国土交通省 東北運輸局は6月17日、「『インバウンド消費動向調査』から見た2024年 1年間の東北の現状」を発表しました。
資料によると、2024年の東北における訪日外国人旅行消費額は742.9億円となり、2019年から大幅に増加したことがわかりました。
なお同資料は、観光庁が発表したインバウンド消費動向調査を受けて、東北を訪れた訪日客の消費動向などを取りまとめたものです。
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東北のインバウンド消費額、2019年比で67.6%増
2024年の東北における訪日外国人旅行消費額は、742.9億円(2019年比67.6%増)となりました。
また各県の消費額においても、東北6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)すべてで2019年よりも大幅に増加しました。なかでも宮城県は、2019年と比較して2倍近い伸びとなりました。

費目別旅行消費額では、宿泊費や飲食費、買い物代などほとんどの品目で好調な伸びを見せています。
一方で、外国人延べ宿泊数は229万3,770人泊(同23.9%増)となり、消費額ほどの伸びは見られませんでした。同資料では、宿泊者数と消費額の比例関係が見られないことについて、単価高騰のほかに、旅行者がより質の高い商品・サービスを求めていると分析しています。

「秋冬シーズン」の旅行消費単価が大幅に増加
観光・レジャーを目的とした訪日外国人1人1回当たりの平均旅行消費単価は、8万2,673円(2019年比54.2%増)となりました。
また時期別の旅行単価は、すべての時期で2019年よりも増加しており、なかでも10月から12月の秋冬シーズンは75.9%増と大幅な伸びを記録しています。
秋冬シーズンの旅行消費単価が増加した要因としては、紅葉やウィンタースポーツなど、日本らしい季節のコンテンツを求める訪日客が多くなったためだと考えられています。

国別旅行消費単価は「シンガポール」が1位に
2024年の東北における国籍・地域別の旅行消費単価のトップ10は以下の通りです。
- シンガポール
- フランス
- 香港
- オーストラリア
- 中国
- 台湾
- マレーシア
- 米国
- タイ
- 韓国
2019年と比較するといくつかの国籍・地域が入れ替わっており、特にフランス、オーストラリア、マレーシア、米国の伸びが好調となっています。
また県ごとに違いが見られ、秋田県と山形県では米国、岩手県ではスペイン、宮城県では韓国が1位となっています。
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<参照>
国土交通省 東北運輸局:「インバウンド消費動向調査」から見た2024年1年間の東北の現状
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