ディスカウントストアはどうやって動画・コンテンツ制作をインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、ディスカウントストアが動画・コンテンツ制作によってインバウンドで成功する事例が増加しています。このページでは、ディスカウントストアの動画・コンテンツ制作のインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- ディスカウントストア×動画・コンテンツ制作事例その①:ドンキのインバウンド向けPR動画で商品を紹介/ドン・キホーテ秋葉原店
- ディスカウントストア×動画・コンテンツ制作事例その②:アリペイを使ってお得に買い物できるイベント「アリペイナイト」の紹介動画/御徒町・多慶屋の中国向けPR動画
- ディスカウントストア×動画・コンテンツ制作事例その③:客の半分が外国人!ドンキ浅草店の中国向けPR動画とその取り組み
近年プロモーションの方法として動画・コンテンツ制作がポピュラーになってきています。動画・コンテンツ制作によるインバウンド対策やインバウンド集客のメリットとしては、多くの情報を伝えながらも、顧客のイメージに残りやすいということがあります。伝えたい情報を写真や画像などよりも一度に多く発信できるためその分それぞれのディスカウントストアの色がはっきりと出やすく、工夫を凝らした動画・コンテンツ制作が求められています。
ここでは、ディスカウントストアという業界・業種における動画・コンテンツ制作の各社の事例を元にして、効果的な動画・コンテンツ制作を活用したインバウンド対策やインバウンド集客のケーススタディーをしてみます。それでは見ていきましょう。
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「インバウンド動画制作」の資料を無料でダウンロードする「インフルエンサー」の資料を無料でダウンロードする「SNS運用」の資料を無料でダウンロードするドンキのインバウンド向けPR動画で商品を紹介/ドン・キホーテ秋葉原店
2016年に大手ディスカウントストア「ドン・キホーテグループ」のYouTube公式チャンネルは、インバウンド向けPR動画を公開しました。
ドン・キホーテは訪日外国人に大変人気があり、免税にも力を入れています。2014年から、従来免税の対象となっていなかった食品や飲料、医薬品、化粧品といった消耗品が新たに免税対象となったことで、免税売上高が上がってきています。
また、夜遅くまで営業しているというのも訪日外国人人気の理由の一つです。日本は海外に比べ深夜まで営業している店が少なく、訪日外国人が深夜に時間を持て余してしまっているという現状があります。その点秋葉原店は朝9時から翌朝5時まで営業しているので、深夜に暇になってしまった訪日外国人の受け皿となっているようです。実際に、ドン・キホーテの時間帯別免税売上高をみると、午後10時~12時が最も高いということです。
動画では、ドン・キホーテ秋葉原店の店内が英語で紹介されています。紹介されているのは主にお菓子や化粧品、コスプレグッズなどです。秋葉原店は同じビルの中にアイドルグループAKB48の劇場やメイドカフェがあり、他の店舗とは違う秋葉原らしい雰囲気があるということです。
アリペイを使ってお得に買い物できるイベント「アリペイナイト」の紹介動画/御徒町・多慶屋の中国向けPR動画
2016年9月23日から25日にかけて、御徒町を中心とする老舗ディスカウントストア・多慶屋で「アリペイナイト」という訪日中国人向けイベントが行われました。そして2017年、その様子を紹介した動画が公開されました。
多慶屋には年間43万人の訪日外国人が来店しており、中国からのインバウンドを中心に台湾やタイからも訪れます。免税売上が全売り上げの2割に達するときもあり、顧客の中で一定の割合を占める訪日中国人への接客のため、多慶屋には中国人スタッフが30人ほどいるということです。
多慶屋は、中国一のシェアを誇るモバイルペイメントアプリ「支付宝/Alipay/アリペイ」を2015年に導入し、2016年9月にアリペイのサービスを提供する会社と提携して「アリペイナイト」という訪日中国人向けのイベントを行いました。このイベントは予約制で、1日につき上限は150人です。9月23日~25日の毎日午後9時~11時の間行われました。このイベントは多慶屋における5000円以上の買い物でアリペイを使うと5%オフになったり、その他福引などで割引券がもらえるなどさまざまな割引が受けられるというもので、イベント中の3日間は中国からの訪日観光客でにぎわいました。
公開された動画は中国語で、日本語の字幕はありません。中国のみをターゲットにしたPR動画です。
客の半分が外国人!ドンキ浅草店の中国向けPR動画とその取り組み
ドン・キホーテグループのYouTube公式チャンネルは、2017年に「DONKI×ASAKUSA VR」というPR動画を公開しました。動画は、浴衣を着た観光客が浅草の町やドン・キホーテの浅草店をめぐるというものです。
動画では、まず船に乗って観光したあと、雷門に向かいます。浅草寺にお参りしたあとは人力車に乗り、浅草の町を見ながらドン・キホーテ浅草店に到着します。ドン・キホーテ浅草店では、中国からの訪日観光客に人気のある抹茶のお菓子や、化粧品売り場が紹介されていました。なお、動画の音声は中国語で、他言語の字幕はありません。
顧客の半分は訪日外国人というドン・キホーテ浅草店は、訪日外国人への対応を強化しています。例えば、浅草店にはウェルカムクルーという外国語を使えるスタッフがいます。ウェルカムクルーは訪日外国人客への対応だけでなく、外国語で表記する必要がある店内のPOPなどの翻訳も行っています。
浅草店は訪日外国人の団体客が多いので、店内が広くつくられているというのも特徴です。階段などは、大勢でも通りやすいように横幅を広くとっています。また、浅草店は下町の雰囲気を出すために商品の目印をすべて提灯にするという、他の店舗にはない工夫も行っているということです。