- ハイシーズンは春〜夏、その前後の時期は大きく落ち込む
- 9割以上が個別手配で訪日、滞在期間も長い
- 宿泊への支出は増加
インバウンドにおけるアメリカ市場の特徴とは
訪日アメリカ人数は2019年には約172万人で、2023年には約205万人となりました。2023年、訪日アメリカ人は一人あたり29万6,411円を訪日旅行時に使っています。訪日アメリカ人のインバウンド市場で特筆すべき点は「ハイシーズンは春〜夏」「個別手配の多さと滞在期間の長さ」「宿泊費の多さ」の3つです。それぞれ詳しく解説していきます。
訪日アメリカ人インバウンド市場、3つの特徴を解説
1. ハイシーズンは春〜夏、その前後の時期は大きく落ち込む
コロナ前2019年までの傾向では、訪日アメリカ人のハイシーズンは3月から7月ごろまでと、春季から初夏に訪問数が集中していました。春季の桜シーズンが人気となっています。また、6〜7月はアメリカの学校などの休暇期間にあたるため、家族旅行などで訪日旅行の需要が高まるということです。一方で、そのハイシーズンの前後の時期にあたる1~2月、および8~9月には、訪問数に大きな落ち込みが見られるのも特徴となっています。
2. 9割以上が個別手配で訪日、滞在期間も長い
2023年第3四半期のデータでは、訪日アメリカ人の93.2%が個別手配で日本を訪れており、団体ツアーの利用はほとんどありませんでした。また訪日アメリカ人は、全国籍の中でも比較的滞在期間が長いという特徴があります。長期の個人旅行の中に組み込んでもらえるような、高付加価値・高単価なアクティビティや商品を用意しておくことが有効であると考えられます。
3. 宿泊への支出は増加
滞在期間の長さに起因する訪日アメリカ人のもう一つの特徴として、支出に占める宿泊費の割合の多さが挙げられます。2023年年間のデータでは、宿泊費が旅行支出全体の約44%を占めています。さらに昨今の円安ドル高の進行により、訪日アメリカ人の間では、よりランクの高い宿泊施設を選ぶ傾向も出てきているようです。それぞれの顧客に合わせてパーソナライズされた高付加価値・高単価なサービスを提供できるかが、訪日アメリカ人観光客の消費額上昇のカギだといえるでしょう。
この続きから読める内容
- アメリカ人の特徴
- アメリカ人の性格・国民性
- アメリカ人と接するうえで気を付けておきたいマナー
- アメリカ人の親日度・日本語学習者数
- アメリカ人のスマホ事情:人気の機種やSNSは?

