ブラジル人は英語を話せる?ブラジルの英語教育|公用語はポルトガル語・インバウンド需要・ビザ

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

ブラジルからの訪日客は年々増加しており、企業や店舗ではインバウンド誘客の一環としてブラジル人の集客対策に取り組むこともあるでしょう。

ブラジル人とコミュニケーションをとる際、言語は英語でよいのでしょうか。

この記事では、ブラジルの公用語やブラジル人の英語力、インバウンド需要、訪日事情について解説します。

 

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

ブラジル人は英語が話せるのか?ことば事情

ブラジルの公用語はポルトガル語であり、ブラジル人は日常会話においてポルトガル語を使用しています。

その影響もあり、ブラジル人の話す英語はポルトガル語やスペイン語に近い訛りが混じっており、慣れていないと聞き取ることが難しいようです。

以下、ブラジル人の英語力や英語教育について解説します。

英語力は世界で59位「低い英語能力」に分類

英語力についての指標として用いられることも多いEF Educational Firstが2019年に発表した、EF SET(EF英語標準テスト)によれば、ブラジル全体では「低い英語能力」に分類されています。

都市ごとの結果では首都のブラジリアのみが「標準的な英語能力」に分類されたものの、ブラジル全体に関して言えば、世界的に見ても英語力は低いということになります。

実際のところブラジルの行政区画の一つであるブラジリア連邦直轄区やサンパウロ州では、英語を話せる人も珍しくありません。両地域では、日常的なコミュニケーションに困らない程度の英語が話されていますが、その他の州や地域ではほとんど英語は話されていません。

ラテンアメリカに属する他国と比べても下位のレベルであるとされており、英語力という点では近隣国のペルーやチリよりも低いようです。

ブラジルで英語はほとんど通じない

ブラジルでは空港や都市部でも英語が通じないことが多く、滞在中のほとんどすべてのシチュエーションで英語は通じないと考えておいた方が良いでしょう。

日常生活において英語を使用する頻度が低いことも要因の一つではありますが、ブラジルの英語教育に問題があるという声もあがっています。

高等教育において実践的な英語やレベルの高い英語を身に付けるべきという考え方も浸透しておらず、高学歴な人々の中にも英語を話せない人は少なくありません。 日本と類似した状況と言えるかもしれません。

ブラジルの英語教育

ブラジルでは初等教育の6年生から中等教育の3年生まで、年齢にして11歳から17歳にかけて、学校で英語の授業が実施されます。

独自の教育体制をとっている一部私立学校を除いて、多くの公立・私立学校が上記の英語教育体制を敷いています。

その中で、ブラジルの義務教育期間は6歳から14歳までです。義務教育修了と同時に働きに出た子どもたちは英語教育の全過程を修了できない上、たとえ全過程を修了しても英語を話せるようになる人は少ないというのが現状です。

また、大学の入学試験における外国語科目も英語かスペイン語から選択することが可能なため、英語を勉強することなく大学に進学する人もいます。

ポルトガル・ポルトガル語とブラジル・ポルトガル語の違い

ブラジルの公用語はポルトガル語ですが、実はポルトガルで話されているポルトガル語とは発音やアクセントが少し異なります。

ブラジルで話されているポルトガル語はいわゆるブラジル・ポルトガル語と呼ばれるもので、ポルトガル本国のネイティブでもコミュニケーションの際に苦労することがあるようです。

ポルトガル人にとって聞き取りづらいとされているブラジル・ポルトガル語ですが、母音がはっきりと発音されるという特徴があり、日本人にとっては聞き取りやすいという面もあるようです。

ブラジル人のインバウンド需要

日本を訪れるブラジル人の数やインバウンド需要はどのような状況にあるのでしょうか。

ブラジル人の訪日客数や特徴について解説します。

訪日者数はどんどん増えている

2013年までは増減を繰り返していた訪日ブラジル人客数ですが、5年連続の増加傾向となっており安定的にマーケットを拡大させています。

観光経済新聞によれば2018年には4万4,000人ものブラジル人が日本を訪れており、2013年に記録した27,000人から5年間で63%も増加しています。

訪日ブラジル人市場は、インバウンド界隈において将来的な成長が期待されている市場の一つです。今後はさらに多くの企業や店舗が訪日ブラジル人向けの集客対策やプロモーションに取り組んでいくと見られています。

訪日ブラジル人の特徴:日系ブラジル人の訪日で、目的地は分散

ブラジルは世界有数の日系人社会を持つ国で、観光経済新聞によれば約200万人もの日系人が存在します。

日系ブラジル人は、単なる観光目的の旅行者とは異なり、自身のルーツである地を訪れるために訪日するケースが多く、訪問先が日本全国に分散しています。

そのため、主要観光地として認知度が高い場所ではない地方でも、ブラジル人を意識した言語対応など受け入れ体制を整備することによって、今後のブラジル人の訪日観光客増加が期待できるかもしれません。

ブラジルからの訪日事情

日系人や日本を訪れるブラジル人が多いことは前述の通りですが、訪日ブラジル人を取り巻く環境はどのような状況なのでしょうか。

ブラジル人のビザや訪日目的について解説します。

ブラジル人の日本滞在にはビザが必要:優遇措置も

日本を訪れるブラジル人は最大滞在期間90日間のビザの発給を受けられます。有効期間は3年間で、一次ビザだけでなく数次ビザも獲得できます。

また、日系二世、三世のブラジル人や、日本人や日系人の配偶者には特別査証も発給しており、日本と関係性の深いブラジル人の訪日をサポートしています。

さらに、日系四世のブラジル人には特別受入制度を設けるなど、日本とブラジルの間では良好な関係が築かれています。

「知人・親戚訪問」が訪日のきっかけに

ブラジル人の訪日について語る上でのポイントとなるのがVFR(Visiting Friends and Relatives)=知人・親戚訪問です。

VFRとは、直訳すると「友人や親族を訪ねること」という意味で、訪日ブラジル人の中にはVFRを目的として日本を訪れる人々が少なくありません。

厚生労働省の発表によれば2017年10月時点で約12万人ものブラジル人が日本で働いており、日本で働く外国人労働者の国別内訳では、4位となっています。就労目的で日本に入国するブラジル人も、前述のようにほとんど英語が通じないと考えられます。

また、今後日本で働くブラジル人労働者が増加すれば、彼らの友人や親族がVFRを目的として訪日することにより訪日客数が増加し、訪日ブラジル人市場はさらに大きな市場となることが予想されます。

最近話題の「VFR=知人・家族訪問」訪日客4,000万人誘致の鍵に?

訪日外国人の旅行目的はまちまちです。観光をしに訪日する人もいれば、出張や研修などビジネス目的で訪日する外国人もいます。中には日本で働いでいる、もしくは勉強している知人や親族に会うことを目的に訪日している外国人も存在しています。こうした人たちは、旅行業界ではVFRと呼ばれています。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!訪日ラボに相談してみる目次VFRとは?:Visiting Friends ...

今後増加が期待される訪日ブラジル人

近年では訪日ブラジル人客数の増加に伴い、ブラジル人向けのインバウンド誘客や対策が注目されつつあります。ただし、多くのブラジル人はあまり英語が得意ではないので、来客が見込める場合には別の言語(ポルトガル語など)でサービスを提供できるような準備が必要でしょう。

訪日ブラジル人にとっての目的地には、居住者でなければ足を運ばないような地域も含まれます。観光目的の訪日外国人があまり目を留めないような地域でも、ブラジル人を意識した言語対応等の受け入れ環境を整備すれば、ストレスのない滞在や観光体験を印象づけることができるはずです。こうした評判が友人や親戚に伝えられることにより、その後の観光客増にも期待できるかもしれません。

訪日ラボ セミナー紹介&最新版インバウンド情報まとめ

日本のインバウンド事業者が知らない「中国現地の最新旅行トレンド」


コロナ禍の収束後、インバウンド需要が順調に回復を続ける中、唯一回復が大きく遅れていた中国市場。

一方、ここ数か月の間は訪日中国人客数が順調に回復してきており、訪日旅行消費額も2024年1〜3月期では台湾を抜き、1位となったことがわかっています。

今、中国市場がどのような動向になっていて、今後どうなっていくのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は訪日ラボから、複数の中国SNSで在日中国人インフルエンサーとしても活動中の熊 孟華(ユウ モウカ)と、中国最大級の店舗・施設検索プラットフォーム「大衆点評」などを活用した中国向けプロモーションのコンサルティングを行う金子 泰士が登壇。

中国SNSや訪日プロモーションの「プロ」である2人が、気になる中国市場の最新トレンドについて語り尽くすセミナーをお届けします。

中国向けのインバウンドプロモーションに取り組んでいる方や、これから取り組もうとしている方は必見です!

詳しくはこちらをご覧ください
日本のインバウンド事業者が知らない「中国現地の最新旅行トレンド」

【インバウンド情報まとめ 2024年4月】3月訪日外国人数「300万人」突破 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年4月版レポートから、3月〜4月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
3月訪日外国人数「300万人」突破 / 2月の世界航空需要、コロナ前から完全回復【インバウンド情報まとめ 2024年4月】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる4月から観光・インバウンドに関わる仕事に就いたり、関連部署へ異動となり、知識のインプットに追われていませんか? また、より一層事業を推進するために必要な学び直しの機会を設ける担当者も増えてきております。
このセミナーでは、
新担当になって、インバウンドの何から始めたらいいか分からない
インバウンド推進が本格化し、改めて情報やノウハウを学び直したい
そもそもインバウンドに興味があるが、情報を収集できていない
方にとって必要な基礎情報と、知っておきたい新情報をお届けする機会となっております!
詳しくはこちらをご覧ください。
→4月までに学んでおきたい!【基礎から始めるインバウンド対策】 〜ラーチーゴー & ジャパンガイドが教える市場別最新データ〜

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに