オンラインで翻訳を依頼できるサービスは色々とあります。Googleやマイクロソフトが提供する機械翻訳サービスや、オンライン上で翻訳者に依頼できるクラウド翻訳サービスなど、近年、気軽に翻訳結果を手に入れることができるようになりました。
「仕事で英文の契約書を明日の朝までに読まないといけない」など、急に翻訳が必要になる事もあるでしょう。
そこで今回は、考えなくオンラインの翻訳サービスを使う事で、 思わぬ問題に発展するという事を避けるために、オンライン翻訳で気をつけるべきポイント をご紹介していきます。(※尚、ここで紹介する規約などは運営者が随時変更を加える可能性があるため、ご利用時には最新の情報をご確認ください。)
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サービスプロバイダによる情報の取り扱い
Googleを始めとした機械翻訳を使用する際、利用規約などで 入力した情報の取り扱いを事前に確認 することをお勧めします。特にWEB上に公開されている情報は問題ないと思いますが、契約書などの機密情報は注意する必要があります。
例えば、Google の規約には以下の文章が含まれています。
“When you upload, submit, store, send or receive content to or through our Services, you give Google (and those we work with) a worldwide license to use, host, store, reproduce, modify, create derivative works (such as those resulting from translations, adaptations or other changes we make so that your content works better with our Services), communicate, publish, publicly perform, publicly display and distribute such content. The rights you grant in this license are for the limited purpose of operating, promoting, and improving our Services, and to develop new ones. This license continues even if you stop using our Services (for example, for a business listing you have added to Google Maps). Some Services may offer you ways to access and remove content that has been provided to that Service.”参照:https://www.google.com/policies/terms/
まとめると、アップしたコンテンツはGoogleに世界中で使用する権利を与える と書いています。ただ、その後に、ユーザーによってGoogleに与えられた権利はGoogleのサービスを良くしたり新しいサービスを作る事のみに限る と書いてあるので、必要以上に心配する必要はないと思いますが、機密情報は注意が必要かと思います。
とはいえ、世界中で普及しているGmailやGoogleDriveにも当てはまる事なので、通常利用する分には問題ないとは思いますし、効率化とセキュリティのどちらを重要視するかを意識 しながら使えば問題ないかと思います。
次にマイクロソフトの Bing Translator を見ていきましょう。
“Microsoft Translator は、ユーザーが送信したテキスト、画像、音声認識データと、Translator サービスへのアクセス方法に関する情報 (オペレーティング システムのバージョン、ブラウザーの種類と言語など) を収集して利用します。 弊社では、これらのデータを利用して Translator サービスを提供し、エクスペリエンスの向上とパーソナライズのために役立てます。 Microsoft は、Translator が保持するデータを匿名化するための事業と技術的手法を確立しています。 たとえば、弊社ではテキストをランダムにサンプリングして Translator の改善に役立てますが、サンプルから番号やその他の個人を特定し得る情報を含む可能性がある文字列が検出された場合、その文字列を削除します。”参照:https://privacy.microsoft.com/ja-jp/privacystatement
マイクロソフトも同じようなポリシーにはなっていますが、個人情報を特定しうる文字列は削除すると明文化 されていますね。API経由での依頼は送信したテキストの無効化ができるようになっているようです。
上記のように、基本的には使用するサービスのストレージなどに一時的にでも保存する設定にはなるので、状況に応じて使い分けるのが良いでしょう。
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クラウド翻訳サービスのセキュリティ
一方でクラウド翻訳は、クラウドソーシングという仕組みのため、不特定多数(少数)の翻訳者が作業を行う場合が多いことから、そこからの情報漏洩を気にする必要があります。
例えば、弊社の提供する Conyac というサービスの利用規約では、
“ユーザは、秘密情報を本サービスの利用目的以外の目的で使用してはならず、当社の事前の書面による承諾なしに、第三者に対し秘密情報を提供、開示又は漏洩してはならないものとします。”参照:https://conyac.cc/ja/terms_of_service/translator/revisions/20170628
としており、個人翻訳者に機密保持 をお願いしています。また、翻訳者として登録する際に、ID(免許証やパスポートなど)認証を課し、NDAに同意してもらってから作業を開始してもらっています。Gengo というクラウド翻訳サービスも、翻訳者は利用規約とNDAに同意することが、作業開始時に求められています。
ただ、機械の翻訳と違い、人間が介在するサービスなので、NDAに同意しているからといって絶対に大丈夫かというと、そこは翻訳者を信じるしかなくなってきます。機密情報が高いドキュメントは、クラウド上でも、何回か依頼して信頼できる翻訳者に依頼するのが安心 かもしれません。
まとめ
翻訳をオンラインで依頼するサービスはたくさん存在しています。もし気になったサービスや使って見たいサービスがあった場合は、一度利用規約やプライバシーポリシーを読んで、使用に問題がないか確認する方がいいと思います。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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