電車・鉄道はどうやってAirbnbをインバウンドに活用すべきなのか?
Airbnbは、世界最大手の民泊仲介サイトです。2007年にアメリカで創業したのち2014年に日本に進出し、「Airbnb Japan株式会社」を設立しました。民泊仲介とは、住んでいる人がいない部屋や家を宿泊施設として貸し出したいユーザーと、旅行や観光で宿泊施設を探しているユーザーをつなぐ役割を担います。Airbnbは190カ国以上で利用され、掲載宿泊施設は全世界で600万件以上、2019年の利用者は400万人を超えています。
日本では、2018年に「民泊新法」が制定されたことで、年間の営業日数が180日以下であれば民泊施設を運営できるようになったり、特区民泊条例を制定している地域は条件付きではあるものの、180日以下の営業制限なしに民泊できるようになったりと民泊の条件が整備され始めています。
このような背景やシェアリングエコノミーの観点から、日本国内でも民泊の需要が増えています。同時に、日本よりも早くから民泊が一般的であった訪日観光客からの需要も高く、インバウンドにおいてもAirbnbは多く利用されています。
この記事では、電車や鉄道におけるAirbnbのインバウンド活用について、事例とともに解説します。
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2019年、Airbnbは東京都交通局とコラボレーションし、「TODEN LIFE TOURISM」プロジェクトを実施しました。本プロジェクトは東京さくらトラム(都電荒川線)沿線で参加できる5つの体験プログラムを用意し、参加者に沿線の生活文化やそこに住む人々の魅力を伝えることを目的としています。
東京都交通局は、東京さくらトラム(都電荒川線)沿線に見える訪日観光客の姿も多くなってきていた背景を受け、インバウンドの集客にも強く、体験アクティビティなどの掲載プラットフォームも持つAirbnbとのコラボの実施を決定しました。本プロジェクトはミニチュア小物や、信玄袋(巾着袋)の制作体験など、東京さくらトラム(都電荒川線)沿線でだからこそ楽しめるおすすめの体験アクティビティを用意し、訪日観光客に地域の魅力を発信します。体験に参加する訪日観光客の姿を描いた「TODEN LIFE TOURISM プロジェクトムービー」の制作も行い、YouTubeの都営交通公式チャンネルで公開しました。参加を検討する訪日観光客に対し、体験の楽しさや感動を動画で伝えます。
このように地域に根ざした電車や鉄道事業者と、インバウンドに強いAirbnbのコラボは、インバウンド集客だけでなく、地方創生や地域活性化の貢献も図れます。
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