2016年6月15日に日本政府観光局(JNTO)より5月の訪日外客数が発表されました。
JNTOによると、2016年5月の訪日タイ人観光客数は、前年同月比4.8%増の84,900人で、5月として過去最高を記録しました。

同レポートによれば

前年同月比4.8%増の84,900人で、5月として過去最高を記録。ソンクラン(タイ正月)休暇後の反動減や経済の減速に伴う個人消費の冷え込みに加え、国際民間航空機関(ICAO)によるタイ航空当局に対する「安全上の懸念」の指摘の下で、新規路線就航等の制限が続いていることなどから、伸び率は一桁に留まった。そのような中で、祝日の新設に伴う連休や、かねてより「Japan Story」をテーマに進めてきた訪日旅行プロモーションの成果が訪日意欲を喚起し、引き続き増加傾向を維持した。

とのこと。

さて、今回は近年日に日に存在感を増している訪日タイ人観光客に人気の商品と、なぜその商品が人気になったかの理由に迫りたいと思います。

 

人気日本旅行番組「Majide Japan」で人気爆発の花月堂のジャンボめろんぱん

訪日タイ人観光客に大人気の花月堂 ジャンボめろんぱん

訪日タイ人観光客に大人気の花月堂 ジャンボめろんぱん

以前、訪日ラボでもお伝えした通り、台東区は浅草に店鋪を構える花月堂 雷門店の「ジャンボめろんぱん」が訪日タイ人観光客に絶大な人気を得ています。その人気ぶりは「ワイド!スクランブル(テレビ朝日系)」や「モーニングバード(テレビ朝日)」でも報じられるほどです。お店を訪れる外国人の6〜7割はタイ人が占めているとのこと。

花月堂のジャンボめろんぱんの訪日タイ人人気の理由は、タイの人気日本旅行番組「Majide Japan(Japan X)」の影響

なぜ、花月堂のジャンボめろんぱんがそんなに訪日タイ人の人気を集めているのでしょう?その理由は、タイ国内で放送されている人気番組「Majide Japan(現在は「Japan X」という番組名にリニューアル)」にあります。

この番組で数年前に紹介されたところ、訪日タイ人観光客が殺到。番組の人気リポーターのウムさんが「美味しい。外はサクサクで中はモチッとしてやわらかい」と絶賛し、これをきっかけにたくさんのタイ人が店を訪れました。

そして、実際に訪れジャンボめろんぱんを食べた訪日タイ人観光客が、SNSやPanTip(タイの有名掲示板サイト:詳細はこちら)で口コミで情報を拡散。今や浅草観光に来たら、まずは花月堂のジャンボめろんぱん!というほど訪日タイ人観光客にとって外せない観光スポットになりました。

「Majide Japan(Japan X)」とは

「Majide Japan(Japan X)」はタイ国内で放送されている日本専門の旅行番組です。タイ語表記は「มาจิเด๊ะ!Japan(Japan X)」。この番組は、京都といったメジャー観光スポットも紹介するものの、普段は日が当たらない、変わったところを紹介しているところに特徴があります。これまで取り上げたのは、千葉、茨城、熊本、山口など。

リポーターのウムさんが実際に日本各地を訪れ、そのエリアのローカルな旅情報をたっぷりと紹介してくれる番組です。ウムさんによれば「Majide Japan(Japan X)」では、番組で紹介した日本の観光スポットを、実際に視聴者が訪れた時に困らないように、分かりやすく、ありのままを伝えることをモットーにしているとのこと。タイ人が経験する可能性のあるトラブルやドタバタをそのまま伝えるのが人気の理由のようです。

JapanX オフィシャルページ(YouTube)

 

王室御用達?オニツカタイガーのスニーカー

次の人気商品は日本のスニーカーブランド「オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)」。タイでは、若かりし頃のプミポン国王陛下がオニツカタイガーを履いていたことがSNSで拡散されたことによって、非常に人気のブランドとなっています。

オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)とは

映画「KILL BILL」で着用されたオニツカタイガー

映画「キル・ビル」で着用されたオニツカタイガー

オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)は、もともと現在の「アシックス(ASICS)」の前身となるブランドです。

1949年に鬼塚喜八郎が創業したスポーツシューズのブランドがオニツカタイガーであり、オリンピック日本代表のシューズなどを手がけ、世界的に人気のシューズブランドまで成長しました。オニツカ株式会社として上場を果たすものの、オリンピック景気の終焉で業績が悪化。1977年、他社との経営統合をし、会社名・ブランド名を現在の「アシックス(ASICS)」に改名しました。

その後、ヨーロッパにおけるレトロファッションの流行の後押しを受け、2002年にオニツカタイガーブランドが復活。映画「キル・ビル」の劇中で着用されたことからファッショナルなイメージが認知され、ブランドを復権していきました。

日本円にして1万円程度だが、タイ国内では高級ブランド

オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)のスニーカーは代表的なモデルで日本国内販売価格で1.3万円程度で、ファッションスニーカーとしては普遍的な価格帯です。しかし、タイ国内では関税や諸経費により、日本国内の販売価格におよそ30%ほど上乗せされて販売されています。タイバーツにしておよそ5,500バーツ、安価なモデルでも3500バーツほどです。

タイの大卒初任給は平均で15,000バーツ程度ですので、日本での大卒初任給と照らし合わせれば、安くて4万、代表的なモデルであれば7万円程度かかる感覚となり、なかなか手が出せない高級ブランドとなっております。

訪日タイ人観光客が日本でオニツカタイガーを買い求めるのは、本物と確証でき安いから

このように非常に高価なブランドのため、タイ国内ではオニツカタイガーの偽物が登場。およそ900バーツほどで市場に出回っています(タイ国内のオニツカタイガーの偽物注意喚起ページ

以上のことから、訪日タイ人観光客が日本でオニツカタイガーを買い求めるのは、

  • タイ国内で買うより30%ほど安く買える
  • 確実に本物のオニツカタイガーを買える

という理由があるようです。

人気の秘密はプミポン国王陛下着用写真のSNS拡散

オニツカタイガーを着用する若きプミポン国王陛下

オニツカタイガーを着用する若きプミポン国王陛下

それでは、何故タイ人に日本のブランドであるオニツカタイガーがこんなに人気なのでしょうか?その秘密は若かりし頃のプミポン国王陛下がオニツカタイガーを着用していた写真がSNSで拡散されたことにあります。

タイでは国王は尊敬の対象であり、日本人の感覚では想像がつかないほどの人気があります(詳しくは訪日ラボのタイまとめ)。そのため、感覚としては芸能人着用ファッションアイテムが人気になるのと同様のブームといえるでしょう。これにより、タイ国内でのオニツカタイガーの人気度が急上昇し、不動の人気を勝ち取ったようです。

 

まとめ:訪日タイ人観光客のミーハーな特性はプロモーションに活用できる

今回2つの訪日タイ人観光客に人気の商品について分析してみました。訪日タイ人観光客のブームを分析してみると、

  • メディアで紹介された商品や
  • 有名人が使っている商品が
  • SNS経由の口コミで爆発的に拡散

という特徴があり、ミーハーでSNS大好きなタイの国民性があらわれていると言えます。

タイではインフラと言っても過言ではないほどにFacebookが浸透しています。これらのことから、訪日タイ人観光客向けのプロモーションの王道は有名人を起用したプロモーションやメディアへの露出、そしてFacebookでの口コミ拡散だと言えます。

 

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