2025年春節、免税店の4割が負担増を実感

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

トラベルテックカンパニーの株式会社Pie Systems Japanは3月13日、「2025年春節期間の免税店実態調査」の結果を発表しました。

調査によると、インバウンドで活況な都市の免税店に勤める人の過半数が、2025年の春節期間は前年よりも混雑したと感じ、約4割が、免税手続き業務の負担感が前年よりも大きく感じたと回答しました。

なお、同調査は、2025年2月25日~2月27日の期間にインターネット上で実施され、インバウンドで活況な都市(東京都大阪府京都府福岡県)の免税店に1年以上勤めている20代~50代の男女(221名)を対象に行われました。

関連記事観光庁長官、2月の訪日客数は「引き続き好調」


【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】

カンファレンスについて詳しく見てみる


過半数が「前年より混雑」と回答 負担増を感じたのは4割

まず「2025年春節期間の店舗の混雑度について、前年と比べてどう感じたか」という質問を行ったところ、「非常に混雑していた」が21.8%、「やや混雑していた」が33.9%、「ほぼ同じだった」が33.9%という結果になりました。

「非常に混雑していた」「やや混雑していた」と回答した人の割合は55%を超え、インバウンドで活況な都市の免税店に勤める人の過半数が、2025年の春節期間は前年よりも混雑したと感じていることがわかります。

▲「2025年春節期間の店舗の混雑度について、前年と比べてどう感じたか」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより
▲「2025年春節期間の店舗の混雑度について、前年と比べてどう感じたか」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより

また、「2025年春節期間の免税手続きについて、前年と比べて業務の負担を感じたか」の質問に対しては、「非常に負担を感じた」が15.4%、「やや負担を感じた」が23.5%、「同じ程度の負担だった」が40.7%でした。

インバウンドで活況な都市の免税店に勤める人の約4割は「前年と同程度の負担」と感じている一方、それと同じ割合の人が「免税手続きによる負担が前年より増加した」と感じていることがわかりました。

▲「2025年春節期間中の免税手続きについて、前年と比べて業務の負担感をどのように感じたか」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより
▲「2025年春節期間中の免税手続きについて、前年と比べて業務の負担感をどのように感じたか」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより

「必要書類のチェックや処理」「免税ルールの説明」が負担に

また免税手続きの負担感について、前年と同じ程度かそれ以上と回答した人(176名)に「2025年春節期間中、免税手続きで最も負担に感じたことは何か」を聞いたところ、「特に負担を感じなかった」(32.9%)が最も多かったものの、必要書類のチェックや処理(23.9%)、免税適用条件の確認(17.0%)といった回答も多くみられました。

▲「2025年春節期間中、免税手続きで最も負担に感じたことは何か」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより
▲「2025年春節期間中、免税手続きで最も負担に感じたことは何か」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより

加えて、「2025年春節期間中、訪日観光客への対応で最も負担に感じたことは何か」を聞くと、「特に負担を感じなかった」(23.3%)が最も多かったものの、「免税ルールの説明」(20.4%)、「文化やマナーの違いによる心理的負担」(19.9%)、「レジ前の並びや混雑に対する対応」(14.2%)なども多く挙がりました。

▲「2025年春節期間中、訪日観光客への対応で最も負担に感じたことは何か」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより
▲「2025年春節期間中、訪日観光客への対応で最も負担に感じたことは何か」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより

対策を行った免税店は4割 訪日客向け案内の強化など

「勤めている店舗で、2025年の春節に向けて何らかの免税手続きに関する対策や準備を行ったか」を聞いた質問では、「はい」が40.3%、「いいえ」が59.7%という結果になりました。

また、「はい」と答えた人(89名)に対して実施した対策や準備を聞いたところ(複数回答)、以下のような回答が挙がりました。

  • 訪日観光客向け案内表示の強化(39.3%)
  • 免税レジカウンターの設置(33.7%)
  • スタッフの増員や人員配置の変更(33.7%)
  • 多言語スタッフの増員(31.5%)

春節期間は年によって違い、多くの地域で春節となった今年の1月は訪日外客数が378万人と、単月過去最高を更新しました。昨年の春節期間だった2月においても、2025年は前年比16.9%増加しました。

このように、今年の春節期間における訪日外国人数は例年より大幅に増加しており、そのため負担が増えたと感じた免税店が多いようです。今回対策を実施した店舗は、昨今のインバウンド市場の盛り上がりから、こうした動きを予測し、対応を行ったと考えられます。

関連記事:1月の百貨店インバウンド売上619億円 円安や春節効果で1月として過去最高 

▲「勤めている店舗で、2025年の春節に向けて何らかの免税手続きに関する対策や準備を行ったか」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより
▲「勤めている店舗で、2025年の春節に向けて何らかの免税手続きに関する対策や準備を行ったか」:株式会社Pie Systems Japan プレスリリースより

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!

訪日ラボに相談してみる

<参照>

株式会社Pie Systems Japan:インバウンドで活況な都市の免税店の過半数が、2025年の春節期間中は前年よりも混雑したと感じている!株式会社Pie Systems Japanが「2025年春節期間の免税店実態調査」を実施!

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月前編】最新の「観光白書」公開!インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

最新の「観光白書」公開!インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月前編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに