これだけは知っておくべき訪日アメリカ人 3つのポイント
- ハイシーズンは春〜夏、その前後の時期は大きく落ち込む
- 95%以上が個別手配で訪日、滞在期間も長い
- 宿泊への支出は増加
アメリカに関連するインバウンド年表
1854年 | 日本とアメリカ合衆国の国交が樹立 |
1952年 | JNTOニューヨーク事務所が設立 |
1970年 | JNTOロサンゼルス事務所が設立 |
2019年 | 訪日アメリカ人数が史上最多となる172万人を達成 |
アメリカ基本データ
人口 | 約3億2,669万人 |
面積 | 約963万平方キロメートル |
首都 | ワシントンD.C. |
宗教 | キリスト教など |
公用語 | 英語 |
時差 | UTC-5~UTC-10(-14時間~-19時間) |
通貨 | 米ドル |
名目GDP | 約20兆5,802億米ドル |
経済成長率 | 約2.1% |
一人当たりGDP | 約62,918米ドル |
平均月収 | 3,635.07米ドル |
ビッグマック指数(経済力) | 5.67米ドル |
(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index
アメリカ市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2022年):訪日アメリカ人は何人来ているのか
コロナ前の2019年までは、訪日アメリカ人客数は6年連続で増加し、2019年には172万3,861人と欧米豪圏の中では随一の訪日客数を記録していました。コロナ後の2022年も32万3,513人と、欧米豪圏1位の座を維持しています。
月別訪日外客数:訪日アメリカ人に人気なのは何月?
コロナ前の2019年までの傾向では、訪日アメリカ人が最も増加するのは3月から7月にかけてでした。桜が見られる春が人気な他、アメリカでは6月中旬から各学校が夏季休暇に入り、この期間を利用して家族旅行で来日する需要があるため、夏季も人気となっています。一方で、その前後の時期にあたる1、2月および8、9月には大きな落ち込みがみられます。
インバウンド消費額推移(2014年~2022年):アメリカ市場全体の規模は?
コロナ前の2019年までの6年間、訪日アメリカ人のインバウンド消費額は伸び続けていました。ピークとなった2019年には3,265億円を記録しましたが、パンデミックの影響で直近3年間は大きな落ち込みをみせました。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2022年):訪日アメリカ人は1人いくら使う?
訪日アメリカ人の一人当たりインバウンド消費額は、コロナ前は17~19万円台で増減を繰り返していました。コロナ明けの2022年には、旅行者層の変化に伴い29万6,279円へと大幅な増加をみせました。
旅行支出内訳:訪日アメリカ人には何を買い、消費している?
訪日アメリカ人の支出において、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で、11万3,646円でした。2番目に大きな割合を占めたのは飲食費で、5万8,470円でした。長期滞在する人が多いため、宿泊費が占める割合が大きくなっていることが特徴です。
人気のお土産ものランキング:訪日アメリカ人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 菓子類 | 41.2% | 6,518円 |
2位 | その他食料品・飲料・たばこ | 34.1% | 10,045円 |
3位 | 衣類 | 31% | 16,255円 |
4位 | 酒類 | 26.7% | 9,726円 |
5位 | 民芸品・伝統工芸品 | 20.3% | 10,931円 |
6位 | その他買物代 | 11.9% | 14,946円 |
7位 | 靴・かばん・革製品 | 8.9% | 15,286円 |
8位 | 本・雑誌・ガイドブックなど | 8.3% | 6,311円 |
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2019年より
訪日アメリカ人に最も人気のある品目は「菓子類」で、一人あたり平均6,518円分購入されています。購入率順に並べると、「菓子類」を筆頭に、「その他食料品・飲料・たばこ」「衣類」「酒類」「民芸品・伝統工芸品」の順で続いています。
買い物場所ランキング:訪日アメリカ人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | コンビニエンスストア | 62.8% |
2位 | 百貨店・デパート | 42.2% |
3位 | 観光地の土産店 | 41.2% |
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2019年より
訪日アメリカ人に最も人気の買い物場所は「コンビニエンスストア」で、62.8%が買い物をしました。続けて「百貨店・デパート(42.2%)」と「観光地の土産店(41.2%)」がランキング上位に入っています。
年齢・性別構成比:訪日アメリカ人で最も多い属性は?
訪日アメリカ人の67.9%が男性、32.1%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の20.8%を占め、女性で最も多い年齢層は20〜29歳で全体の10.8%を占めます。
滞在日数:訪日アメリカ人は何日間訪日旅行する?
訪日アメリカ人の滞在日数は、全体の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも7~13日間が最多です。アメリカと日本との時間距離の遠さから、滞在日数は欧米豪圏の中でも特に長い傾向にあります。
訪日経験:訪日アメリカ人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2023年第1四半期の訪日アメリカ人は、初来日が51.2%、リピーターが48.8%でした。
旅行形態:訪日アメリカ人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日アメリカ人の旅行形態は、全目的の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも個別手配が最多です。どちらの場合でも個別手配の割合が95%を超えており、これは欧米豪圏の中でも高い数値になっています。
日本の観光情報の収集:訪日アメリカ人の訪日旅行の情報手段は?
訪日アメリカ人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「日本在住の親族・知人(30.3%)」でした。合わせて「動画サイト(YouTube/愛奇芸等)(26.8%)」「日本政府観光局ホームページ(23.5%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(76.4%)」でした。合わせて「飲食店(65.9%)」「観光施設(29.8%)」と続いています。
アメリカ市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
アメリカ人の海外旅行者数の推移(2012年~2020年):アメリカ人の海外旅行需要は?
コロナ前の2019年までの6年間、アメリカ人の海外旅行者数は伸び続けており、ピークであった2019年には9,927万人を記録しました。しかし2020年には、パンデミックの影響を受け3,316万人まで急減しました。
アメリカで人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | メキシコ | 36,679,206人(2019年) |
2位 | カナダ | 15,004,542人(2019年) |
3位 | フランス | 4,613,985人(2019年) |
4位 | イギリス | 4,630,945人(2017年) |
5位 | イタリア | 3,946,029人(2019年) |
(参照)日本政府観光局(JNTO) 訪日旅行データハンドブック 2022年より
アメリカ人に人気の海外旅行先は、メキシコ、カナダ、フランス、イギリス、イタリアとなっています。メキシコとカナダはアメリカに隣接しており、陸路でも入国できることが人気の理由となっているようです。