2023年インバウンド消費、コロナ前に迫る「4兆4,500億円」へ 訪日数は「2450万人」と予測(りそな総研)

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中国からの訪日団体旅行が8月10日に解禁されて以降、訪日外国人市場の展望に改めて注目が集まっています。

そんな中、りそな総合研究所が中国からの訪日団体旅行解禁によるメリットとデメリット、ホテル業界への影響に焦点を当てたレポートを発表しました。

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2023年の訪日客市場の見通し:年間2450万人・4兆4,500億円予想

2023年における訪日客市場の見通しは、中国人団体旅行解禁により変化しています。今回の予測では2023年の全国の訪日外客数は2,450万人、消費額は4兆4,500億円となっています。今年2月時点では全国の訪日客数が2,090万人、消費額が約3兆2,000億円と予測していましたが、大幅に上方修正した形です。

コロナ前2019年の消費額は4.8兆円であり、消費額についてはほぼ同水準まで回復する見通しとなっています。

関西地域では、今年2月時点で720万人の訪日客と約0.9兆円の消費額が期待されていましたが、中国人団体旅行の解禁により見通しはそれぞれ830万人、1兆1,700億円と上方修正されました。百貨店、ホテル、外食、コンビニなどの関連業界に大きな追い風が吹くことが期待されます。

特に関西地域は、中国人観光客が多く訪れる地域であり、今後もその傾向が続くと予想されます。

▲23年の訪日客市場見通し:りそな総合研究所より
▲23年の訪日客市場見通し:りそな総合研究所より

中国人団体旅行の解禁の影響は

訪日外客統計によると、8月の訪日外客数は215万6,900人で、3か月連続で200万人を上回りました。2019年同月比では85.6%と、コロナ禍以降で初めて8割を超えるなど順調な回復を見せています。

ほかの地域と比べて遅れをとっていた訪日中国人ですが、8月10日に団体旅行が解禁されて以降、中国人観光客は急速な回復を遂げており、このペースを維持すれば、中国人観光客も年内には前年の水準に戻る可能性が高まります。

ただし、いわゆる原発処理水の放出問題による影響も想定されることから、 りそな総研のレポートでは今後の動きには不透明感が強いとコメントしています。

関連記事:8月の訪日外客数は215.7万人、コロナ前水準の8割超える

宿泊施設では人材不足の懸念も

訪日外国人の増加はホテル業界に多くのチャンスをもたらす一方で、人手不足などといった問題も浮き彫りになっています。

すでに人手不足が深刻な状況にある多くのホテルでは、満室稼働に必要なスタッフを確保することが難しくなり、予約を調整せざるを得ないケースが増加しています。

宿泊・飲食関連業種において、人手不足の状況が最も深刻で、訪日客が増えることで一層深刻化する可能性があります。予約調整を行うホテルが増えると地域全体で供給不足に陥る可能性もあり、警戒が必要といえます。

都道府県別にみると、特に東京と大阪、京都でホテル稼働率の上昇が予想されるといいます。大阪では特に3ポイントの上昇が予想され、供給不足に陥る可能性があり警戒が必要です。

すでに厳しい人手不足に直面している中、さらなる人手不足の深刻化についても懸念されています。

▲ホテル稼働率の上昇予想:りそな総合研究所より
▲ホテル稼働率の上昇予想:りそな総合研究所より

供給不足が発生する場合、訪日外国人が他の地域に流れる可能性があり、2023年の消費見込みよりも下回るかもしれません。人手不足への対策が喫緊の課題となりそうです。

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<参照>

りそな総合研究所:特集レポート 『中国人団体旅行の解禁によるメリットとデメリット』~注目されるホテル業界への影響~(PDF)

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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