多くのインバウンド客がGoogleマップを使って店舗や施設を検索することから、インバウンド対策の第一歩としてGoogleビジネスプロフィールを活用するケースが増えています。
店舗や施設をスムーズに訪れるためにも住所設定は大切な要素で、表示が正確でないと、道に迷ったり、来店できなかったりといったトラブルが生じる可能性があるため、インバウンド対策としても正確に設定しておく必要があります。
本記事では、Googleビジネスプロフィールで住所を設定する方法や注意点、住所を非公開にする方法などを解説します。
Googleビジネスプロフィールで住所を設定する方法
Googleビジネスプロフィールの管理画面は、Google検索の検索結果とGoogleマップアプリからアクセスできます。
Google検索の検索結果上の管理画面で設定する場合は、「プロフィールを編集」「所在地」の順にクリックします。
そうすると、以下の画像のような画面が表示されます。ここが、住所に関する情報です。
Googleマップアプリから操作する場合は、「ビジネスプロフィールを管理」をクリックすると、Google検索結果上の管理画面になりますので「プロフィールを編集」「所在地」をクリックしてください。
続いて、「ビジネス所在地」をクリックします。注意点として、宣伝文句などのキーワードを入れてしまうとGoogleが定めるガイドラインへの違反行為となるため、Googleによってビジネス情報の公開が停止される可能性があります。
停止されない場合でも、検索結果に表示されなくなるなどの問題が発生する可能性があるため、必ず正式な住所のみを記載するようにしましょう。
Googleビジネスプロフィールの住所設定で見逃しやすいポイント
ここからは、住所を設定する際に見逃しやすい4つのポイントを紹介します。1つずつ詳しく解説します。
- マーカーは店舗中央の正面寄りに配置
- 特殊な住所の表記が正しく表示されているかチェック
- 出前や配達サービスの住所設定は2パターン
- 住所変更で商圏が変わる場合は新たな登録が必要
1. マーカーは店舗中央の正面寄りに配置
住所設定で見逃しやすい1つ目のポイントは、マーカーを店舗中央の正面寄りに配置することです。
たとえば、店舗の裏側に寄った位置にマーカーを設定していると、ルート案内の際に建物の裏口の方へ経路案内されてしまうことがあります。
マーカーを中央に配置していないと、こうした不自然な経路案内につながります。
実際に最寄りの駅などからのルートを検索して確認してみましょう。経路案内が上手くいっていないようであれば、マーカーの位置を調整します。マーカーとは、店舗や施設の位置をマップ上で示すピンを指します。
マーカーの位置は、ユーザーがルート検索をした際にどこへどのような経路で案内するかに影響します。敷地が広大で1つの住所内に複数の建物がたっている場合などにも、マーカーが店舗や施設がある位置を示す役割を担います。
右上の「調整」をクリックすることで、赤いマーカーが移動できるようになります。
2. 特殊な住所の表記が正しく表示されているかチェック
住所設定で見逃しやすい2つ目のポイントは、特殊な住所の表記が正しく表示されているかどうかです。
たとえば「字(あざ)」や「大字(おおあざ)」、京都の「上る」「下る」といった表記は、海外にはない表現のためマップに上手く表記されていない可能性があります。
周辺の住所がどうなっているのかを確認し、基本的にはGoogleマップに表示されている情報を参考にしながら設定しましょう。Googleのデータベース上にない表記を入れると、存在しない住所として判定されてしまい、さまざまな悪影響が生じるおそれがあるためです。
3. 出前や配達サービスの住所設定は2パターン
出前や配達サービスを提供する店舗の住所設定は、2パターンの方法があります。出前や配達サービスは来店客を想定していない非店舗型と、通常の店舗営業とあわせてサービスを展開しているハイブリッド型に分けられます。
非店舗型の場合は、さきほど解説したように詳しい住所を設定せずにサービス提供地域のみを設定します。一方、ハイブリッド型では店舗への集客が必要なため、住所やマーカー、サービス提供地域のすべてを設定するようにします。
4. 移転により商圏が変わるなどの場合は新規登録が必要
Googleビジネスプロフィールダイアモンドプロダクトエキスパートの永山氏によれば、(公式ヘルプには言及がないものの)商圏が変わる場合には住所変更ではなく、新規で登録する必要があるといいます。
住所の変更は、基本的に近隣地域への移転を想定しており、この場合は移転先の情報を入力することで完了します。
しかし県をまたぐ移転や、地域や商圏を変えるといった大幅な移動の場合は、第三者からみると店舗の存在自体の変化であると受け止められる場合もあるでしょう。
こうしたケースで住所変更すると、ユーザーからGoogleに「すでに閉業しているはず」と通報され、Googleビジネスプロフィールの機能が停止されてしまう恐れがあります。そこで距離のある移転の場合は住所変更をするのではなく、古い店舗の情報を「閉業」とし、新たな移転先で登録し直します。
Googleビジネスプロフィールの住所を非公開にする際の注意点
Googleビジネスプロフィールの住所は非公開にできます。たとえば、自宅がビジネスの拠点となっている場合などです。
ここからは、Googleビジネスプロフィールの住所を非公開に設定する方法と注意点を解説します。
住所を非公開で登録する方法
住所を公開せずに登録するには、Googleビジネスプロフィールで「非店舗型」ビジネスとして登録します。
非店舗型としての登録方法は、住所登録時にユーザーが実際に訪れることができる場所を追加するかを聞かれたタイミングで「いいえ」を選択します。すると住所の代わりにサービス提供地域を設定できます。
住所を非公開にする際の注意点
住所は非店舗型のビジネスとして登録することで非公開にできますが、注意点もあります。
Googleのローカル検索は、ユーザーがいる現在地から店舗・施設までの「距離」が、検索順位を決める要素のひとつといわれています。住所を公開にしたほうが距離を正確に判定できるため、非公開ではこのアドバンテージが失われてしまいます。
「自宅の住所の公開に抵抗がある」など非公開とする理由にはさまざまな事情が考えられますが、Google上でのネガティブな影響もあるので、メリット・デメリットを考慮しながら慎重に検討することが大切です。
以上、Googleビジネスプロフィールの住所設定に関する情報をお届けしました。
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