化粧品メーカーはどうやってインフルエンサーをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、化粧品メーカーがインフルエンサーをインバウンド集客で活用する事例が増加しています。インフルエンサーを用いた化粧品メーカーのプロモーションの成功事例では、インバウンドに関連するデータを、収集し解析することで効果的なインバウンド対策を実施できているようです。
このページでは、化粧品メーカーのインフルエンサーのインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- 化粧品メーカー×インフルエンサー事例その①:資生堂「マキアージュ」のインフルエンサー起用事例/中国からのインバウンドに人気の化粧品をPR
- 化粧品メーカー×インフルエンサー事例その②:ファン・ビンビンが化粧品を紹介し日本のドラッグストアに中国人が押し寄せる/インフルエンサーの絶大すぎる影響力
- 化粧品メーカー×インフルエンサー事例その③:資生堂がYouTuberを起用したプロモーションを実施/インバウンドでの売り上げアップも期待
インフルエンサーを活用した化粧品メーカーのインバウンド対策やインバウンド集客のメリットは、ターゲットとする客層に効率的にプロモーションできることや、顧客に見てもらいやすいということです。PRを行いたい客層に人気のあるインフルエンサーを起用すれば、そこに焦点をあててプロモーションを行えます。また、広告があふれる現代において企業からのPRや情報発信をよく思わない顧客も多くいますが、顧客にとって親近感のあるインフルエンサーが紹介することで、嫌悪感を抱かせることなくPRできます。
ここでは、化粧品メーカーという業界・業種におけるインフルエンサーを活用したプロモーションの事例を紹介していきます。
化粧品メーカーのインフルエンサー活用に関連するインバウンド対策資料を無料で詳しく見てみる
「インフルエンサー」の資料を無料でダウンロードする「インバウンド動画制作」の資料を無料でダウンロードする「SNS運用」の資料を無料でダウンロードする資生堂「マキアージュ」のインフルエンサー起用事例/中国からのインバウンドに人気の化粧品をPR
資生堂はインフルエンサーを活用し、中国向け越境ECを動画でPRしました。その結果、2018年6月の「618商戦」で中国のオンラインショッピングサイト(越境ECサイト)「天猫国際(Tmall Global)」マツモトキヨシ店でのアクセス数首位を獲得するなど成果をあげました。
618とは6月18日、中国EC業界大手「京東(JD.com)」の設立記念日です。「京東」の設立記念日なので「京東」は当然大型のイベントを行います。しかしそれに対抗して他のECもこの日にイベントを行うようになったので、中国EC業界の大型商戦となりました。中国EC業界がこぞってイベントを行うこの日は、中国国民からすればいわば「ネットで買い物をする日」です。
資生堂のメーキャップブランド「MAQuillAGE(マキアージュ)」は、中国での販売を進めるため「天猫国際」でマツモトキヨシが展開するECサイト「松本清海外旗艦店」を活用しています。「マキアージュ」もこの「618商戦」に向け、インフルエンサーによる動画PRを行いました。
個々の商品の認知度向上のため、「マキアージュ」は美容インフルエンサーを起用し、注力商品を中国のSNS「微博(Weibo)」「微信(WeChat)」でPRしました。その結果、動画には累計再生回数336万回という大きな反響があり、商品のページには動画を経由してアクセスが殺到したということです。
ファン・ビンビンが化粧品を紹介し日本のドラッグストアに中国人が押し寄せる/インフルエンサーの絶大すぎる影響力
2018年3月、中国の人気女優・ファン・ビンビンが日本の化粧品を自身のSNSで紹介したことで、訪日中国人やバイヤーたちが日本のドラッグストアに押し寄せるということがありました。
ファン・ビンビンは日本でも以前から知られていた人気女優です。脱税・失踪事件でさらに有名になってしまいましたが、もともとSNSのフォロワー数は「微博(Weibo)」で6000万人以上、中国のモバイル特化型越境ECアプリ「小紅書(Red)」では579万人と、れっきとしたインフルエンサーでもありました。
ファン・ビンビンは、自身のSNSで「お気に入りの美容アイテム」として、株式会社pdcの「酒粕パック」と資生堂の「エリクシール シュペリエル スリーピングジェルパック W」を実際の写真付きで公開ししました。すると日本の取り扱い店舗には問い合わせが相次ぎ、訪日中国人が押し寄せたといいます。一時都内のドラッグストアでは両商品が手に入らないという状況にもなりました。
この一件は、化粧品会社がインフルエンサーとしてファン・ビンビンを起用したわけではありませんが、人気のインフルエンサーが商品をPRするとどれほどの効果があるのかということがよくわかる例です。日本の化粧品は中国からの訪日外国人に人気がありますが、PRをうまく行うことでさらなる効果が期待できます。
資生堂がYouTuberを起用したプロモーションを実施/インバウンドでの売り上げアップも期待
日本の化粧品ブランド・資生堂は、YouTuberのSerein Wu(スラン・ウー)を起用し、インフルエンサーマーケティングを行いました。
資生堂は「shiseidousa」というYouTube公式チャンネルを持っています。これは海外向けのチャンネルで、資生堂の製品を使ったメイクの方法などを英語で配信しています。
2018年4月に資生堂がインフルエンサーとして起用したスラン・ウーは、普段メイクの方法など美容に関するテーマの動画を投稿しているYouTuberです。今回の資生堂のプロモーション動画では、日焼け止めクリームをPRしました。
動画で紹介されたのは、「Ultimate Sun Protection Lotion WetForce SPF 50+」と、「Clear Stick UV Protector WetForce SPF 50+」という2つの日焼け止めクリームです。スランは実際にこれらの商品を使用しながら、使い方を紹介しました。
資生堂はほかにもYouTuberとコラボレーションして、メイク方法や製品の使い方、レビューなどを配信しています。
資生堂の商品は海外では日本よりもかなり高い値段で売られているといいます。このようにインフルエンサーを起用した動画を公開することで現地での売り上げ向上も予想されますが、海外の人が日本を訪れた際に買い求めるというインバウンドの観点からも効果が期待されます。