観光庁は6月30日、宿泊旅行統計調査の2020年年間値を発表しました。2020年の延べ宿泊者数は3億3,165万人となり、前年比44.3%減少しました。
特に外国人延べ宿泊者数の減少幅が大きく、前年比82.4%減でした。
ただし日本人延べ宿泊者数は前年比35.2%減となり、特に地方部での客室稼働率が高い状態が続いています。
《注目ポイント》
2020年の延べ宿泊者数(全体)は、3億3,165万人泊で、前年比44.3%減
日本人延べ宿泊者数は、3億1,131 万人泊で前年比35.2減
外国人延べ宿泊者数は、2,035万人泊で前年比82.4%減
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2020年のインバウンド宿泊データ(宿泊旅行統計調査)
2020年の延べ宿泊者数(全体)は、3億3,165万人泊で、前年比44.3%減となりました。
コロナ禍の影響を受け、特に外国人延べ宿泊者数の減少幅が大きく、全体数も激減しました。
2021年7月時点でも、新たに東京では4度目となる緊急事態宣言が発令され、東京五輪が原則無観客で開催されることからも、2021年度も延べ宿泊者数の減少傾向は続くと考えられます。
しかし、ワクチンが開発され7月12日時点で接種を完了した人が全人口の16.8%に達するなど、コロナ禍収束に向けての道筋はつけられていると考えられます。
2020年の外国人延べ宿泊者数は前年比82.4%減
外国人延べ宿泊者数は、2,035万人泊で前年比より82.4%減少しました。
国籍別でみると第1位が中国、第2位が台湾、第3位がアメリカ、第4位が香港、第5位が韓国で、上位5ヵ国・地域で全体の約61.3%を占めています。また前年比でみると、最低がスペインの-92.5%、最高がベトナムの-66.4%となり、全体的に大幅に減少しました。
これは特に2020年4月以降、入国制限や国際線減便などから国境を超えての往来がほぼ行われていなかったことが影響していると考えられます。
日本ではいまだ制限が続いている状況ですが、海外では徐々に外国人に対し入国を受け入れる国もあり今後の動向が注目されます。
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2020年の客室稼働率は34.3%、前年比28.4%減
2020年の客室稼働率は34.3%で前年比より28.4%減少しました。
旅館・リゾートホテル・ビジネスホテル・シティホテル、簡易宿所など統計がとられているすべての宿泊施設で客室稼働率が前年より減少しています。
しかし、旅館での減少幅が最も少なくなり、前年比14.6減にとどまりました。シティホテルが40%以上減少したことを加味すると、コロナ禍で密を回避したり、長期間滞在する場所として旅館が選ばれたとも考えられます。
最も稼働率が高いのはビジネスホテルで、稼働率は42.8%でした。
なお、都道府県単位で見ると主に都心部を離れた地方において客室稼働率が高くなっています。地方においては感染状況も比較的落ち着いていたため、稼働率が高くなったと考えられます。
- 山口県が全体での客室稼働率が最も高く45.1%
- 福島県で旅館の客室稼働率が最も高く34.2%
- 島根県でリゾートホテルの客室稼働率が最も高く48.0%
- 岐阜県でビジネスホテルの客室稼働率が最も高く57.3%
- 和歌山県でシティホテルの客室稼働率が最も高く51.7%
- 神奈川県で簡易宿所の客室稼働率が最も高く41.6%
ワクチン普及により2021年回復なるか
2020年はコロナ禍の影響で宿泊旅行統計調査のすべての指標で前年よりも減少しました。
ただし、2021年からはワクチン接種が開始されるなど、「コロナ後」に向けて着実に動き出しています。
また世界ではワクチンパスポートを導入して接種者に対し海外旅行を隔離なしで楽しめるようにするなど、国際往来再開に向けて動き出している国も多々あります。
日本においても、東京五輪での感染拡大防止を徹底したうえで、国際往来再開に向け備える必要があると考えられます。
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<参照>
観光庁:宿泊旅行統計調査
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