オリンピック「馬術競技」の概要・競技日程を解説:会場は世田谷区・馬事公苑、江東区・海の森クロスカントリーコース

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2021年に開催が延期となった東京オリンピック・パラリンピックですが、日本のインバウンド市場の長期的な成長を支える大きなPRの場となることに変わりありません。

馬術競技も東京オリンピックで開催される1つの競技です。男女の選手が性別に関係なく、選手と馬が一体となって軽やかなパフォーマンスを繰り広げる様子は観客を魅了します。

今回の記事では馬術競技の概要、競技会場、注目の日本代表選手について解説します。

※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年延期され、開会式は2021年7月23日(金)、閉会式は2021年8月8日(日)となりました。


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東京オリンピック2020でも行われる馬術競技

1900年のパリ大会でオリンピック競技になった馬術競技は、2020年の東京オリンピックでも開催される競技です。

馬術競技の概要や種目、東京オリンピックでの競技日程について紹介します。

概要

馬術は馬を扱い、性別に関係なく同じ条件で実施されることが特徴の競技です。オリンピックの競技のなかでは唯一動物と一緒に行う競技のため、選手の技術と馬の資質、選手と馬のコンビネーションが必要とされます。

オリンピックでは、コース内に設置された障害物を飛び越え、そのミスの少なさと走行時間を競う「障害馬術」、演技の美しさと正確さ、芸術性が問われる「馬場馬術」、馬場馬術と障害馬術、クロスカントリーの3種目を同じ人馬で行う「総合馬術」の3種目が行われます。

選手の服装は種目ごとに規定により定められており、燕尾服や乗馬服、シルクハットなどの帽子やロングブーツを着用します。他の競技とは一風異なった、優雅さが漂う雰囲気の中で競技が行われます。

競技内容

障害馬術では、アリーナ内に設置されたさまざまな形状の障害物を予め決められた順番どおりに飛越し、走行する種目です。一番大きな障害物は高さが160cm、奥行きが200cmにもなります。障害物の落下はもちろんのこと、馬が止まったり横に逃げたりする不従順などのミスがなく、規定タイム内にゴールすることが求められます。

馬場馬術は、「常歩(なみあし)」「速歩(はやあし)」「駈歩(かけあし)」の3つの歩き方を基本に馬の演技の正確さや美しさを競う規定演技と、音楽に合わせて必須の要素で構成する自由演技があります。演技は20m×60mの長方形のアリーナ内で行われます。選手はいかに馬に小さく指示を出せるのかという点もみどころで、優雅さと正確さ、芸術性が求められる種目です。

総合馬術は、馬場馬術と障害馬術、クロスカントリーの3種目の合計減点の少なさを競う競技です。クロスカントリーでは竹柵、生垣、池、水濠、乾壕などの障害物が40ヶ所ほど設置され、10分程の制限時間内にゴールしなければなりません。時速30kmのスピードで駆け抜ける馬の体力と勇気、選手の技術が求められます。

競技スケジュールと会場

東京オリンピックでの馬術競技のスケジュールは以下の表のとおりです。

※新型コロナウイルスのパンデミックを受け、東京オリンピック・パラリンピックは1年程度の延期が決定しました。詳細な日程、選考基準などは、公式情報が発表され次第、順次更新します。

【障害馬術】

日時

場所 種目

8月4日 (火)19:00~22:45

馬事公苑

障害馬術個人予選

8月5日 (水)19:00~21:40

馬事公苑

障害馬術個人決勝

障害馬術個人表彰式

8月7日 (金)19:00~22:05

馬事公苑

障害馬術団体予選

8月8日 (土)19:00~21:30

馬事公苑

障害馬術団体決勝

障害馬術団体表彰式

【馬場馬術】

日時

場所

種目

7月25日(土)17:00~22:00

馬事公苑

馬場馬術団体兼個人グランプリ 1日目

7月26日(日)17:00~22:00

馬事公苑

馬場馬術団体兼個人グランプリ 2日目

7月28日(火)17:30~22:55

馬事公苑

馬場馬術団体グランプリスペシャル

馬場馬術団体表彰式

7月29日(水)17:30~21:25

馬事公苑

馬場馬術個人グランプリフリースタイル

馬場馬術個人表彰式

【総合馬術】

日時 場所 種目

7月31日(金)8:00~10:30

馬事公苑

総合馬術馬場団体兼個人 1日目ー1組

7月31日(金)17:30~20:10

馬事公苑

総合馬術馬場団体兼個人 1日目ー2組

8月1日 (土)8:00~10:30

馬事公苑

総合馬術馬場団体兼個人 2日目ー3組

8月2日 (日)7:45~11:10

海の森クロスカントリーコース

総合馬術クロスカントリー団体兼個人

8月3日 (月)17:00~22:25

馬事公苑

総合馬術障害団体決勝及び個人予選

総合馬術障害個人決勝

総合馬術団体表彰式

総合馬術個人表彰式

2020年東京オリンピックでの馬術競技は、2つの会場で行われます。

1つは、1964年の東京大会でも馬術競技が行われた馬事公苑です。東京都世田谷区にある馬事公苑は、1964年大会のレガシーでもあり、現在は馬事普及の拠点として利用されています。今回の東京大会では、総合馬術のクロスカントリー以外の競技が行われます。

そしてもう一つは、総合馬術クロスカントリーが行われる海の森クロスカントリーコースです。東京湾を眺める東京都江東区の「海の森公園」の奥に仮設会場が整備されています。

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※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年延期され、開会式は2021年7月23日(金)、閉会式は2021年8月8日(日)となりました。 2020年の東京オリンピック・パラリンピック(以下、2020年東京大会)が間近に迫っており、政府と地方自治体、国民が一丸となって大会に向けて準備を進めています。 そんな中、オリンピックが開催国に長期的で持続可能な効果をもたらす「オリンピックレガシー」を創出することは開催国の大きな目標となっています。 レガシー...


日本代表選手は6月に発表

日本は今回の東京オリンピックの出場が決定しています。そこで気になるのは代表選手についてです。

選手選出の基準はそれぞれの種目ごとに異なり、3種目全ての日本代表選手が出そろうのは6月とされています。日本チームの状況を解説します。

日本は開催国枠で出場確定

日本は今回の東京大会に開催国枠として、3種目の団体戦の出場権と個人戦3枠ずつの出場権が付与されています。日本以外ではドイツやオーストラリアが全3種目の出場を決めているなど、出場権を獲得している国もあります。

世界の国々をみてみると、古くから馬術が親しまれているドイツや近年力をつけてきたオランダ、好成績を残しているイギリスなど欧州列国の壁が厚く、日本は入賞圏内に届かない状況が続いています。

オリンピックでは1932年のロサンゼルス大会で、西竹一選手が「障害飛越」競技で獲得した金メダルが日本唯一のメダルです。2018年8月に開催されたアジア競技大会において馬場馬術と総合馬術の団体で金メダルを獲得、9月の世界馬術選手権では総合馬術団体で4位という成績を残しました。

近年の好調な様子から、今回の東京大会はメダル獲得が大いに期待できます。

大ベテラン・杉谷泰造選手

障害馬術の杉谷泰造選手は、1996年のアトランタオリンピックから2016年のリオオリンピックまで6大会連続で出場、日本人最多記録を継続しています。

6歳から馬術競技を始めた杉谷泰造選手は国内トップクラスの大会で数多くの入賞を果たした後、17歳のときに渡欧しました。2010年の世界選手権ケンタッキー大会で世界のトップ10に入り、世界での実績も折り紙付きです。

現在日本とドイツを往復しながら、世界最高峰の大会を中心に転戦を続けている杉谷泰造選手は、今回の代表選出においても注目の選手です。

悲願のメダル獲得が期待される東京オリンピック2020

馬術競技は人と馬の信頼関係が大切な競技です。3種目ともに、まさしく人馬一体の美しい演技がみられることでしょう。

来年の東京大会では、馬術競技は馬事公苑と海の森クロスカントリーコースで開催され、試合時間は夕方〜夜に行われるケースが多いようです。

開催期間中、会場付近のエリアは混雑が予想されます。訪日外国人に向けたインバウンド対策を行っておくことで、来年のオリンピックに向けた十分な備えを進めておくべきでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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