「テコンドー」という競技名を聞いたことはあっても、実際にその試合を観たことがある人や競技のルールを知っている人は、そう多くないのではないでしょうか。
テコンドーは、東京オリンピックの競技種目にもなっている、世界的に人気の高いスポーツです。
今回の記事では、そんなテコンドーの競技ルールをご紹介していきたいと思います。
※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年程度の延期が決定しました。詳細な日程、選考基準などは、公式情報が発表され次第、順次更新します。
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テコンドーの概要
テコンドーは格闘技の一種で、アクロバティックな蹴り技が魅力です。しかし、数ある他の格闘技との違いがよくわからないという方も多いはずです。
この項目ではまず、テコンドーという競技の概要について触れていきます。
テコンドーの発祥
テコンドーの発祥は、韓国です。
日本から「コンスドー」(空手道)、「タンスドー」(唐手道)、または「カラテ」(韓手)などの呼称で空手が韓国に伝わり、20世紀初頭国内で普及していったのが、その起源と言われています。
当初は武術の一つとして実践的な普及でしたが、その後スポーツへと形を変え、戦後、国技となりました。
現在は、韓国国外でも多くの人がその競技に親しみ、世界テコンドー連盟への加盟数は207か国以上にのぼります。さらに、その競技人口は7,000万人ともいわれ、国際的なスポーツとなっています。
テコンドーのルール
テコンドーは、一対一で競技が行われます。選手は顔や胴に防具をつけており、攻撃を当てられるのは、防具をつけている部分のみとなります。
ただし、方法によっても攻撃できる部位が異なっており、例えばパンチで狙えるのは胴体部のみで、頭部への攻撃は反則となります。一方キックでは、頭部と胴体部の両方を狙えます。
勝敗はポイント制で決定し、攻撃する身体の部位や方法によって点数が異なります。ただし、相手に攻撃がクリーンヒットして倒れた場合、10秒以内にファイティングポーズをとれなければKO勝利になる場合もあります。
先述した通り、頭部へのパンチは反則に当たり、他にも防具外への攻撃、罵声、タックルなどが禁止されています。反則は減点制ですが、10回反則を行うと失格になります。
テコンドーの魅力
テコンドーの魅力は、なんといってもその蹴り技です。一般的に他の格闘技では、蹴り技と言えば胴に向かって行われるものが多いですが、テコンドーの場合、頭部に向けた蹴り技も含まれています。
特に、頭部への回転系キックが最も高得点ということもあり、多くの選手がこの回転キックを狙います。胴へのパンチは1ポイントであるのに対し、頭部への回転系キックは5ポイントです。
テコンドーでは、いかに相手にダメージを与えるかよりも、攻撃を当てるかが重要であるため、相手よりも早く攻撃を仕掛けていくことが大切な競技です。そのため、スピード感溢れる試合展開も見どころの一つです。
相手の頭部に到達するためには跳躍も必要となり、華麗でダイナミックな蹴りは、見ている人を圧倒します。2012年ロンドン五輪からは、センサー付きの防具を身に着けて競技を行うことで、打撃の様子や強さが観客にも伝わるようになっています。
オリンピックにおけるテコンドーの概要
東京オリンピックテコンドーは、幕張メッセホールで開催されます。
期間は2020年7月25日から7月28日まで予定でしたが、延期に伴い、日程はまだ確定していません。この項目では、テコンドーのオリンピック競技としての概要をご紹介していきます。
オリンピックテコンドーの階級
テコンドーは、男女ともに4階級に分かれて戦われます。男子は58キロ、68キロ、80キロ、80キロ超級、女子は49キロ、57キロ、67キロ、67キロ超級があります。
2020年2月9日に、岐阜県・羽鳥市立桑原学園体育館にて『東京 2020 オリンピック日本代表選考会』が開催されました。この大会では、男子58キロ級、68キロ級と、女子49キロ級、57キロ級の合計4階級の選考会が行われました。
選考の結果、女子57キロ級で濱田真由選手、男子58キロ級鈴木セルヒオ選手と68キロ級鈴木リカルド選手の鈴木兄弟が、オリンピックへの切符を手にしました。濱田真由選手は、これで3大会連続の五輪出場になります。
さまざまな国がメダルを獲得
テコンドーの面白さは、その競技内容のみに留まりません。この競技では、いわゆる「強豪国」というものが固定されておらず、これまでにさまざまな国がメダルを獲得してきました。最も多くの国にメダルを提供したスポーツともいわれているほどです。
韓国の国技として普及したスポーツではありますが、韓国が伝統的に強いというわけではなく、男子には韓国の他に、中国、タイ、トルコ、ロシア、イラン、イギリスなど、活躍している国が幅広くあります。女子は韓国や中国が強豪国として注目されていますが、イギリスやフランスの選手も躍進しています。
このように、どこの国がメダルを獲得してもおかしくないスポーツであるため、これまでメダルを獲得したことこそないものの、日本人選手にも期待が寄せられています。
オリンピックテコンドーの注目すべきポイント
このように、テコンドーはどこの国でも上位に入賞する可能性のある競技ですが、東京オリンピックではどのような点に注目して観戦すればいいのでしょうか。
この項目では、東京オリンピックのテコンドーの観戦を楽しむためのポイントをご紹介していきます。
東京オリンピックで新しいビデオ判定システムの導入
テコンドーは、打撃の強さを競うのではなく、打撃の種類と数を競う点に特徴があります。そのため、相手が倒れる、ダメージを受けるなどの基準よりも、攻撃がヒットしているかどうかという点に注目が集まります。
そこで、東京オリンピックからは、より正確な判定を目指すために、ビデオ判定4Dリプレイシステムの導入が予定されています。
この4Dリプレイシステムでは、選手の技をさまざまな角度から見られ、より正確な得点カウントが可能になります。それだけでなく、観客はこの4Dリプレイシステムを通して、選手の繰り出すアクロバティックで豪快な技をより詳しく見られます。
この新しい技術的な取り組みのおかげで、これまでテコンドーを観たことがなかった人にも、よりわかりやすい形で観戦が可能になるといえるでしょう。
続けて勝つことが難しいスポーツ
先ほど紹介した通り、テコンドーには、明確な「強豪国」が存在していないという特徴があります。それだけでなく、各国に優秀な選手が多く、実力も拮抗しているため、どの国が勝ってもおかしくないというドキドキ感があります。
テコンドーは二大会連続でメダルを獲得した選手がいないほど、続けて勝つのが難しいスポーツと言われています。裏を返せば、どの選手にも上位を狙える可能性のある競技ということです。
オリンピックテコンドーの魅力
このように、テコンドーは韓国発祥の格闘技でありながら、今や世界中に競技者を持つ国際的なスポーツになっています。
アクロバティックで大胆な攻撃と、スピード感あふれる試合展開が魅力です。東京大会からは、4Dリプレイシステムが導入されることで、より一層観客にその迫力、ダイナミックさが伝わるようになるでしょう。
さらに、これまでさまざまな国がメダルを獲得してきたため、東京大会でも、どこの国が活躍するか誰にも予測できないのが、この競技のもう一つの面白さです。
日本人選手にももちろんメダル獲得のチャンスがあるので、選手の動向に注目していきたい競技の一つです。
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