「IRは一つの通過点」大阪のインバウンド消費5兆円へ 元大阪府知事 橋下氏・大阪観光局 理事長 溝畑氏が対談【アーカイブ配信中】

THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ- アーカイブ無料配信中
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「訪日ラボ」を運営する株式会社movは、8月5日にインバウンドカンファレンスTHE INBOUND DAY 2025」を開催しました。

会場には、インバウンド事業に携わる企業・団体・自治体・個人などが来場し、多くの講演が満席となる盛況ぶりを見せました。

本記事では、基調講演である「インバウンドで日本を元気に!橋下徹が提言する、日本の未来」の様子を特別にご紹介します。

▲左から公益財団法人大阪観光局 理事長 溝畑宏氏、元大阪府知事・元大阪市長 橋下徹氏:「THE INBOUND DAY 2025」より
▲左から公益財団法人大阪観光局 理事長 溝畑宏氏、元大阪府知事・元大阪市長 橋下徹氏:「THE INBOUND DAY 2025」より

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「THE INBOUND DAY 2025」とは?

訪日ラボが培ってきた業界ネットワークを活かし、各領域のトップランナーや第一線で活躍する事業者が一堂に会するカンファレンスです。初開催となる今回は、TODAホール&カンファレンス東京にて行われました。

基調講演では、元大阪府知事・元大阪市長 橋下徹氏と大阪観光局 理事長 溝畑宏氏の初対談が実現。そのほかにも、アパグループやUber Japan、大衆点評など、多彩な顔ぶれが登壇しました。

【橋下氏講演】インバウンドは日本経済にとって重要な産業

本講演は前半と後半に分かれ、前半は橋下徹氏による講演、後半は溝畑宏氏を迎えた対談が実施されました。

橋下氏は、38歳のときに大阪府知事に就任。大阪の変革を牽引し、インバウンド政策に積極的に取り組んだほか、IRの誘致についても旗振り役として推進しました。

冒頭で橋下氏は、インバウンド市場は輸出産業として自動車に次ぐ規模に拡大しており、今後さらに成長が見込まれる、日本経済において重要な市場だと述べました。また外国人観光客は消費のために訪日しているため、事業者にとって確実に利益につながる分野だと強調しました。

▲橋下徹氏:「THE INBOUND DAY 2025」より
▲橋下徹氏:「THE INBOUND DAY 2025」より

橋下氏は府知事に就任後、少子高齢化が進む現代で日本人のみを対象にした政策には無理があると考え、外国人観光客の消費を呼び込むための取り組みを推進したと語ります。大阪を「中継都市」として位置づけ、ヒト・モノ・カネが通過することで経済が発展するという考え方のもと、府庁一体で意識を合わせて取り組んだことで、大阪が外国人観光客で賑わっていると振り返りました。

現在、日本全体でインバウンド需要は拡大しており、2025年の訪日客数は4,000万人、消費額は10兆円に達するという見通しもあります。この伸びしろを確実に収益につなげるためには、事業者同士が足を引っ張り合うのではなく、一つの企業体のように相互補完し合うことが必要だと呼びかけました。

さらに講演では、インバウンド受け入れ拡大に伴うルール整備や、地域ごとの魅力の磨き上げに関する課題、「大阪らしさ」を前面に押し出した戦略など、さまざまなトピックが取り上げられました。

▲橋下徹氏:「THE INBOUND DAY 2025」より
▲橋下徹氏:「THE INBOUND DAY 2025」より

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【溝畑氏との対談】IRが日本の観光を高い水準へ引き上げる

後半は、現大阪観光局理事長で、かつて観光庁長官も務めた溝畑宏氏が登壇。mov 専務取締役 COOである菊池がモデレーターを務め、橋下氏とともに、日本におけるインバウンドの可能性と今後の展望について語りました。

橋下氏と溝畑氏の出会い「魂を共有できた」

溝畑氏は、IRの研究会の講師として呼ばれた際、橋下氏の「大阪から日本を変える。リスクがあってもIRに挑戦する」という力強いメッセージを聞き、「(橋下氏と)魂を共有できた」といいます。その後、溝畑氏は観光庁長官に就任し、国のインバウンド戦略に携わることになりました。

2014年当時、大阪における訪日外国人数は年間376万人、訪日消費額は約2,700億円程度でしたが、この10年で急速に拡大し、現在は年間1,700万人を超える勢いとなっています。消費額も2024年には1兆3,000億円に達し、大阪はまさに日本のインバウンドを牽引する都市へと成長しています。

溝畑氏は、現在話題になっているIRについても言及。日本の観光をさらに高い水準に引き上げるには、IRが欠かせないとして、その理由についても述べました。

関連記事:「戦友」の2人が描く、日本復活のシナリオ ── 大阪観光局・溝畑理事長インタビュー

▲溝畑宏氏:「THE INBOUND DAY 2025」より
▲溝畑宏氏:「THE INBOUND DAY 2025」より

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IRは通過点 大阪のインバウンド消費額5兆円を目指す

橋下氏と溝畑氏は、IRについて「通過点」であると語ります。

橋下:2030年に開業予定のIRについては、経済効果は1兆円を超え、約9万人の雇用が生まれると試算されています。インバウンドに関わる事業者の皆さんには、この果実をどのように収穫し、拡大するかを考え、相互補完するネットワークを築いていってほしいと思います。

溝畑:特にIRは、私たちにとって一つの大きな通過点です。国全体としてはインバウンド消費額を15兆円に拡大する目標がありますが、大阪としてはそのうち5兆円を狙いたい。インバウンド需要をさらに取り込むためには、行政だけでなく、事業者の皆さんの力が欠かせません。

その後、橋下氏と溝畑氏から、インバウンドに関わる事業者に対して具体的なメッセージが語られました。

▲溝畑宏氏と橋下徹氏 対談の様子:「THE INBOUND DAY 2025」より
▲溝畑宏氏と橋下徹氏 対談の様子:「THE INBOUND DAY 2025」より

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「THE INBOUND DAY」では、他にも豪華ゲストが登壇

THE INBOUND DAY 2025」では、このほかにも豪華ゲストによる多彩な講演が行われました。その他のアーカイブ配信についてもぜひご覧ください。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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