コロナ禍でむしろ人が増えたスポットとその理由 北海道のスキー場は前年比14%増、浅草には外国人の姿が

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

政府は現在10都府県に発令されている緊急事態宣言について、福岡、大阪、兵庫、京都、愛知、岐阜の計6府県を月末までで解除すると発表しました。

年末年始にかけて急激に増加した新型コロナウイルス新規感染者数は減少傾向にあり、医療機関への負担も緩和されつつあることから、3月7日の宣言期限を前倒しするとしています。

新型コロナウイルスの感染拡大から約1年が経過した現在、観光やレジャーに関する人手は大きく減少したものの、それでも混雑するエリアや観光スポットが現れはじめています。

本記事ではどのような場所でなぜ人出が増えているのか見ていきます。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

人出が戻りつつある場所とは

東京の繁華街では、浅草などで人出が増えてきており、在日外国人の姿も見受けられています。

またキャンプ場など大自然を体感できる場所も人の密集が避けられると考えられ、人気が集まっています。

コロナ禍でも人気の場所と理由

コロナ禍でも人気の場所とはどのような場所なのか、その理由と合わせて紹介します。

1. 奥多摩地域

位置情報のビッグデータを扱い人の流れを分析する株式会社Agoopでは、「感染拡大前」、「緊急事態宣言前」の人出と現在の人出を比較・調査しています。

その調査によると、奥多摩地域においては感染拡大前と比べて70%以上人出が増えているスポットが確認できます。

自然豊かな奥多摩地域ではキャンプ場が人気を集めており、特に週末は予約がいっぱいとなる場合も見受けられています。

県境をまたぐ移動が制限されるなか、近場で自然を感じられることや、コロナ禍で密を避ける「ソロキャンプ」が話題となったことも要因とみられます。

ソロキャンプは、芸能人などによるマスメディアでの発言などで認知度が高まっています。

さらにインターネットの発達により、以前よりもキャンプ用品を入手しやすくなり、気軽に始められるようになったことも影響していると考えられます。

また若い女性キャンパーによる「おしゃれキャンプ」や、手ぶらでアウトドアを体験できる「グランピング」など、キャンプ形態の多様化が進んでいます。

より多くの層に訴求できていることも、キャンプ人口の増加につながっているとみられます。

2. 浅草

Agoopの調査によると、2月24日時点の浅草駅の人出は、緊急事態宣言前よりも15時台平均で15.4%増加しています。

Twitter上では、浅草周辺で「外国人が多い」という投稿もみられます。

多くの店舗が営業しているほか、平日でも多くの人出がみられたという声も挙がっています。

浅草の人出が多い理由として、在日外国人数が最も多い東京内で、歴史的な日本文化が体験できることや、昼飲みができる店が多いことが挙げられます。

観光情報を発信する各種ウェブメディアでも、世界中のビールが楽しめるビアホールのほか、ワインが飲めるカフェや、浅草のホッピー通りにある居酒屋などを紹介する、「昼飲み」特集ページが組まれるなど、人気が高まっています。

緊急事態宣言発令中で夜の時間帯の自粛が求められる中、「昼飲み」文化がある浅草は観光需要にポジティブに働いたといえるでしょう。ウィズコロナ時代においては、こうした新たな時間市場の開拓も、需要の掘り起こしにつながる可能性を秘めています。

「コロナ収束後の友人・家族の再会」需要を掴めるか:渡航制限解除後の「VFR」向けの対策とは

新型コロナウイルス感染拡大はいまだ収束のめどが立たず、訪日外国人観光客の渡航制限は続いています。しかし渡航制限が解除されたとしても、訪日外客数がすぐに2019年並みの水準に戻るわけではないでしょう。渡航制限解除後のインバウンド需要が戻る順番を展望した時、まずはじめに戻るのが個人旅行(FIT)、特に「VFR」と呼ばれる「友人・親族訪問を目的とした旅行」の戻りが早いとされています。本記事では、今後のインバウンド対策を検討する上で注目されるVFRとはなにか、そしてVFRの需要を掴むために必要な対...

3.北海道のスキー場

登別市のカルルス温泉サンライバスキー場では、2月21日時点で、スキーリフトの乗車人員が前年比14%増の20万7,000人にのぼりました。

道外からではなく、地元住民が道内のスキー場に集まっていることや、屋外のアクティビティのため「三密」の状況が作られにくいことで目的地に選ばれていることなどが要因にあると考えられます。

さらに各スキー場では、新型コロナウイルス感染防止対策に力を入れています。

スタッフの健康管理や、ゴンドラやリフトの乗車時の利用状況に応じた案内、施設内のソーシャルディスタンス対策などガイドラインを設定し、少人数での利用や、ゲレンデでのフェイスマスク利用など利用者にも協力を呼びかけています。

コロナ禍で人手が増えている場所の特徴

浅草以外にも池袋や吉祥寺などで、緊急事態宣言前よりも人出の増加が見られるなど、一度目の緊急事態宣言と比較するとやはり外出自粛をしている人は減っているようです。

また、浅草の人手の多さをインバウンドの観点からみると、日本の文化や伝統を体験したいという外国人の需要はコロナ禍でも消えたわけではないことがわかります。

このように在日外国人が国内の観光スポットを満喫して知人や親族に情報発信してくれることで、将来のVFR旅行の誘致にもつながると考えられます。

そのほか、奥多摩や北海道のスキー場など人の密集を避けられるアウトドアでのアクティビティはやはり、ウィズコロナ時代の観光目的地として選ばれる傾向にあるようです。

コロナ禍でも人手が多く集まっているエリアやコンテンツの特徴を整理することで、コロナ収束後を見据えた観光コンテンツの造成に役立てられるかもしれません。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

<参照>

NHK:街の人出は? 全国18地点グラフ

秩父多摩甲斐国立公園 氷川キャンプ場:公式サイト

agoop:<東日本エリア>新型コロナウイルス拡散における人流変化の解析

中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】

短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。

今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。

今回もインバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が、10〜11月のインバウンドトレンド情報についてお話ししていきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】

【インバウンド情報まとめ 2024年11月前編】UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で:インバウンド情報まとめ【2024年11月前編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに