10月31日をメインにハロウィンの時期には、渋谷を中心に仮装した人々が集まり、お祭り気分を味わうのが東京の風物詩となっています。
近年ではそのお祭り騒ぎの度合いを強め、2019年にはついに車両を転倒させるなど本来の趣旨とは到底関係のない行動まで観察されました。
ハロウィン目当ての人出もあいまって、若者の自由さを代表するエリアでもある渋谷の名所でもあるスクランブル交差点には、ピーク時には1日100万人を超える人が集まるとも言われています。
2019年、会場となる渋谷区は事前の対策や警備体制の構築など入念に準備をしたようです。
ハロウィンを理由とした経済活性化に期待が高まると同時に、参加者のマナー違反について苦言を呈する声も絶えません。
日本でのハロウィン文化に対する国内の声や海外での評判を紹介します。
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大騒ぎだった渋谷ハロウィン2018
2018年の渋谷でのハロウィンでは、Twitterなどで衝撃的な映像が拡散されて話題になりました。トラックが横転させられる動画です。
ほかにも痴漢や窃盗などの問題が毎年発生していると言います。

Twitter:渋谷でのハロウィンに関するコメント(https://twitter.com/wolfs_forehead/status/1056521073909366784)
SNSを見ると、渋谷のハロウィンについては禁止すべきではないかと感じた人もいたようです。
渋谷のハロウィンは2019年も多くの人々が訪れると予想され、2018年の問題を受けて警察は警戒を強めているようです。
配備される警官は100人を超え、予算は1億円以上とも報じられています。

Twitter:渋谷でのハロウィンに関するコメント(https://twitter.com/shu_2018/status/1187632613973872640)
渋谷区に苦情も規制には困難「主催者無し」イベント
渋谷に集結した人の一部が暴徒化する騒ぎとなった2018年のハロウィンの後、渋谷区には300件を超える苦情が寄せられたと言います。
苦情は「渋谷ハロウィンを廃止してほしい」といった趣旨のもので、これに対し渋谷区は、区で集客を呼び掛けているのではなく、また特定の個人や団体により開催されているものではなく勝手に集まっている活動であるため、中止や禁止が難しいと返答しています。
また規制についても、実効性の観点から疑問を呈しています。
日本全体のハロウィンへの関心は?
マイナビニュースのハロウィン調査2019によると、ハロウィンを「楽しみではない」「あまり楽しみではない」と考える人が59.5%という結果でした。「楽しみ」「とても楽しみ」と考える人の40.5%を上回る結果です。
ハロウィンを楽しみにしていない人の中には、「毎年この時期になると渋谷で若者がバカ騒ぎしていて恥ずかしいから」といった意見も見られました。悪いイメージが強く残っていることがわかります。
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海外から見た日本のハロウィン「暴力的」?仮装に感激の声も
ハロウィンの起源は、古代ケルト人の収穫祭や悪魔祓いにあるとされています。アメリカの文化と思われがちですが、発祥はアイルランドやスコットランドに居住するケルト人の文化にあると言います。
日本のハロウィンでは、収穫祭という意味合いは全くありません。街をあげての仮装大会という印象を持たれています。
2018年の渋谷のハロウィンでは先に述べたような事件もあり、「日本で見られた一番暴力的な暴動」と表現する外国人もいました。
ただし、渋谷と異なり市が主催した神奈川県川崎市のハロウィンイベントでは、その仮装の完成度の高さに関心が集まっているようです。

Twitter:川崎でのハロウィンイベントに関する英語のコメント(https://twitter.com/Ryo_Saeba_3/status/1056487956670644225)

Twitter:川崎でのハロウィンイベントに関する英語のコメント(https://twitter.com/nick_kapur/status/1057686184401534977)
日本でハロウィンに参加する訪日外国人も
日本で行われるハロウィンにちなんだイベントには、外国人の参加者もいるようです。その中には、日本独特の一大イベントとして発展したハロウィンに好感を抱く人もいるようです。
近年は、日本でのハロウィンイベントの様子を見たい訪日外国人や、実際に参加する人も多くなっていると言います。インバウンド消費へのポジティブな影響も期待できるでしょう。
ハロウィン本場はアメリカ?祝祭を消費することに違和感を抱くドイツ
ハロウィン発祥地はアイルランドですが、イベントごととして定着しているのはアメリカです。祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなり、仮装して「トリックオアトリート!」と近所の家を訪ねる風習となっています。
ドイツでは日本と同じように商業的なハロウィンが浸透しており、骸骨や幽霊などで自宅や居室を装飾しお祭り気分を味わうそうです。こうした異国の文化を表面だけ楽しむということについて、ドイツ人の中には否定的な意見を持つ人もいるようです。
ハロウィンは古代ケルト人が起源と考えられている祭で、キリスト教の祭典ではありません。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事でした。こうした意味合いを強く残している地域は多くありませんが、アイルランドにはこうした意識がまだ残っていると言われています。
広まるハロウィン、来場者を感激させるイベントに
日本全体を見てみると、ハロウィンは全世代に支持されるイベントとは言えないようです。一方で、コスプレ文化の広まりや、Twitterやインスタグラムといった写真や動画とセットのSNSの存在がその活動を後押ししている様子もうかがえます。
主催者のいないイベントのため、参加者のモラルが一挙に表れるのも渋谷ハロウィンイベントの特徴でしょう。昨年は残念なニュースが、その衝撃的な行動ゆえ印象強く残ってしまいました。
しかし一方で、コスプレの完成度の高さはオンライン、オフラインともに外国人の観衆の心も打っているようです。こうしたポジティブな面を強めて、訪日外国人にも楽しめるイベントとして認知を高めることも重要です。
海外発祥の文化に由来するハロウィンイベントは、訪日外国人の目を引きやすいトピックです。こうした背景を活かし、インバウンド市場の活性化につなげる策は検討に値するでしょう。
<参照>
https://news.livedoor.com/article/detail/15558786/
https://news.mynavi.jp/article/Halloween-1/
https://m.finance.yahoo.co.jp/news/detail/20191027-19102703-kinzai-column
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