観光庁の「平成29年訪日外国人消費動向調査 トピックス分析」によると、2017年の訪日外国人観光客のうち、初めての訪日であった人の割合は38.6%、2回目の訪日であった人の割合は61.4%でした。後者の2回以上、日本を訪問した訪日外国人観光客は「訪日リピーター」と呼ばれ、①旅行消費額の高さ②地方訪問率の高さ③「コト消費」との相性の良さからインバウンド市場で注目されているターゲット層です。訪日主要国の1つとして日本のインバウンド市場をけん引する訪日韓国人観光客の訪日リピーターには、どのような特徴があるでしょうか。観光庁の同資料をもとに解説していきます。
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訪日韓国人観光客のリピーターにはどんな人が多い?
上記の表は、2017年の訪日韓国人観光客を性年代別で見た場合、もっとも多かった層を上から3つ訪日回数別にピックアップしたものです。初訪日の訪日韓国人観光客のうち、最も多かったのは20代の女性(32%)でした。2番目の多かったのは20代の男性(27%)です。2回目~9回目の訪日リピーターの場合もこの傾向は同じで、訪日回数に関係なく基本的に訪日旅行は若い男女に人気のようです。ただ、10回以上訪日している訪日韓国人観光客の場合、もっとも多い世代はもう一回り上になります。10回以上訪日している層は「ヘビーリピーター」と呼ばれ、年齢層が高くなる傾向にあります。
訪日韓国人観光客のリピーターはどれくらい日本に滞在している?
上記の表は、2017年の訪日韓国人観光客の滞在日数を訪日回数別に表したものです。初めて訪日した訪日韓国人観光客のうち67%が4日から6日間日本に滞在しています。しかし、訪日回数が増えるにつれ、滞在日数は短くなり、2回目~9回目の訪日韓国人観光客の場合34%、10回目以上の訪日韓国人観光客の場合45%が3日以内の滞在にとどまります。訪日韓国人観光客の場合、訪日回数が増えるにつれ旅ナカでの時間が短くなるため、いかに旅マエでアプローチできるのかがポイントになってきそうです。
訪日韓国人観光客のリピーターはどれくらいお金を使っている?
上記の表は、訪日韓国人観光客の一人当たりの旅行支出額を訪日回数別に表したものです。訪日韓国人観光客は訪日回数が増えるにつれて一人当たりの旅行消費額が大きくなる傾向にあります。2017年に初めて訪日した訪日韓国人観光客の一人当たりの旅行消費額は6.5万円でした。
一方、2017年の訪日が2回から9回目の訪日にあたる訪日韓国人観光客の場合、一人当たりの旅行消費額は6.8万円、10回目以上の訪日にあたる訪日韓国人観光客の場合では8.4万円となり、訪日回数は旅行消費額と深い関係があることがわかります。
訪日韓国人観光客のリピーターの地方訪問率はどれくらい?
上記の表は訪日韓国人観光客の都市部及び地方部の延べ訪問率を訪日回数別にまとめたものです。訪日韓国人観光客は、訪日回数が増えれば増えるほど、地方に足を運ぶようになります。初回の訪問では多くの訪日韓国人観光客が都市部を訪れ、地方部を訪れる訪日韓国人観光客は62%にとどまります。一方、訪日リピーターの場合、2回目から9回目の場合82%、10回目以上の場合99%と地方への訪問率が上昇します。都市部では体験できないこと、見れないものを地方に求める訪日韓国人観光客のリピーターは多くいることが予測できそうです。地方の観光協会、自治体にとって訪日韓国人観光客は魅力的なターゲットとなるでしょう。
訪日韓国人観光客のリピーターは何にお金を落としている?
上記の表は訪日韓国人観光客が旅ナカに購入した費目の購入率をまとめたものです。訪日回数が増加するにつれて訪日韓国人観光客の購入が上がる費目として「服(和服以外)・かばん・靴」「書籍・絵葉書・CD・DVD」「電気製品」が挙げられます。いずれも購入者単価が高い費目であり、訪日回数を重ねるにつれて日本で高い買い物をするようになることがわかります。
まとめ:訪日韓国人リピーターの特徴を把握しよう
今回は、観光庁の資料をもとに訪日韓国人観光客のリピーターについて知っておくべきデータをご紹介してきました。頭に入れておくべき点は以下の3点です。
- 訪日リピーターは滞在日数が短くなる点
- 訪日リピーターは一人当たりの旅行支出額が増える展
- 訪日リピーターは地方訪問率が増加する点
訪日韓国人観光客のリピーターを誘致・集客する際には、上記の3点を参考にするとよいでしょう。
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<参照>
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