は増えています。

そういった背景を踏まえ、地域の魅力をより多く発信するため、鉄道会社や自治体は、駅や訪日外国人観光客向け観光案内所のリニューアルを実施しています。

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JR東日本株式会社「JR鎌倉駅」をリニューアル:インバウンド誘致見込んで

JR東日本株式会社の横浜支社は、訪日外国人観光客に人気の観光地である鎌倉の最寄り駅である「JR鎌倉駅」のリニューアルを行います。本工事は2017年春に完成予定です。

「質実剛健・素朴」をコンセプトにした駅舎に:インバウンド需要の高い観光地の玄関口にふさわしい駅へ

リニューアルイメージ:Responseより引用

リニューアルイメージ:Responseより引用

訪日外国人観光客の増加を受け、豊富な観光資材を持つ鎌倉では、その玄関口ともいえる駅のイメージアップは必要不可欠。そのような背景をもとに、武家文化を背景に持つ鎌倉の「質実剛健・素朴」をコンセプトに駅舎の改装を行います。

また、訪日外国人観光客向けサービスの拡充、各種案内サインの追加、(*)ピクトサインの強調を実施。日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語による外国語表記も進めます。

建築家で東京大学名誉教授でもある内藤廣さんからアドバイスもらったとのこと。内藤廣さんは、高知駅や旭川駅などのデザインも手掛けた有名な建築家です。

(*)ピクトサイン:何らかの情報や注意を示すために表示されるマークのこと

 

鎌倉市観光協会がインバウンド向け観光案内所も移設&リニューアル:多言語化など実施でJNTOによる案内所の認定制度で「カテゴリーIII」を目指す

リニューアル式の様子 鎌倉市の松尾崇市長ら:東京新聞より引用

リニューアル式の様子 鎌倉市の松尾崇市長ら:東京新聞より引用

また、2016年10月1日には、鎌倉駅東口にある「鎌倉市観光案内所」がリニューアルオープンしました。この訪日外国人観光客向け観光案内所は、鎌倉市から委託された鎌倉市観光協会により運営されます。

「場所が分かりにくい」という意見が多かったことから、観光案内所の移設とリニューアルオープンを実施。「鎌倉市観光案内所」では、訪日外国人観光客誘致へ向け、無料Wi-Fiの提供や、情報検索用のタブレット端末を提供します。それに加えて、英語、中国語、韓国語を中心とした外国語対応も強化します。

このように包括的なインバウンド対策を実施することで、リニューアルした鎌倉市観光案内所では、日本政府観光局(以下、JNTO)による訪日外国人観光客向け観光案内所の認定制度において、「カテゴリーIII」の取得を目指します。

このJNTOによる訪日外国人観光客向け観光案内所の認定制度、一体どのようなものなのでしょうか?

案内所認定制度とはJNTOが訪日外国人観光客向け観光案内所拡充を目的に導入した制度:カテゴリー別に達成基準を明確化

JNTOより引用

JNTOより引用

訪日外国人観光客向け観光案内所の認定制度とは、JNTOがインバウンド向け観光案内所の提供するサービス内容により3つのカテゴリーに区分した基準を策定し、その基準に合致する外国人観光案内所をJNTOが認定する仕組みです。

JNTOより引用

JNTOより引用

平成28年6月にリリースされた観光庁による資料「外国人観光案内所の設置・運営のあり方 指針」には、訪日外国人観光客向け観光案内所の運営に関するノウハウ、またはJNTOによるカテゴリー別認定基準について詳しい記述がされています。

インバウンド向け観光案内所が、提供するサービス内容により「カテゴリーI」「カテゴリーⅡ」「カテゴリーIII」に分類されます。ⅠからⅢの順で数が大きくなるごとに基準が厳しくなり、同時にそれは充実した訪日外国人観光客向けサービスが提供されていることを意味します。

この認定制度は、カテゴリーごとの認定基準を定めることにより、各訪日外国人観光客向け観光案内所の目指す目標水準を明確化することが目的です。質の高い観光案内サービスを全国共通で提供できるため、全国的なインバウンド受入環境整備にもつながるとされています。

先述の通り、リニューアルした鎌倉市観光案内所では「カテゴリーIII」の取得を目指していることから、訪日外国人観光客誘致に注力していくことがわかります。

 

まとめ:駅、観光案内所のリニューアルによってインバウンド誘致を目指す

訪日外国人観光客に人気の観光地の玄関口となる「駅」。今回ご紹介したJR東日本や、鎌倉市観光協会など企業や自治体は、訪日外国人観光客誘致を目指し、鎌倉市内の駅や観光案内所のリニューアルを行いました。

駅など交通要所で、訪日外国人観光客向けサービスの拡充や受け入れ環境の整備が進むことで、各観光地においてインバウンド消費を喚起することができます。

また、これから訪日外国人観光客の増加によりインバウンド向け観光案内所のニーズは高まることが予測されます。JNTOによる訪日外国人観光客向け観光案内所の認定制度の活用は、インバウンド向け観光案内所を新設する際、具体的な目標水準が把握できるため役立つツールとなります。

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2022年10月からついに入国者数の上限撤廃、短期滞在者のビザ免除等が実施され、訪日観光が本格的に再開されました。

未だ"完全回復"には至っていないものの、観光地によってはすでに多くの訪日外国人観光客が訪れているところもあり、「インバウンド対策」への関心が急速に高まっています。

では、今やるべきインバウンド対策とはなんでしょうか。そしてそれを国・地域別に見ると、どういった違いがあるのでしょうか。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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