旅館、民宿はどうやってExpediaをインバウンドに活用すべきなのか?
Expedia(エクスペディア)は、アメリカの旅行会社であるエクスペディア・グループが所有するオンライン旅行代理店サービス(OTA)です。
Expediaのサイトからは宿泊施設の検索や予約、航空券の予約ができます。またExpediaからは上記のような予約サービスに加えて、さまざまなオプショナルツアーが検索、予約できるようになっています。 さらに、旅館や城などその土地や文化ならではの宿泊施設が21万軒以上登録されています。そしてExpediaの特徴として、利用者自身が、利用した施設やサービスに対し5段階評価および口コミをつけられるようになっています。 Expediaは2021年9月時点で70ヵ国以上、200以上の都市で利用できるなど世界的に広く利用されており、日本の施設・ツアーにおいても外国語の口コミが多数残されています。
インバウンド客を獲得したい事業者は、Expediaを利用することにより、訪日外国人観光客への認知度が高まるとも考えられます。また口コミを参考にすることにより、サービスの改善点の発見、そして何が旅行者の心に響いているのかを確認することができます。 今回は、旅館・民宿分野において、Expediaの活用例を紹介します。
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Googleマップでの集客ツール「口コミコム」を詳しく見る >箱根の旅館「箱根小涌園 天悠」のExpedia活用事例
神奈川県箱根町にある「箱根小涌園 天悠」は、Expediaを通じての宿泊予約ができます。
「箱根小涌園 天悠」はコロナ禍にもいち早く対応し、清掃対策やソーシャルディスタンスの確保、安全対策などをサイト上で打ち出しています。この点が評価され、清潔度のゲスト評価は4.7(2021年9月時点)に達しています。外国人観光客からも複数の口コミが寄せられており、「すばらしい」と絶賛する声や「リラックスできた」という満足感の高い声も聞かれます。
これらの声に対しては、「季節ごとに景色が変わるのでまたのお越しをお待ちしております」など、再訪を促す返信が英語でなされていました。また一部の客からは食事に関して批判的なコメントがなされたものの、その口コミに対しレストラン部門との連携を図るなど英語で改善点が明確に書かれていました。
このような対応を取ることにより、見込み客に対しても丁寧に対応する旅館だという印象を与えることにつながり、訪問を促せると考えられます。 Expediaに掲載するだけではなく、外国人観光客と積極的にコミュニケーションを取ろうと図っている点も外国人観光客への認知度向上および好印象につながるでしょう。
長野県下高井郡「もやいの宿 いかり屋旅館」のExpedia活用事例
長野県にある「もやいの宿 いかり屋旅館」もExpediaを通じての宿泊予約ができます。
「もやいの宿 いかり屋旅館」でも、新型コロナウイルス感染症対策を実施しており、世界的な清掃基準を設定している「Intertek Cristal」の旅行業界向けガイドラインの対応に沿って清掃・除菌をしているほか検温や食事の個包装対応も進んでいることが分かります。 日本独自ではなく、世界基準での対応という部分においても訪日外国人客を獲得していくうえでの重要な要素になると考えられます。よくある質問の項目欄にも、丁寧に返信しており旅館の様子が伝わるようになっています。
「もやいの宿 いかり屋旅館」にも外国人観光客からの口コミが寄せられており、従業員が英語での質問にも対応できた、部屋の場所が分かりやすいなどの高い評価を受けていました。 事業者においては、Expediaの掲載だけではなく英語など多言語において対応できるような仕組みづくりも同時に求められていると考えられます。
長野県下高井郡「もやいの宿 いかり屋旅館」のExpedia活用事例
最後に、民宿からの例を紹介します。 山梨県にある「縁民宿」でもExpediaを通じて宿泊予約を行うことができます。民宿ではありますが、宿泊人数に応じてプランが複数用意されており、最適なものを選び取ることができます。
オプションについても細かく明記されており、事前に宿泊客とのトラブルを防ぐうえでも有効だと考えられます。そして宿泊施設の別名においても、複数提示されており、宿泊客が誤って別の宿を選択することを防いでいると考えられます。対応言語としても日本語のほかに中国語、韓国語が併記されており英語以外の多言語対応も進んでいると考えられます。アジアからの観光客が過半数を占めている中、英語以外の言語への対応も必要になると考えられます。
「縁民宿」にも外国人観光客からの口コミが寄せられており、「到着時間に遅れても柔軟に対応して出迎えてくれた。もう一度泊まるだろう」と高評価がなされています。 このように宿泊施設側が柔軟な対応を取ることも、訪日外国人客の印象をあげることにつながるだろうと考えられます。
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