航空・空港はどうやって動画・コンテンツ制作をインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、航空・空港が動画・コンテンツ制作によってインバウンドで成功する事例が増加しています。このページでは、航空・空港の動画・コンテンツ制作のインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- 航空・空港×動画・コンテンツ制作事例その①:市民からストーリーを公募!大分空港の感動PR動画
- 航空・空港×動画・コンテンツ制作事例その②:世界観が独特すぎる!サブカル感あふれる“お遍路”が登場/高松空港のPR動画
- 航空・空港×動画・コンテンツ制作事例その③:JAL機内でインバウンド向けに地方のPR動画上映
近年プロモーションの方法として動画・コンテンツ制作がポピュラーになってきています。動画・コンテンツ制作によるインバウンド対策やインバウンド集客のメリットとしては、多くの情報を伝えながらも、顧客のイメージに残りやすいということがあります。伝えたい情報を写真や画像などよりも一度に多く発信できるためその分それぞれの航空・空港の色がはっきりと出やすく、工夫を凝らした動画・コンテンツ制作が求められています。
ここでは、航空・空港という業界・業種における動画・コンテンツ制作の各社の事例を元にして、効果的な動画・コンテンツ制作を活用したインバウンド対策やインバウンド集客のケーススタディーをしてみます。それでは見ていきましょう。
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「インバウンド動画制作」の資料を無料でダウンロードする「インフルエンサー」の資料を無料でダウンロードする「SNS運用」の資料を無料でダウンロードする市民からストーリーを公募!大分空港の感動PR動画
国内線のほかソウル・台湾にも直行便が就航している大分空港は、2016年にPR動画を公開しました。この動画制作にあたり大分空港は、「私と大分空港」の思い出ストーリーを一般募集し、その中から選ばれたいくつかのストーリーをもとに今回のプロモーション動画が制作されました。
「あなたと大切な人をつなぐ」というキャッチコピーでつくられたこの動画は、初めての海外旅行、友達との待ち合わせ、離れていた家族との再会など、大分空港での人と人とのつながりを描いています。プロモーション動画というとストーリーは動画用につくられたものであることが多いですが、実話をもとに映像化したというのがこの動画のユニークな点です。3分ほどの短い動画でありながらストーリー性が高く、見ると心が温まるような映像になっています。
日本には地方にも数多くの空港がありますが、首都圏の大きな空港に比べ全体的に認知度が低い空港が多いです。こういった大分空港のようなストーリー性の高い動画を制作することで、認知度の向上やイメージアップにつなげることができると思われます。この動画にナレーションを含め音声はないので、使用言語にかかわらずだれでも見ることができます。日本人でけでなく訪日外国人にも幅広くアピールできるでしょう。
世界観が独特すぎる!サブカル感あふれる"お遍路"が登場/高松空港のPR動画
2018年3月、高松空港が公開したPR動画が話題を呼んでいます。「#NEOHENRO | 四国ネオ遍路 (順打ちver.) - NEO Shikoku Pilgrimage」というタイトルで公開されたこの動画は、「四国遍路」を題材としています。四国遍路とは、四国にある空海ゆかりの88か所の寺院「四国八十八箇所」を巡拝することです。遍路道を歩く巡礼者のことを「お遍路」といいますが、この動画は「四国ネオ遍路」ということで、近未来的な容姿のお遍路が登場します。
「四国の“フォトジェニックすぎる”魅力を求めて巡る、まったく新しい、お遍路」という「ネオ遍路」ですが、“ネオお遍路”たちが四国各地を巡礼する様子を映したこの動画は、とても独特な世界観を持っています。公式サイトによると、“ネオお遍路”は持ち物も独特です。世界中の言葉で「いいね!」と書いてある「いいね!笠」、道中を支えるのは自撮り棒にもなる「自撮杖」、中にはハッシュタグ(#)がびっしりと記されている手帳型のスマートフォンケース「納#帳」を持っているという設定になっています。
この動画は、Instagramのアカウントと連携しています。「フォトジェニックすぎる四国巡りNEOHENRO」という説明が入ったそのアカウントには、四国の風景や“ネオお遍路”の美しい写真が数多く投稿されています。
この動画やInstagramに登場する“ネオお遍路”は、日本のアニメ文化を連想させる見た目が特徴です。日本のサブカルチャーという、訪日外国人にも人気のコンテンツを使用したインバウンド向けPR動画です。
JAL機内でインバウンド向けに地方のPR動画上映
日本航空(JAL)は2016年4月から、国際線の機内で日本各地の観光プロモーション動画を上映しています。これは、インバウンド・アウトバウンドを喚起することで地域活性化をめざす「JAL 新・JAPAN PROJECT」の一環です。第1弾は岡山県が対象で、倉敷美観地区や岡山後楽園などを取り上げた約4分の動画「晴れの国おかやま」が3か月にわたって上映されました。
2017年1月にも、上映する動画の内容を刷新しました。地方自治体と連携して制作し、インバウンド向けに地方観光の魅力を発信する内容の動画です。対象地域は徳島県、島根県、北海道・釧路市で、英語字幕付きで上映しました。
徳島県は四国遍路をテーマとしたビデオ「TOKUSHIMA promotion video」を提供しました。地元の美しい光景や四国遍路の旅、職人の手仕事を紹介する内容です。島根県観光ビデオのタイトルは「Shimane’s Beautiful Scenery」で、国宝である松江城や世界遺産「石見銀山」のほか、隠岐ユネスコ世界ジオパークなどを取り上げ、島根県の歴史・自然・文化が持つ魅力を紹介しています。釧路市は「Kushiro Four Seasons」と題するビデオを提供しました。同市のグルメや観光スポットに加え、釧路湿原、タンチョウ、阿寒湖などを紹介しながら自然のすばらしさを体感できる内容になっています。
これらの動画は、ボストン、ニューヨーク、ロサンゼルスなどの北米路線、ロンドン、パリ、モスクワなどのヨーロッパ路線、シンガポール、デリー、ハノイ、バンコクなどのアジア路線、計40路線ほどで上映されました。