ディスカウントストアはどうやってSNS・ソーシャルをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド対策の中で手軽に取り組みやすく比較的、低予算から始められる対策として上げられるのがSNS・ソーシャルの活用です。しかしながら、SNS・ソーシャルの活用と一口に言っても、国ごとによって活用されるSNS・ソーシャルの種類や活用方法、SNS・ソーシャルに対する価値観は全く異なります。
例えば、SNS・ソーシャルの種類で中国であれば、中国版TwitterであるWeibo(微博)や中国版LINEのWeChat(微信)というSNSが存在します。その他にも韓国であればカカオトークなどが有名です。他にもインバウンド対策をする上で対象とする国ごとにSNS・ソーシャルへの価値観も変わってきます。
例えば、中国では日本よりSNS・ソーシャルを活用する文化があり、WeChatPayと呼ばれるSNS上での決済サービスが普及しているほどSNSが生活の基盤となっています。このように、国ごとに違うSNS・ソーシャルの性質や活用方法を理解することは非常に重要と言えるでしょう。
さらに、業種業態によってもSNS・ソーシャルの活用方法が異なってきます。ディスカウントストアであれば、SNSで自社のアカウントを作成しクーポンを発行するなどの活用方法があります。他の業態であれば全く違った活用方法もあるでしょう。そこでインバウンド対策におけるSNS・ソーシャルの活用方法を具体的にイメージできるようにディスカウントストアに絞り、ピックアップしました。
本コンテンツでは次の3つの事例を取り上げます。まず1つ目はインバウンド対策で先進的な取り組みをしており、東アジア圏訪日外国人から絶大な人気を誇るドン・キホーテの国ごとに分けて運用しているSNS活用術について。2つ目が総合免税店で有名なラオックスによるWeChat(微信)活用し、訪日中国人の囲い込みを行った事例について。3つ目は、某ディスカウントストアが実践した、SNS広告の一つであるFacebook広告を活用し、訪日外国人を集客した事例。
本コンテンツの事例を、自社のSNS・ソーシャルを活用したインバウンド対策にお役立てください。それでは、ディスカウントストアによるSNS・ソーシャルを使ったインバウンド対策についての事例を紹介していきます。
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大手ディスカウントストアとして日本人にも人気の「ドン・キホーテ」。インバウンド需要への対応の動き出しが早く、今では訪日外国人にとって定番観光スポットとなっています。
食品から家電、バラエティグッズなどなんでも揃う商品の多さと安さが特徴です。免税対応はもちろん、全店舗で外国通貨対応サービスを実施するなど、訪日外国人にとって買い物しやすい環境が整っています。
それでは、訪日外国人絶大な人気を誇る「ドン・キホーテ」ではどのようなSNS・ソーシャルを活用したインバウンド対策を行っているのでしょうか。
ターゲット国ごとに合わせたSNS・ソーシャル運用を実施
「ドン・キホーテ」では中国、台湾・香港、タイ、韓国、英語件の6カ国、6言語に合わせたSNS・ソーシャル活用を行っています。それでは、国ごとのSNS・ソーシャル活用を見ていきましょう。まずは中国に合わせたSNS・ソーシャル活用です。
中国ではグレートファイアウォールの影響でFacebookやTwitterを使うことができません。ですので独自のSNS・ソーシャルが広まっています。「ドン・キホーテ」中国対策のSNS・ソーシャル活用として、中国版Twitterである、Weibo(微博)と中国版LINEのWeChat(微信)の企業アカウントを取得しており、アカウントのフォロワーに対して、セールの情報や中国人がよく買う化粧品や医薬品の写真を発信しています。
その他にも日本の渋谷交差点の映像や日本でスラムダンクの再編集版が販売されたなどの中国人の関心がありそうな日本の自治ネタも配信しており、フォロワーさんとコミュニケーションを取っています。
次は国ごとに分けて作成しているFacebookページです。「ドン・キホーテ」では繁体字版・韓国語版・タイ語版・英語版の4つのFacebookページを作成し、運営をしています。各Facebookページを見てみると、国ごとに配信している情報が異なります。例えば、タイであれば、キットカットや抹茶のお菓子など食品が多く、台湾であれば浴衣や美容品の情報を発信していました。
このように「ドン・キホーテ」では各国に合わせてSNS・ソーシャルを使い分けており、さらに発信する情報も国ごとに分けて配信しています。やはり、国ごとに知りたい情報や見るSNS媒体は変わってくるので、「ドン・キホーテ」のようにターゲット国のよく活用するSNS・ソーシャルを活用し、各国の外国人達が興味のある情報を配信することが、ディスカウントストアにおけるSNS・ソーシャル活用で大切になるでしょう。
訪日中国人に人気の免税店ラオックスのWeChat(微信)活用方法とは?
日本最大規模の免税店と言われる「ラオックス」。訪日中国人向け免税品の売上高が全体の75%を占めており、訪日中国人から免税店として絶大な人気を得ています。人気の理由としてあげられるのが、立地の良さや接客の質です。
その接客の質の中には、訪日中国人へのフォローツールとして「ラオックス」では中国人版LINEであるWeChat(微信)を有効活用し、インバウンド対策を行っています。日本最大規模の免税店「ラオックス」におけるWeChat活用について解説いたします。「ラオックス」ではWeChat(微信)を活用して3つの訪日中国人対策を行っています。
WeChat(微信)で会員獲得
まず1つ目は、平成29年(2017年)3月1日から、WeChat(微信)を活用したポイントサービスを開始しています。アプリ内に用意した同社の公式アカウントを基盤にした会員システムを構築しており、会計時に100円支払うと1ポイント受け取れるようになっているとのこと(1ポイント=1円)。
そのほかには、入会特典として500円分の割引クーポンや会員限定のクーポン、情報発信などを実施しています。専用のポイント会員システムを通して訪日中国人の団体客や個人旅行客(FIT)の新規顧客の囲い込み及びリピーター率を向上させることができました。
WeChatPay(微信支付)で訪日中国人の支払いをスムーズに
WeChat(微信)を活用した2つ目の取り組みとしてはWeChatPay(微信支付)を各店舗に導入していることです。Analysys易観社のレポートによると、2017年第一四半期、モバイル決済の売上規模が18.8兆元(約298兆円)で、前年比46.78%増です。その中で、シェア53.7%のAlipay(アリペイ)に続き、WeChatPay(微信支付)は39.51%を占めていて、2位に並んでいます。
このように中国では電子決済が普及しています。そのため、中国本土では現金を使うことがすくなくなりつつあり、訪日した際も、現金ではなく、WeChatPayなどを利用して支払いしたいというニーズがあります。そのため、ラオックスではいち早くWeChatの公式アカウントを取得していたため、WeChatPayを導入し、訪日中国人の支払いのニーズに対応しています。
WeChat Wi-Fiで店舗の受け入れ環境を整備
WeChat(微信)を活用した3つ目の取り組みとしてはラオックス銀座本店でWeChat Wi-Fiを実証実験として2017年7月~9月の間で導入しています。その仕組としてはWeChat(微信)公式アカウントをフォローするとWi-Fi接続へのQRコードが写真で自動返信され、Wi-Fi接続へ進むことができます。一般的な方法ではQRコードを読み取り、表示されたWi-Fi接続ボタンをクリック、さらに公式アカウントをフォローすると、Wi-Fiへ接続するといった方法です。
このようにWeChat(微信)はただのメッセージSNSの領域を超えており、ラオックスは先進的にWeChat(微信)の活用をしています。みなさまも是非、訪日中国人対策にWeChat(微信)を活用してみてください。
少ない予算から始められる!Facebook広告で訪日外国人を集める方法
あなたはインバウンド対策においてFacebookを活用されているでしょうか?まずインバウンド対策をすると、はじめに取り組まれることが多いのがFacebookページを立ち上げて、記事を投稿することだと思います。しかしながら、ただ記事を投稿するだけでは外国人達に見られることはありません。
少ない費用から始められるFacebook広告とは?
そこでFacebook広告を活用することをオススメします。Facebook広告の強みとしては、ターゲティングの精度が優れていることです。例えば、アメリカ人の経営者で年収1,000万以上あり、日本のアニメが好きな方というように、かなり細かく属性を絞り、そのターゲットに向けて広告を配信できます。
さらに、Facebook広告ではクーポン配信広告を出すことができます。例えば、「開店セール!このクーポンを持参してくれたら2,000円OFF」このような広告のことをクーポン広告と呼びます。このクーポン広告を活用することで訪日外国人向けのイベントやお店のご案内などを告知して集客できます。
ちなみに、配信先のターゲット国ごとにクーポンの内容を変えることがFacebook広告成功のポイント。例えば、東アジア圏に対してクーポンを配信するのであれば、割引などを押し出すと反応が良くなり、欧米圏であれば、日本らしいものがプレゼントされる(抹茶や日本の手ぬぐいなど)だと反応が良くなります。
ディスカウントストアでFacebookクーポンを活用し8組を集客した事例とは
それでは、あるディスカウントストアでFacebook広告を活用して集客した具体的な事例を見ていきたいと思います。全国展開をしている某ディスカウントストアが鳥取県に第一号店を出し、韓国・台湾をターゲットにしました。Facebook広告ターゲティングでは韓国・台湾に住んでいる20〜30代、クーポンやキャンペーン好き、日本観光に興味あるディスカウントストアが好きな人に設定。
さらに、「OPENを記念して、Facebook限定クーポンを発行→クーポン持参で、免税+●%割引」というクーポンを配信。結果、配信開始から1週間で、鳥取の店舗までわざわざ韓国と台湾から8組のお客様が来店し、クーポン経由で買い物をしました。
結果的には1ヶ月で、合計17組、クーポン経由の売り上げが39万円。この施策にかけた広告費は1万円だったとのこと。このようにFacebook広告を活用すれば、比較的少ない予算から外国人集客をできます。