博報堂生活綜研(上海)は1月12日、中国伝媒大学広告学院と共同で研究した「生活者“動”察2023」の内容を発表しました。
今回の研究テーマとなったのは「新たな時代へ再始動していく中国生活者の実態」です。
以前は「社会的成功」や「トレンド」に焦点を当てていた中国生活者ですが、現在はよりプライベートな時間を重視するようになったことが明らかになっています。
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博報堂生活綜研らが『生活者“動”察』を共同研究
博報堂のシンクタンクである博報堂生活綜研(上海)と、中国伝媒大学広告学院が中国生活者の「生活者“動”察」について共同研究を実施しました。中国生活者が取り組んでいるコトの変化
博報堂生活綜研らの研究によれば、2019年と2023年にかけて中国生活者が取り組んでいるコトに大きな変化があることが明らかになりました。
2019年比で「学習/スキルアップ」や「球技」「友達との外食」など多人数での活動が減少している一方で、「ボランティア」や「旅行」「キャンプ/釣り」「ペット飼育」「茶道/書道/生け花」など、個人でもできる趣味が増加していることが分かります。
社会的成功より「プライベート」を重視
経済成長の減速と社会変化の中で、中国生活者のライフスタイルにも変化が現れています。以前は仕事や社会的成功に焦点を当てていた生活者が、現在はより自分のプライベートな時間を重視するようになりました。
スマホなどのデジタルデバイスへの依存や、昇進や昇給が難しくなったことが背景にあり、生活者はより自分自身の趣味や楽しみを見つけ、それを通じて生活における充実感を高めることを重視するようになっています。
中国生活者が新しいコトを始めるときに感じるハードル
新しいことを始める際には、さまざまなハードルに直面します。博報堂生活綜研らの研究によると、「時間不足(34%)」が最もハードルに感じ、「始める/続ける自信不足(27%)」「情報不足(19%)」「仲間不足(18%)」が続いています。
「こういったハードルをどのように乗り越えているのか」聞いたところ、全体的に自分に過度な負荷をかけず、軽やかにハードルを越えたり、かわしたりなど柔軟に対応している姿がみえてきました。
これからの時代の中国生活者のスタンスを表すキーワード
博報堂生活綜研は、現代の中国生活者のこういった姿を「軽啓(=自分の世界を軽やかに、少しずつ開いていくこと)」と名付けました。
この「軽啓」という新しいスタイルは、生活者がより自分自身を中心に置き、自分の好みや興味に基づいて行動を選択していることを意味しています。競争や社会的圧力から距離を置き、個人が自分のペースで生活を豊かにする方向へとシフトしていることを意味しています。
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<参照>
博報堂:博報堂生活綜研(上海)、「生活者“動”察 2023」研究成果を発表
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