平成27年度の訪日外国人観光客数は1973.7万人となり、2000万人の大台は目前となりました。多くの訪日外国人観光客が日本に来ていますが、それゆえに宿泊施設の求められる対応が厳しさを増しています。今回は、訪日米国人観光客の宿泊先の動向に絞ってご紹介します。

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訪日米国人観光客の旅行の形態について

訪日米国人観光客の同行者形態は、自分ひとりの割合が52.9%、夫婦・パートナーが16.1%、家族連れが11%となっています。また手配方法は、個人手配(FIT)の割合が92.3%と、他国に比べて個人手配で訪日する割合が高く、逆に団体旅行は5.0%、パーッケージツアーは2.8%となっています。そのため、自由な旅行を満喫する目的が強いと言えるでしょう。

訪日米国人観光客の目的と宿泊先利用日数

訪日米国人観光客の主な目的は日本食を楽しむことが76.5%と最も高く、続いて自然・景勝地観光が41.0%、ショッピングが37.7%、日本の酒を飲むことが37.2%、日本の歴史・伝統文化体験が36.6 %となっています。中国や台湾、香港と比べて、日本の文化を楽しむことを目的に訪日する人が多いのが特徴です。滞在期間は7~13日が40.2%と最も高く、この数字は2005年から統計を取り始めた時からほとんど変わっていません。

 

訪日米国人観光客が好む宿泊先の特徴とは

訪日米国人観光客は洋室中心のホテルを宿泊先として選択する割合が最も多く80.5%になります。対して、和室中心の旅館などの宿泊は12.2%にとどまります。またテレビ番組「YOUは何しに日本へ?」などでは、ユースホステルやゲストハウスを利用しているシーンが多く見られますが、全体では利用率6.4%にとどまり、圧倒的にホテルが利用されていることがわかります。

これは、訪日米国人観光客はビジネス割合が多いこと、また、慣れ親しんだホテル形式の方が安心して利用できることに、その理由があると思われます。

訪日米国人観光客は宿泊先に何を求めているか

訪日米国人観光客は宿泊施設に関しては、慣れ親しんだ形式であること、そしてコストパフォーマンスを重要視しているため、ビジネスホテルの利用率が高い傾向にあります。また、友人や親戚の家に宿泊した割合は15.6%となっており、訪日外国人観光客全体の7.2%に対して高水準となっています。

 

訪日外国人旅行客が選んだ人気の宿泊先BEST10

訪日米国人観光客にかぎらず、外国人旅行者は宿泊先を探す手段として、ネットでの検索やSNS、口コミなどを利用しています。人気口コミサイト「TripAdvisor」で発表された、訪日して宿泊施設を利用した外国人観光客による口コミでランキングされた人気の施設をご紹介します。

  • 1位・・・パークハイアット東京(ホテル・東京都新宿区)
  • 2位・・・料理旅館白梅(旅館・京都府京都市)
  • 3位・・・ホテルムメ(ホテル・京都府京都市)
  • 4位・・・ファミリーイン西向(ホテル・東京都豊島区)
  • 5位・・・フォーシーズンズホテル丸の内東京(ホテル・東京都千代田区)
  • 6位・・・シャングリラホテル(ホテル・東京都千代田区)
  • 7位・・・マンダリンオリエンタル(ホテル・東京都中央区)
  • 8位・・・京の宿しみず(旅館・京都府京都市)
  • 9位・・・宇野スロープハウス(ゲストハウス・岡山県玉野市)
  • 10位・・・小田急ホテルセンチュリーサザンタワー(ホテル・東京都渋谷区)

(2013年版)

上位に入る宿泊先にはどのような特徴があるか

訪日外国人観光客の利用する宿泊施設は、ホテルが8割以上を占めているだけあって、京都の旅館2件以外はホテルとなっています。宿泊先の多い地域は当然、訪日旅行のゴールデンルートである東京に集中しています。

岡山県のゲストハウスが9位に入っていますが、ここホストであるマックスさんは映画監督で、岡山の観光名所についての案内や深い経験に基づく面白い話を聞かせてくれるそうです。数多くの訪日外国人観光客が口コミの情報でこのゲストハウスを選び、満足しているようです。清潔な施設においしい料理、そして、ホストのホスピタリティの高さが数ある宿泊施設の中から10位以内に選ばれる要因となっています。

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まとめ:訪日米国人観光客宿泊先は基本ホテル ゲストハウスや旅館はこれから伸びていくか

日本古来からの文化や新しい文化、酒蔵などの観光体験を重視する訪日米国人観光客は、イメージとは相反して、その宿泊先は基本ホテルとなっています。

しかしながら、ホテルが選ばれる理由は慣れ親しんでいるから、つまり文化的差異を嫌っての選択となっています。ある調査では2回目以降は旅館を選択する、という結果もあるので、今後訪日リピーターが増えるに連れ、旅館利用者が増える可能性もあります。また、インバウンド需要により都市部のホテル稼働率がほぼピークの85%を超える事態となっているため、消去法的に旅館やゲストハウス、民泊などの選択が増えてくる可能性もあります。

<参考>

 

訪日米国人観光客インバウンドデータ集

 

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