訪日韓国人観光客の人数は2012年以降順調に増加して2015年には400万人を突破し、訪日外国人観光客数1位の中国(約500万人)に次ぐ第2位の訪日数となります。リピーター率も7割を超える訪日韓国人観光客の日本旅行に関する人数を確認してみましょう。
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韓国の人口・人数
韓国の人口は約5千万人、最大都市のソウル市の人数は約1千万人、そしてソウル・仁川を中心とする広域市(韓国の地方行政地区 日本の政令指定都市のようなもの)の合計人数は2200万人に達し、韓国全体の人口の半分近くを占めています。
ただし韓国政府はこのソウル一極集中を是正し始めているのでソウル周辺地域の人数は今後は減少すると考えられます。
訪日韓国人観光客の旅行形態
訪日韓国人観光客は東アジアからの観光客の中では団体旅行参加者が少なく、個人旅行者が多くなっています。個人旅行者のうちでもパッケージツアーの利用者は1割未満、個別手配の個人旅行者の人数割合は7割弱となっており、団体旅行での訪日は16%程度に留まっています。
1990年代の訪日韓国人観光客の人数
訪日韓国人観光客人数は1990年に74万人、翌91年には86万人となり、以後90年代はほぼ100万人にむけて緩やかに増加していきます。しかし97年のタイの通貨バーツの空売りをきっかけとするアジア通貨危機で、韓国経済は大きな打撃を受け98年には訪日韓国人観光客人数は72万人を割り込みました。
2000年代の訪日韓国人観光客の人数
訪日韓国人観光客人数は2000年に100万人を突破、01年113万人、以後年率20%近くで増加し06年には200万人を達成します。しかし08年のリーマンショックの影響が大きく、2009年には大幅に減少し160万人を割り込む急降下をしました。
東日本大震災以降の訪日韓国人観光客の人数
リーマン・ショック後の201o年には240万人まで復活したものの、翌年東日本大震災の2011年には166万人となりました。その後の訪日韓国人観光客人数は翌12年には200万人、13年246万人、14年276万人、15年には400万人と推移しています。
12年以降の増加が著しく3年間でおよそ2.5倍になっています。とくに15年は対前年比145.3%となっています。
訪日韓国人観光客の日本旅行への期待と満足度
訪日韓国人観光客は日本食に期待する人が65.2 %、ショッピングは43.1%、その他に温泉入浴は30.2%、自然・景勝地観光が27.7%となっています。また繁華街の街歩き も人気です。日本旅行全体に満足した人は9割以上と高く、再び来たいという訪日韓国人観光客もまた9割になっています。
まとめ:訪日韓国人観光客の4人に1人が5回以上の訪日経験者
訪日外国人観光客人数でNo.2の訪日韓国人観光客は2015年に約400万人、親日家の多いとされる訪日台湾人観光客人数の367万人よりも多くなっています。訪日韓国人観光客は日本に一番近くに位置するので短期滞在者が多いですが、5回以上の訪日回数を誇るリピーターも約26%に達しています。
<参照>
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査 平成27年の年間値の推計
- JNTO:訪日旅行データハンドブック2016(世界20市場)
- Factbox:訪韓日本人数と訪日韓国人数の推移(1990〜2015年)
- wikipedia:大韓民国の都市の一覧
訪日韓国人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日韓国人観光客
2000年代から、日本語を学ぶ学生が増えています。その理由は、日韓交流の増加により日本語が就職に有利と判断され始めていること、日本文化に対する関心が高くなってきていることなどが挙げられます。実際に、韓国の日本語学習者数は約91万人(2006年)と世界の中でもトップで、世界の日本語学習者の約3割(30.6%)を占めていることになります。
訪日韓国人観光客の特徴
日本の製品やコンテンツに強い関心を持っており、距離的にも近い韓国はインバウンド消費を狙ううえで無視できない国のひとつです。リピーターが多く、自分の興味に合わせた旅行プランを練る傾向のある韓国人観光客は、東京都などの定番観光スポット以外にも足を運びます。
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
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